2019年2月15日金曜日

スタチン治療遵守性が寿命まで左右する

スタチン治療に関してはドラスティックな動きがある
http://dm-rg.net/news/2018/11/019972.html?pr=dmrg001

スタチン治療遵守性が寿命まで左右するという報告は結構シビアな話

Association of statin adherence with mortality in patients with atherosclerotic cardiovascular disease
JAMA — Rodriguez F, et al.
February 14, 2019

動脈硬化(ASCVD:atherosclerotic cardiovascular disease)患者、安定スタチン投与患者では研究者たちはスタチンアドヒアランスと死亡率の関連あるか検討

スタチン治療アドヒアランス低下は死亡リスク増加と関連することを見いだした
女性、マイノリティ、若年、高齢

. It was less likely for women, minorities, younger adults and older adults to adhere to statin therapy. Finding ways to improve adherence is important.


重要性:スタチンはアテローム動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)患者の死亡率を低下するが、スタチン・アドヒアランスは最適とは言えない。

目的:安定したスタチン処方されているASCVD患者で、スタチン・アドヒアランスと死亡率の間の関連性を決定

デザイン・セッティング・被検者 後顧コホート分析、年齢 21〜85歳、ICD-9臨床修正コード少なくとも1つを過去2年の2日以上で有するとされた被検者、スタチン処方が大きく変化しなかった、 Veterans Affairs Health System治療、2013年1月1日〜2014年4月まで

暴露:スタチンアドヒアランス:MPR(medication possession rate:MPR)定義
アドヒアランス・レベルは、50%未満、50%〜69%、70%〜89%、および90%以上のMPRとして分類された。二分法分析では、アドヒアランスは80%以上のMPRとして定義された。

主要アウトカムと測定:人口統計学的および臨床的特徴、ならびに他の心臓病治療薬アドヒアランス調整総原因死亡

結果:安定スタチン処方347104人SCVD成人のうち、5472人(1.6%)が女性、284150人(81.9%)が白人、36208人(10.4%)がアフリカ系アメリカ人、16323人(4.7%)がヒスパニックだった。 4093人(1.2%)が太平洋諸島系、1293人(0.4%)がネイティブアメリカン、1145人(0.3%)がアジア人、そして1794人(0.5%)が他の人種。

中強度スタチン被投薬患者は、高強度スタチン被投薬患者より、遵守性高い(オッズ比 [OR], 1.18; 95% CI, 1.16 - 1.20)

マイノリティも同様だが、女性では遵守性高くない  (OR, 0.89, 95% CI, 0.84 - 0.94).

より若年、より高齢では、65-74歳年齢層に比べ遵守性低い

フォローアップ 年数平均 2.9(SD 0.8)で、24.8%, 85,930死亡

アドヒアランス最良群(MPR 90%以上)比較で、
MPR 50%未満では、ハザード比( 臨床特性・他心臓薬物アドヒアランス補正後) 1.30 (95% CI, 1.27-1.34)
MPR 50% - 69%では、1.21 (95% CI, 1.18-1.24)
MPR 70% - 89%では、 1.08 (95% CI, 1.06 - 1.09)

結論と知見:ASCVDを有する退役軍人アメリカ国内サンプルにて、スタチン治療アドヒアランス不良は死亡リスク増大と関連。
女性、マイノリティ、若年、より高齢ではアドヒアランス不良となりやすい
薬剤使用順守性を改善するための方法を見出すことの重要性を強調している。




自らも降圧剤飲んでる身からみても、やっぱり忘れる
仕事前に飲むことにしているが、これだと、休日、服用し忘れが多いし・・・

忘れずに口に運んでくれる人がいれば・・・幸せなのだろうが・・・

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