2019年5月9日木曜日

内視鏡鎮静:大麻は鎮静薬剤必要量を増加させる

"医療用大麻”をマジックワードにして大麻の市民権を得ようとしている人々がいる

そういう人たちにとって都合の悪い報告をGIZMODOが紹介している
(但し、文中に 、"大麻を医療的に応用できない麻薬として分類し続けて、研究を妨げ遅らせている連邦法のせい"と解説にも書かれているが、"受容体と相互作用"不明のものを薬物として認める方が変だろ...と私は思う)




原著
Effects of Cannabis Use on Sedation Requirements for Endoscopic Procedures
Mark A. Twardowski,  et al.
The Journal of the American Osteopathic Association, May 2019, Vol. 119, 307-311. doi:10.7556/jaoa.2019.052
https://jaoa.org/article.aspx?articleid=2731067


Amount of Required Sedation in Regular Cannabis Users Compared With Nonusers
Amount of Sedation Required P Value
Sedative Cannabis Nonusers (n=225) Cannabis Users (n=25) Greater Requirement, % t Test Mann-Whitney U Test
Fentanyl, μg 109.91 125.93 14 0.029 0.003
Midazolam, mg 7.61 9.15 19.6 <.001 <.001
Propofol, mg 13.83 44.81 220.5 0.026 0.001

大麻を使用していると鎮痛剤が効くのに2倍の量が必要という報告
2019.05.08 14:00
https://www.gizmodo.jp/2019/05/if-you-use-cannabis-it-could-take-twice-as-much-anesth.html

処置(内視鏡は一般的に軽い鎮静で行なわれますが、重い鎮静を選ぶ人もいます)に要する適切な鎮静状態に達するのに、平均してフェンタニール(オピオイド)は14%多く、ミダゾラム(ベンゾジアゼピン)は20%多く、そしてプロポフォール(軽い鎮静にも使うことができる一般的な麻酔薬)は220%多く必要
 解説としては...
大麻がどうやって鎮痛剤への耐薬性の上昇を引き起こしているかはまだ分かっていません。大麻や大麻由来のドラッグはエンドカンナビノイドシステムと呼ばれる神経系のシステム内の受容体ネットワークと主に相互作用します。このシステムは空腹感や痛覚といったあらゆる身体機能に関わっています。しかし同じように、オピオイドとベンゾジアゼピンを含む他の薬物もこれら受容体と相互作用するのです。それに大麻がこういった副作用を引き起こし得る他の経路だってあるかもしれないのです。





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