2019年6月3日月曜日

高流量式鼻カニュラ下の急性呼吸不全の予後指標 ROX指数

臨床活用としては簡便だし、有用性高いのでは?


An Index Combining Respiratory Rate and Oxygenation to Predict Outcome of Nasal High-Flow Therapy
 Oriol Roca , et al.
AJRCCM Vol. 199, No. 11 | Jun 01, 2019
https://doi.org/10.1164/rccm.201803-0589OC       PubMed: 30576221
Received: March 29, 2018 Accepted: December 20, 2018

意義:急性低酸素呼吸不全への高流量式鼻カニュラ high-flow nasal cannula (HFNC) 中の重大な懸念は挿管の遅れを生じさせないこと

目的:指標の診断正確性評価: 用語 ROXで、パルスオキシメータによる酸素飽和度/FiO2の呼吸回数で割った比率)でHFNCアウトカム(挿管必要性の有無)を検証

方法:2年の多施設前ムコ観察コホート研究、HFNC肺炎患者を含めた検討
HFNC失敗・成功予測するROX指数のCox比例ハザードモデリングを通した同定

測定・主要結果:validation cohortに関してHFNC191名、そのうち挿管必要 68名(35.6%)
時間経過後とROX指数予測正確性増加 (area under the receiver operating characteristic curve: 2 h, 0.679; 6 h, 0.703; 12 h, 0.759)

HFNC開始後 2時間測定、6時間測定、12時間測定で、ROX値 4.88以上なら挿管リスク減少と一致して関連 (ハザード比, 0.434; 95% 信頼区間 0.264–0.715; P = 0.001  0.304; 95%  信頼区間 , 0.182–0.509; P < 0.00  0.291; 95%  信頼区間 , 0.161–0.524; P < 0.001)

HFNC開始 2時間後 2.88未満、、6時間後3.47未満、12時間後 3.85未満ならHFNC失敗の予測要素となる

12時間においては、治療失敗では、ROX指数の増加乏しい



指数要素間において、パルスオキシメータ値/FiO2による酸素飽和度は呼吸回数より比重が大きい

結論:急性呼吸不全ありの肺炎HFNC治療患者では挿管リスクの高低判別にROX指数が使える
Clinical trial registered with www.clinicaltrials.gov (NCT 02845128).

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