2020年7月27日月曜日

Covid-19退院時肺機能:肺拡散能低下

Covid-19に関して連休中テレビをぼーとみていると、「新型コロナウィルスによる間質性病変は元に戻らない間質性変化もたらす」と断言している感染症専門の教授様が宣った。

長期的経過に関してそれほど明確な記述があったのか寡聞にして知らないのだが・・・この教授様もやはり“サイトカインストーム”教(https://kaigyoi.blogspot.com/2020/07/covid-19.html)信者らしく多用していた

以下、Covid-19退院時肺拡散能低下の報告
気道系評価のスパイロメトリの各指標の変化はやはり乏しく、lung volume検査、拡散能指標の異常が特徴的なようで、特に、拡散能の指標悪化が目立つ
・・・となると、Covid-19による間質性変化と評価しがちだが・・・異論が寄せられている


Mo X, Jian W, Su Z, et al. Abnormal pulmonary function in COVID-19 patients at time of hospital discharge. Eur Respir J 2020; 55: 2001217. doi:10.1183/13993003.01217-2020Abstract/FREE



研究では、COVID-19で退院した生存者において、肺機能の最も一般的な異常は拡散能の障害であり、次いで制限的人工呼吸障害があり、これらはいずれも疾患の重症度と関連していることが明らかになった。肺機能検査(スピロメトリーだけでなく、拡散能検査も)は、特に重症例で回復した特定の生存者に対しては、日常的な臨床フォローアップで考慮すべきである。その後の肺リハビリテーションはオプションとして検討されるべきであろう

<hr>

Abnormal carbon monoxide diffusion capacity in COVID-19 patients at time of hospital discharge
Samir Nusair
European Respiratory Journal 2020 56: 2001832; 
DOI: 10.1183/13993003.01832-2020


重症の肺炎患者では平均DLCO/VAが予測値の82%であったのに対し、軽症または肺炎と分類された群では平均値が90%を超えていた。注目すべきは、これらの平均値はいずれも比較的高い標準偏差値(例えば、重症肺炎では13.9%)を示しており、重症肺炎後のグループではDLCO/VAが予測値の90%を超える患者がいたことを意味している。


一酸化炭素を用いることにより、DLCOは、肺胞・毛細血管バリアを通したガス拡散能を意味するが、実際には、肺胞の一酸化炭素取り込み効率(DLCO/VA)を表す速度定数に肺胞容積(VA)を掛け合わせた数学的な積である。故に、DLCO/VA正常でも、肺胞容積が小さければDLCOは低下する時に、肺胞を有する細葉や血管が傷害されていることを意味する。
DLCO低下を伴うDLCO/VA低下は間質性異常と血管周囲の異常を意味する

退院時に肺胞容積が減少したという所見は、重症後の胸壁と呼吸筋の力学的特性の一過性の変化によって説明できるかもしれないし、COVID-19後の長期的な肺実質機能障害の可能性についての懸念にも対応できるかもしれない。

<hr>


0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note