確かに、血栓性合併症が死亡率に大きく関与しているようなので、CHA(2)DS(2)-VASc スコアによるリスク予測も成り立つのかもしれない
Mortality Risk Assessment Using CHA(2)DS(2)-VASc Scores In Patients Hospitalized With COVID -19 Infection
Gaetano Ruocco, et al.
AJC,Published:September 26, 2020
DOI:https://doi.org/10.1016/j.amjcard.2020.09.029
https://www.ajconline.org/article/S0002-9149(20)31004-3/fulltext?rss=yes
COVID-19感染に関連した合併症や死亡の早期リスク層別化が必要である。急性呼吸窮迫症候群を発症した COVID-19 患者の多くは,微小血管血栓症を伴うびまん性肺胞炎症性障害を有しているため,COVID-19 患者の予後予測に役立つ共通の臨床ツールである CHA(2)DS(2)-VASc を検討することを目的とした.
イタリアの4つの地域でCOVID-19感染症で入院した患者のデータを含む多施設観察的CORACLEレジストリからの連続した患者を、CHA(2)DS(2)-VAScスコアのデータに基づいた層別に解析した。主要アウトカムは入院患者の死亡と、入院患者の死亡または侵襲的人工呼吸のコンポジットであった。レジストリに登録された1045人の患者のうち、CHA(2)DS(2)-VAScスコアを計算できるデータを持っていた864人(82.7%)が解析に含まれた。このうち、167例(19.3%)が死亡、123例(14.2%)が侵襲的人工呼吸を受け、249例(28.8%)がコンポジットアウトカムであった。
CHA(2)DS(2)-VAScの階層別(T1:≦1、T2:≦2-3、T3:≧4)に層別化すると、死亡(それぞれ8.1%、24.3%、33.3%、p<0.001)と複合エンドポイント(それぞれ18.6%、31.9%、43.5%、p<0.001)のいずれも増加していた。
T2患者とT1患者のCHA(2)DS(2)-VAScスコアの死亡率と複合エンドポイントのオッズ比(OR)はそれぞれ3.62(95%CI:2.29-5.73,p<0.001)と2.04(95%CI:1.42-2.93,p<0.001)であった。
同様に、T3患者とT1患者の死亡率および複合エンドポイントのORは、それぞれ5.65(95%CI:3.54-9.01、p<0.001)および3.36(95%CI:2.30-4.90、p<0.001)であった。
結論として,COVID-19感染症で入院したイタリア人患者において,血栓塞栓性イベントに対するCHA(2)DS(2)-VAScリスクスコアは,合併症と死亡のリスク層別化を達成する能力を高めた.
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