COPDや喘息というprimary disease label (疾患名付け)に縛られている面が、この領域の治療を阻害しているのではないか?
好酸球数というマーカーとICSの治療反応性の関連がCOPDで明確になり、喘息との明確な区分けが様々な局面から難しくなっている時代の流れ
"COPDに関する国際的および国家的なガイダンスでは、血中好酸球数をバイオマーカーとして使用して、吸入コルチコステロイド(ICS)に対する反応性を推定し、効果的な管理戦略を支援することを提案している。しかし、好酸球レベルの上昇と ICS 効果との関連性の根底にあるメカニズムが不明であるため、COPD における血中好酸球数の使用については、呼吸器学会で広く議論され続けている"
"immunologists and primary and secondary care clinicians were held in November 2018 and March 2019"とのことで、ここでCOPDの疾患過程における好酸球の役割、および予後・診断マーカーとしての役割を探り、さらなる研究を正当化するために不足している知識の領域を特定することを目的としての集会があった
これに基づくレビューらしい
末梢血好酸球はCOPDにおけるICSの増悪軽減効果の可能性の増加と正の相関があることが示唆し、デザインや期間、および好酸球レベルがICSの反応を予測するものとされているかによって異なっている。一般的には、好酸球レベルが100~300cells/μL(またはそれ以上)であれば反応が見られ、これは伝統的に正常範囲内と考えられています。IL-5を標的とした治療の成功は、好酸球性表現型が治療可能な特徴であることを示唆されている一方、。COPDの治療可能な形質のバイオマーカーとして好酸球を支持するエビデンスもあるが、まだ不足している。
好酸球数をマーカーとして利用するチャレンジは、biomarker-driven therapyに於るクリアでpragmatic rationaleを含有することになり、一次ケアと二次ケアの間に於けるICS 中止のガイダンス、臨床の場においてこの利用を広める経済的インセンティブが無いなどの問題がある。
将来的にはprimaryな疾患の名付け(disease label)ではなくよりターゲット化を推進して、治療反応を明確にする必要がある
State of the art review
Eosinophilic inflammation in COPD: from an inflammatory marker to a treatable trait
Benjamin David,et al.
Thorax BM Journals
http://orcid.org/0000-0002-9993-2478
https://thorax.bmj.com/content/early/2020/10/29/thoraxjnl-2020-215167
COPD poses many diagnostic, prognostic and management challenges
- A heterogeneous disease—with respect to symptoms, physiology, inflammation, extrapulmonary effects, response to treatment and disease trajectory, thus patients have variable responses to treatments.
- Patient phenotypes can change during the course of COPD.
- By the time COPD is diagnosed, the disease is overt and irreversible.
- Many target proteins along the underlying biochemical and molecular pathways have yet to be identified.
- The need to standardise blood and sputum eosinophil cut-off levels.
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