エーザイなど来春承認見込み アルツハイマー薬に暗雲
FDA諮問委、有効性に否定的 日本経済新聞 2020年11月7日
米バイオジェンとエーザイが2021年春の承認を見込むアルツハイマー病治療薬の実用化に暗雲が漂い始めた。米食品医薬品局(FDA)が6日(米国時間)に開いた諮問委員会が有効性に対して否定的な見解を公表。追加の臨床試験(治験)の必要性を示唆した。FDAは21年3月までに最終的な可否を判断する予定だが、承認の期待は大きく後退した。
バイオジェンなどが開発した新薬候補「アデュカヌマブ」は、アルツハイマー病患者の脳内に蓄積する「アミロイドβ」というたんぱく質を除去するバイオ医薬品。最終段階の治験で病気の進行スピードを2割以上抑制する結果を証明したが、並行して実施した2つの治験のうち1つでは、事前に設定した評価項目を達成することができなかった。
この種の否定的報告を見ていたので意外だった...
Aduhelmは、アルツハイマー型認知症の治療を適応とするamyloid beta-directed antibodyです。本剤は、重篤な疾患を患う患者さんに対して、臨床的有用性に不確実性があるにもかかわらず、臨床的有用性が期待される場合に、より早く薬剤を入手できるようにする加速承認経路で承認されています。
加速承認は、「 “surrogate” endpoint(疾患の重要な側面に対する薬剤の効果を反映するエンドポイント)と呼ばれるものに対する薬剤の効果に基づいており、代理エンドポイントに対する薬剤の効果は、臨床的有用性を予測するものとして期待されていますが、確立されたものではありません。Aduhelmの場合、アミロイドβプラークの減少が代用エンドポイントとなります。
このパスウェイでは、企業は承認後の臨床試験で臨床的有用性を検証する必要があります。スポンサーが臨床的有用性を検証できない場合、FDAは医薬品の承認を撤回する手続きを開始する可能性があります。
臨床的有効性データは曖昧だが、surrogate endpointで暫定的に判断してげようと...
www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。
Controversial Alzheimer's Drug Wins FDA Approval
— Aducanumab is first treatment directed at Alzheimer's pathophysiology
by Judy George, Senior Staff Writer, MedPage Today June 7, 2021
https://www.medpagetoday.com/neurology/alzheimersdisease/92960
話題のアルツハイマー型認知症治療薬aducanumab(Aduhelm)が、月曜日にFDA(米国食品医薬品局)の早期承認経路で承認された。
https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-grants-accelerated-approval-alzheimers-drug
このpathwayでは、重篤な疾患や生命を脅かす疾患に対して、既存の治療法に比べて意味のある治療上の利益をもたらす可能性のある医薬品を、患者さんへの臨床上の利益を予測する合理的な可能性のあるsurrogate endpointへの効果が示され、かつ医薬品の臨床上の利益について不確実性が残っている場合でも承認するもの
Aduhelmの有効性は、3つの独立した試験で評価され、合計3,482人の患者さんが対象となりました。これらの試験は、アルツハイマー病患者様を対象とした二重盲検、無作為化、プラセボ対照の用量設定試験です。その結果、本薬を投与した患者さんでは、用量および時間に依存してアミロイドβプラークが有意に減少したのに対し、対照群ではアミロイドβプラークの減少が見られませんでした。
これらの結果は、アルツハイマー型認知症の特徴である脳内アミロイドβプラークの減少というサロゲートエンドポイントに基づいたAduhelmの早期承認を裏付けるものです。本試験では、PETを用いて、アルツハイマー型認知症の影響を強く受ける脳領域と、影響を受けない脳領域を比較することで、脳内のアミロイドβを定量化しました。
Aduhelmの処方情報には、
amyloid-related imaging abnormalities (ARIA):アミロイド関連画像異常(ARIA)に関する警告が含まれています。ARIAは、最も一般的には脳の領域における一時的な腫れとして現れ、通常は時間の経過とともに解消され、症状を引き起こすことはありませんが、人によっては頭痛、混乱、めまい、視力の変化、吐き気などの症状が出ることがあります。Aduhelmのもう一つの警告は、血管浮腫や蕁麻疹などの過敏性反応の危険性です。Aduhelmの主な副作用は、ARIA、頭痛、転倒、下痢、錯乱/錯乱/精神状態の変化/錯乱でした。この病気に苦しむ患者さんがより早く治療を受けられるようにするための承認促進規定に基づき、FDAはバイオジェン社に対して、本剤の臨床的有用性を検証するための新たな無作為化比較臨床試験の実施を求めています。この試験で臨床的有用性が確認できない場合、FDAは本剤の承認を取り消す手続きを開始する可能性があります。
www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。
https://gigazine.net/news/20210609-researchers-blast-fda-approving-alzheimer-drug/
国内の医薬品規制などを管轄するアメリカ食品医薬品局(FDA)が新たに承認したエーザイのアルツハイマー病治療薬「ADUHELM」について、研究者などが「脳腫脹のリスクが40%もある」「有効性が確認されていない」と非難の声を上げたと報じられました。
このADUHELMの承認に対して研究者などから非難の声があがっています。こうした非難の声は、「問題のある治験データ」「疑問の残る統計的評価」の2点に集中しています。
「問題のある治験データ」は、2019年に行われた2つの無作為型二重盲検プラセボ対照第III相試験についてのもので、上半期に行われた試験が「効果なし」という結論でBiogenによって早々に試験を打ち切られたという経緯が疑問視されています。ニュースサイトのArs Technicaによると、Biogenは1度目の試験が失敗に終わった後、同年下半期にわずかながら利点が見られたとして再試験を実施。1度目の試験よりも用量を増やしたところ、「78週にわたってアミロイドβプラークがわずかに減少した」「認知機能テストでわずかな改善が見られた」という結果が得られたものの、同時に「被験者の約40%で脳腫脹が確認された」という結果も示されました。
なお、エーザイはこの点については、「ADUHELMは、次のような重篤な副作用を引き起こす可能性があります。アミロイド関連画像異常(ARIA)は、通常は症状を引き起こさない一般的な副作用ですが、重篤になる場合があります」と表記してます。
「疑問の残る統計的評価」については、2020年11月にFDAの査読者が「Biogenの分析結果は無根拠であり、治療効果や症状悪化を減速させる効果に関する説得力のある実質的な証拠はない」「確たる結論を述べるためには別の研究が待たれる」という統計的評価を発表しただけでなく、FDAの独立査問委員会を構成するメンバー11人のうち10人までが「Biogenの提出したデータをアデュカヌマブに有効性があるとする一次証拠とみなすかどうか」という設問に「No」と投票した点が問題とされました。なお、残る1人のメンバーは「不確かである」という結論を見送る選択肢に投票したとのこと。
以上のようにFDAは2020年11月時点でADUHELMに対し否定的な結論を出していましたが、突如として意見を翻して今回の承認を出しました。こうした経緯について、レディング大学の神経科学者であるマーク・ダラス氏は「認知症患者に具体的な利益をもたらすという明確なビジョンは存在しません。これは危険な前例です」と、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンのロバート・ハワード氏は「意義のある認知症治療研究を狂わせかねない」と、王立科学協会でコラムニストも務める医薬品業界の専門家のデレク・ロウ氏は「恥ずべきこと」とそれぞれコメントしています。
0 件のコメント:
コメントを投稿