2021年8月16日月曜日

在宅酸素療法2の例外:コロナウィルス感染症在宅患者

 例えばこのNHKニュース

新型コロナウイルスに感染し自宅で療養する人が増える中、在宅で酸素吸入を行う「酸素濃縮装置」を確保する自治体が増えていて、装置の製造会社は増産を行って対応しています。


「酸素濃縮装置」設置・管理に関わり費用どうしているんでしょ? 以下を詳しく読めば、本来、「コロナウィルス感染症に伴うような急性呼吸不全および準呼吸不全」へ保険診療:在宅酸素療法指導管理料対象では無いことがわかります。

C103 在宅酸素療法指導管理料 - 令和2年度(2020)診療報酬点数 | 医療情報データベース【今日の臨床サポート】 (clinicalsup.jp)


チアノーゼ型以外の「その他の場合」

(3) 「その他の場合」に該当する在宅酸素療法とは、諸種の原因による高度慢性呼吸不全 例、肺高血圧症の患者、慢性心不全の患者のうち、安定した病態にある退院患者及び手 術待機の患者又は重度の群発頭痛の患者について、在宅で患者自らが酸素吸入を実施す るものをいう。


(4) 「その他の場合」の対象となる患者は、高度慢性呼吸不全例のうち、在宅酸素療法導 入時に動脈血酸素分圧 55mmHg 以下の者及び動脈血酸素分圧 60mmHg 以下で睡眠時又は運 動負荷時に著しい低酸素血症を来す者であって、医師が在宅酸素療法を必要であると認 めたもの、慢性心不全患者のうち、医師の診断により、NYHAⅢ度以上であると認め られ、睡眠時のチェーンストークス呼吸がみられ、無呼吸低呼吸指数(1時間当たりの 無呼吸数及び低呼吸数をいう。)が 20 以上であることが睡眠ポリグラフィー上確認され ている症例及び関連学会の診断基準により群発頭痛と診断されている患者のうち、群発 期間中の患者であって、1日平均1回以上の頭痛発作を認めるものとする。この場合、 適応患者の判定に経皮的動脈血酸素飽和度測定器による酸素飽和度を用いることができ る。


厚労省はこの点に関して通達を出しているのか?

新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その36)

Microsoft Word - 【事務連絡】新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その36) (mhlw.go.jp)

 


あくまでも「例外的臨時取扱い」として厚労省は通達を出しております。
癌患者さんで中途から呼吸不全状態となった患者さんなどで「慢性呼吸不全」ではないので保険弁済できないと基金から査定された事例があります。
得手勝手がすぎる厚労省役人たちですが、コロナ感染患者に関して往診など地域医療の医師たちも協力しないといけない昨今この通知は重要と思います。

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