https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2022.02.25.22271454v1.full.pdf
【重要性】 小児、特に5~11歳、オミクロン変種出現後の小児に対するBNT162b2ワクチンの有効性に関するエビデンスは限られています。
【目的】 2021年12月と2022年1月の間に5-11歳および12-17歳の小児のCOVID症例および入院に対するBNT162b2ワクチンの有効性を推定する。
【デザイン】 州全体の予防接種、検査、入院のデータベースをリンクして構築したコホートの分析。設定/参加者。ニューヨーク州の5~17歳の子どもたち。
【主な結果/指標】 実験室で確認されたCOVID-19の新規症例と入院。比較は,発生率比(IRR),ワクチン接種状況による転帰の比較,推定ワクチン効果(VE:1-[1/IRR])で行った.
【結果】2021年12月13日から2022年1月30日まで、12~17歳の852,384人と5~11歳の365,502人の完全ワクチン接種児において、症例に対するVEは12~17歳では66%(95% CI: 64%, 67%)から51%(95% CI: 48%, 54%)に、5~11歳では68%(95% CI: 63%, 72%)から12%(95% CI: 6%, 16%)に低下
1月24日から30日の週では、11歳児のVEは11%(95%CI:-3%、23%)、12歳児は67%(95%CI:62%、71%)
入院に対するVEは、12~17歳児では85%(95%CI:63%、95%)から73%(95%CI:53%、87%)、5~11歳児では100%(95%CI:-189%、100%)から48%(95%CI:-12%、75%)に減少
2021年12月13日から2022年1月2日に新たに完全接種を受けた子どもたちでは、12~17歳の子どもたちの完全接種後2週間以内の症例に対するVEは76%(95%CI:71%、81%)、28~34日までは56%(95%CI:43%、63%)となっている。5-11歳児では、症例に対するVEは65%(95%CI:62%、68%)から28-34日までに12%(95%CI:8%、16%)に低下していた。
【結論と関連性】 オミクロン時代、BNT162b2の症例に対する有効性は、小児、特に5-11歳の小児で急速に低下した。しかし、5-11歳の小児へのワクチン接種は重症化に対して予防的であり、推奨される。これらの結果は、小児に対するワクチンの代替投与法の研究の必要性と、感染と伝播を防ぐためのマスク着用などの二重防護の継続的な重要性を強調するものである。
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以下の意見もあるようなので・・・即、5-11歳のワクチンは不要と断言するわけには行かない
検討対象が少なく過ぎるという批判はあるだろうが、反証は無いわけで・・・
Walterら(NEJM , 1月6日号)は、BNT162b2 Covid-19ワクチンが5歳から11歳の小児に安全かつ有効であったと報告しています。SARS-CoV-2の亜種が相次ぐ中、最近B.1.1.529(オムロン)亜種による小児感染・入院が急増していますが、フランスでは2021年12月中旬からB.1.617.2(デルタ)亜種からオムロンへの移行を開始しています。これまでのところ、omicronはdelta variantよりも感染力が強いと考えられていますが、小児における重症度についてはデータが必要です。omicron変種は、成人のCovid-19の重症度を下げると考えられており、この低減は、少なくとも部分的にはCovid-19ワクチンの接種が普及したことに起因しています。
フランスのある呼吸器病棟におけるデルタ波とオミクロン波の間のCovid-19による小児入院の比較。
我々の小児呼吸器病棟では、デルタ変種の波(11月中旬から12月中旬)とオミクロン変種の到来(12月中旬から1月中旬)の間で、SARS-CoV-2感染による入院が2倍以上に増加した。オミクロンの波では、デルタの波のときよりも入院した子どもの既往症が少なく、また、感染症発症時の症状も若干異なっていた(表1)。喘息児(15ヵ月)の感染で急性呼吸困難のため集中治療室に入院したのは1例のみであった。また、入院した12歳以上の小児のうち、ワクチン接種を完了していた者はいなかった。この報告から,5歳以上の小児に対するCovid-19のワクチン接種を速やかに拡大することの重要性が強調された.
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