2022年3月7日月曜日

Duchenne muscular dystrophy :最大呼気筋力(MEP)は優れた内腹斜筋脂肪置換指標


Duchenne muscular dystrophy (DMD) では、収縮時にsarcomereのintegrityを維持するのに重要なdystrophin proteinの機能欠落により、骨格筋や心筋の機能が低下するため、 inexorable clinical declineが見られ、呼吸筋の状態を評価するための現在の選択肢は、肺機能検査室で行われる機能測定であり、機能低下が見られると疾患の進行を追跡するのに優れているが、疾患の初期には役に立たないことが多い。Barnard らは、MRI技術を適応して、呼吸筋群を選択するため下肢骨格筋を評価、fat fraction(FF)を肺機能検査で機能評価に用いられている結果指標:maximum expiratory pressure (MEP)と比較して、DMDの患者さんで比較。先行論文でBernardら(CHEST, Volume 161, Issue 3, March 2022, Pages 753-763, Journal of Neurology volume 266, pages2752–2763 (2019) )は、呼吸時の胸壁と横隔膜のエクスカーションを評価するために動的に実行されるMRI検査を用い、胸壁と横隔膜の動きの減少と最大吸気圧の間に正の相関があることを実証した。次に、DMD患者と対照の腹筋(腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋)のFFの違いを調査し、今回の論文につながる研究を簡単に報告していた。

Barnardら3名が、3つの腹筋におけるFFの相対的な進行と、肺機能検査との幅広い相関を調査し、これをさらに推し進めた。 副腎皮質ステロイド治療を受けている患者のFVCと呼気流量で報告されているのと同様に、腹筋のFFが50%に到達する時期には3~4年の遅れがあった。 彼らは、腹筋のFFの上昇に伴ってFVCがわずかに低下することを示したが、興味深いことに、同じ比較をするとMEPははるかに大きく低下した。これは、MEPがFVCよりもかなり前に低くなることから、FFの上昇が呼吸筋機能のこの初期の低下を知る窓となる点で特に興味深い


Characterizing Expiratory Respiratory Muscle Degeneration in Duchenne Muscular Dystrophy Using MRI

CHEST Volume 161, Issue 3, March 2022, Pages 753-763

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0012369221038551

背景

 Duchenne muscular dystrophy (DMD)は、筋細胞が損傷し、線維性脂肪組織に置き換わる変性筋疾患であり、呼気筋力の低下と気道確保障害は、呼吸機能障害の初期症状である。呼気筋の病態と咳および気道確保能力との関係についてはほとんど知られていない。しかし、脂肪による筋肉の置換の程度はMRIを用いて推定することができ、 fat fraction (FF)として表現することが可能である。

研究課題

DMDの abdominal expiratory muscle fatty infiltration change(腹部呼気筋脂肪浸潤)は経時的にどのように変化し、臨床的な呼気機能と関連するか?

研究デザインおよび方法

DMD患者に対し、腹部の縦断的MRI検査を実施し、内腹斜筋、外腹斜筋、腹直筋の呼気筋のFFを測定した。FFデータは、非線形混合効果および累積分布関数を用いた呼気筋変性のモデルの推定に使用された。MRIの臨床的相関として、FVC、最大吸気・呼気圧、ピーク咳嗽流量が収集された。

結果

40人のDMD患者(ベースライン時6-18歳)が36ヶ月間に最大5回の診察に参加した。モデリングにより、内腹斜筋(internal oblique)は最も早く進行し、平均年齢13.0歳で脂肪による置換率が50%に達したと推定された(外斜角筋、14.0歳、腹直筋、16.2歳)。コルチコステロイド未治療者(n = 4)は、治療者よりも3~4年早く脂肪による筋肉の50%置換に到達した。軽度の臨床的ジストロフィー表現型を持つ個人(n = 3)は、副腎皮質ステロイド治療を受けた個人よりも4~5年遅れて、脂肪による筋肉の50%置換に到達した。50%に近い内・外腹斜筋のFFは、最大呼気圧:meximal expiratory pressure < 60cmH2Oおよびpeak cough flow < 270L/minと関連していた。

解釈

これらのデータは、低換気の発症前に気道クリアランスの機能不全として典型的に現れるDMDの呼吸器系障害の初期段階についての理解を深め、呼気筋脂肪浸潤と肺機能指標を関連づけたものである。


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