2022年5月13日金曜日

CKDガイドラインと矛盾を含有する「DKD新薬 ケレンディア錠」の医療保険適用 

保険査定での重点項目にされている「アルブミン定量(尿)」・・・なんど苦水を飲まされたことか!

保険病名:糖尿病早期腎症疑い→否認 : 疑いでは適用ありません


確認のため検査しているのだが、支払基金サイドだが、どうも、エスパーでないと、糖尿病診療できないようだ。ご立派な方々の査定にはいつも恐れ入ります(皮肉)。


さて、この問題が、さらに大きな問題になりそう・・・

糖尿病腎症はなぜかアルブミン尿によって規定されている。高血糖状態だと糸球体濾過速度一般より高値であり、早期に腎症をとらえるためには、アルブミン定量が必要なのだが、簡単には保険適用を認証してくれない。それだけではなく、顕性蛋白尿においてはアルブミン尿の適用外となる。

顕性蛋白尿(e.g. 通常の試験紙法陽性)ではアルブミン定量永遠に測定できない

という問題。


エスパーぞろいの糖尿病診療医(CKD,DKD専門家)たちはどうするのだろう?



糖尿病患者においてアルブミン定量(尿)を保険適用できるのは“早期腎症”のみ

157 アルブミン定量(尿)(糖尿病性早期腎症)|社会保険診療報酬支払基金 (ssk.or.jp)


取扱い

 糖尿病性早期腎症(第1期又は第2期の記載がないもの。)に対してのアルブミン定量(尿)の算定を認める。


取扱いを定めた理由

 D001の8 アルブミン定量(尿)は通知に「糖尿病又は糖尿病性早期腎症患者であって微量アルブミン尿を疑うもの(糖尿病性腎症第1期又は第2期のものに限る。)に対して行った場合に、3か月に1回に限り算定できる。」とある。

 糖尿病診療ガイドラインに糖尿病性腎症病期分類の表が記載されているが、第1期とは尿蛋白(アルブミン)が正常であるもの、第2期とは尿蛋白(アルブミン)が微量アルブミン尿であるものと定義し、第2期を早期腎症と呼称している。

 傷病名「早期腎症」は、尿蛋白が陰性で、アルブミン定量(尿)の測定により微量アルブミンを診断できる患者であり、通知に該当すると考えられる。



だが、DKDなる病名として保険適用となる非ステロイド型選択的ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬 (MRA)「ケレンディア錠」は「2型糖尿病を合併する慢性腎臓病」を保険適用病名としている





(参照:https://view.officeapps.live.com/op/view.aspx?src=https%3A%2F%2Fj-ka.or.jp%2Fckd%2Fdownload%2Fpdf%2F202202-2-ckd.pptx&wdOrigin=BROWSELINK

問題は「A3」・・・早期では無いため「アルブミン尿」は保険適用外

A3は永遠にケレンディア錠使えないこととなる・・・この矛盾をどう決着してくれるのか?




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