2012年1月30日月曜日

HPVワクチンと自己免疫性疾患の関連性否定報告

HPVワクチン(日本の俗称、ヒト頚がんワクチン)であるGardasilは、自己免疫疾患のトリガーとなるエビデンスが2年・19万名ものサーベイランスで明らかにならなかった。
Surveillance of autoimmune conditions following routine use of quadrivalent human papillomavirus vaccine

C. Chao, N. P. Klein, C. M. Velicer, L. S. Sy, J. M. Slezak, H. Takhar, B. Ackerson, T. C. Cheetham, J. Hansen, K. Deosaransingh, M. Emery, K.-L. Liaw and S. J. Jacobsen
J InternMed2012;271:193–203.
pdf (http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1365-2796.2011.02467.x/pdf)


Gardasilは、STD予防のワクチンとして、そして子宮頚癌ワクチンとして認可されていたが、自己免疫反応のトリガーへの懸念が生じていた。

メルク社の研究者たちの検討で、ループス、関節リウマチ、グレーブス、多発性硬化症、眼神経炎などとの関連性が高くないことを示した・・・とこと

日本老年医学会:人工的水分・栄養補給の「治療の差し控えや撤退も選択肢」との見解


日本老年医学会(理事長・大内尉義(やすよし)東大教授)は28日、高齢者の終末期における胃ろうなどの人工的水分・栄養補給について、「治療の差し控えや撤退も選択肢」との見解を示した。”という報道



日本老年医学会の「立場表明」の改訂版において、”胃ろうなどの経管栄養や人工呼吸器の装着に対する見解が初めて盛り込まれた。高齢者に最善の医療を保障する観点からも、「患者本人の尊厳を損なったり、苦 痛を増大させたりする可能性があるときには、治療の差し控えや撤退も選択肢」とし、「患者の意思をより明確にするために、事前指示書などの導入も検討すべ き」”という内容で、これが同学会の理事会で承認されたとのこと



終末期胃ろう「治療差し控えも」…老年医学会


読売新聞 - ‎2012年1月28日‎


日本老年医学会(理事長・大内 尉義 ( やすよし ) 東大教授)は28日、高齢者の終末期における胃ろうなどの人工的水分・栄養補給について、「治療の差し控えや撤退も選択肢」との見解を示した。 終末期医療に対する同学会の基本的な考え方を示す「立場表明」の改訂版に ...




終末期医療、胃ろう中止も 日本老年医学会


J-CASTニュース -


日本老年医学会は高齢者の終末期医療とケアについて、胃に管で栄養を送る胃ろうなどの人工的な水分・栄養補給や人工呼吸器の装着は慎重に検討し、「治療の差し控えや中止も選択肢として考慮する」との見解をまとめ、2012年1月28日に明らかにした。終末期医療に対する基本 ...



胃ろう中止も選択肢に 終末期医療の原則、学会が改定


朝日新聞 - ‎2012年1月28日‎



高齢者の終末期医療とケアについて、日本老年医学会は28日、胃に管で栄養を送る胃ろうなどの人工栄養や人工呼吸器の装着は慎重に検討し、差し控えや中止も選択肢として考慮するとの「立場表明」をまとめた。最新、高度な医療をすべて注ぎこむことは必ずしも最善の選択 ...


いまだ、日本老年医学会のポジション・ステートメントはウェブ上、アップデートされていない

http://www.jpn-geriat-soc.or.jp/


胃瘻・人工呼吸に関し、差し控え・中止に、実際にどの程度、踏み込んでいるのか、具体的記述が気にかかる。


この件、昨年、ポジションステートメント改訂の話はメディアにリークされていた。

終末期は“胃ろうせずも選択肢”:老年医学会ガイドラインやっと着手(2011年 12月 05日) 


一歩前進だとは思うが、ポジションステートメント/「立場表明」というのは、やや微妙で、この学会単独というのも気になる。関係学会との共同歩調が必要だったのではないか?

感染性胃腸炎:勤務・登校に関する公的指針提示を! 検査施行に関する矛盾解決を!

ホテルや 給食施設、学校関連事業、医療機関での”ノロウィルス感染”のニュースが今日も報道されている。

食中毒:名張・赤目のホテルで33人 患者からノロウイルス /三重‎ 毎日新聞

ノロウィルス48人から検出…玉名の柔道練習会‎ 読売新聞

ノロウイルス 指宿市で学校給食の配送停止(鹿児島県)日テレNEWS24 

冬季いつも問題になるのが、”感染性胃腸炎”関連病名をつけたときの、学校・勤務先の対応の問題・・・これが実地医家にとっても、頭の痛い問題となる。

外食・給食関係事業所、医療/介護事業所、看護師や理学療法士関連の育成機関では実習の問題など事業所としては神経質になっているのが分かる。

一方で、”症状が消失しても長期間にわたり排出されているウイルスは、新たな感染源となり得る可能性が高い”(IASR:感染後のノロウイルス排出期間および排出コピー数 (Vol.28 p 286-288:2007年10月号))という特性上、医師側も、下痢消失時に、自信を持って感染性リスク消失しましたということは言えないという事情がある (ネット上、下痢止まったら、感染リスク無くなるという誤った情報が氾濫しているようだ)。

では、”健康成人においても1カ月以上ノロウイルス遺伝子が検出された症例”の存在をもって、登校・出勤停止としたら、社会生活上大きな影響をあたえることとなるのは明らか。


関連行政機関は、”感染性胃腸炎”に関する、登校・勤務に関する指針を公表すべき。

ノロウィルス感染に関する検査医療保険上の取り扱いの問題を明確化すべき(中途半端な利用はミスリードや現場の混乱、風評被害を増加するだけ・・・)

各医療機関へは感染対策ガイドライン義務づけしてるのは・・・アホ役人たちは仕事をしない・・・

個人の代謝特性の4割まで説明しうるlocus群

フィンランド、Dr. Samuli Ripatti  らの報告

個人の代謝特性に関わる31のlocus のSNPsで、40%までの遺伝子特性に関わるという報告

Genome-wide association study identifies multiple loci influencing human serum metabolite levels
Johannes Kettunen, Taru Tukiainen, Antti-Pekka Sarin, Alfredo Ortega-Alonso, Emmi Tikkanen, et. al.
Nature Genetics doi:10.1038/ng.1073


 Institute for Molecular Medicine Finland (FIMM)を用いて、117の代謝物を検討
循環中代謝合成物の深部に寄与するもの

リポ蛋白サブクラス、アミノ酸、脂質を含む代謝的マーカーをGWA解析を 行い、6つのフィンランド住民ベースコホート 8330名サンプル、770万の遺伝子マーカーを用い検討

11のlocusがはじめて報告されたもの
2つが血中コレステロールサブクラスで、確立されていた心血管疾患マーカーと関連
5つが、2型糖尿病バイオマーカーとしてのアミノ酸と関連



2012年1月28日土曜日

政治 と 精神医学 :”権力者や政治家について分析するのも精神医学の役割”?

”精神科と政治” ・・・ というテーマを考えるには良い材料なのかもしれない。


◆ “政治 → 精神医学”

精神医学を政治的悪用に関する歴史的概観

Political Abuse of Psychiatry—An Historical Overview
Schizophr Bull (2010) 36 (1): 33-35. doi: 10.1093/schbul/sbp119 First published online: November 5, 2009



世界の精神医学界において議論されてきたことらしい

1970年代、1980年代にソビエト連邦における精神科のシステマティックな政治的乱用、そして精神病院への強制収容が背景にある。
その後、ソ連邦崩壊につながる過程の中、1983年強制収容が無くなり、World Psychiatric Associationにとって、政治的利用がテーマとなった。
精神医学的診断・治療を政治的に利用することは特定の人々・特定の団体の人権を剥奪することである。
ソビエト連邦政府に反対すること自体がメンタルに病んでいるというSoviet regimeが存在した。

 診断者側が能動的に政治的スタンスにより”精神病”診断することは、すなわち、精神医学の乱用なのである。


◆ “精神医学” → ”政治”

医学・医療として、特定対象者を相手にする医療・診療以外に、特定の集団を相手にする公衆衛生学や疫学などがある。

個別診療を基本とする精神医学者・医者は、みな、後者のエキスパートと言えるだろうか?

考えるまでもなく No! 


小児言語発達遅滞:出生前テストステロン暴露による影響は性差あり

子供の言語発達は、出生前のテストステロン暴露の影響され、性差でその影響が違う。


男児はテストステロン高濃度暴露だと、3歳児の言語発達遅滞を2倍超生じ、女子は逆に言語発達遅滞のリスク減少をもたらす


Whitehouse A, et al
"Sex-specific associations between umbilical cord blood testosterone levels and language delay in early childhood"
J Child Psychol Psychiatry 2012; DOI: 10.1111/j.1469-7610.2011.02523.x.

臍帯血のbioavailable(bioavailable testosterone:BioT)濃度解析

1歳、2歳、3歳児店で言語発達 (Communication scale) への影響は女児より男児で有意 (p-values ≤. 01)
また、男児は、3歳時点のFine-Motor (p = .04)、Personal-Social( p <.01)として分類されやすい。

カイ二乗解析にて、言語発達地縁率におけるBio T 四分位の差が、男児(3歳)、女児(1、3歳)で有意さが明らかになったが、Fine-MotorとPersona-Social delayでは明らかでない

社会住民統計的指標・産科的指標を組み込んだ全般推定予測式で、男児のBio T四分位高値は、3歳までの臨床的言語発達障害リスク増加と関連 :オッズ比(OR) of 2.47 (95% CI: 1.12, 5.47)

一方、女児は、Bio T値増加により、言語発達障害リスク減少 (Quartile 2: OR = 0.23, 95% CI: 0.09, 0.59; Quartile 4: 0.46, 95% CI: 0.21, 0.99).


 
脳の機能の性差は生まれる前から・・・

米国FDA認可の模様 GLP-1受容体アゴニスト:バイエッタの徐放型週1回投与

Bydureon (exenatide extended-release)

バイエッタ皮下注の徐放型で週1回タイプ FDA認可の模様
http://www.pipelinereview.com/index.php/2011081244209/Proteins-and-Peptides/BYDUREON-FDA-ACTION-DATE-SET-FOR-JANUARY-28-2012.htmlhttp://www.pipelinereview.com/index.php/2011081244209/Proteins-and-Peptides/BYDUREON-FDA-ACTION-DATE-SET-FOR-JANUARY-28-2012.html



製造工程への問題、心血管系副作用、QT延長などに関する疑念のため認可が遅れていたとのこと

Risk Evaluation and Mitigation Strategy (REMS)を付加事項とし、急性膵炎への注意、甲状腺髄様がんのリスクなど懸念も

(http://www.medpagetoday.com/Endocrinology/Diabetes/30891)

DURATION-5トライアルで、14%もの吐気の副作用、頻度の多い副作用は、下痢、急性上気道炎、注射部位硬結

しかし、体重増加より体重減少が示され、重篤な低血糖副作用なかった。

1日1回タイプのバイエッタより血糖コントロール良好とのこと
(日本では、元々、1日2回なので注意!)


HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...