2013年9月4日水曜日

UMPIREトライアル:ポリピル ・・・ 一律治療はアドヒアランス良好だが、治療効果不十分

Use of a Multidrug Pill in Reducing Cardiovascular Events (UMPIRE)トライアル

治療必要性があり、2つの重大CVDリスク要素である収縮血圧、LDLコレステロール治療対象者

アスピリン、スタチン、2つの降圧剤を含むポリピル(polypill)【<アスピリン75mg、 シンバスタチン 40mg、 リシノプリル 10mg、 アテノロール 50mg>、あるいは、<アスピリン 75mg、 シンバスタチン 40mg、 リシノプリル 10mg、 HCTZ 12.5mg>】

薬物療法のアドヒアランス改善(86% vs プラシーボ 65% , p < 0.001)するが、その効果である、降圧効果、LDL低下限定的 (収縮期血圧減少 4.0 vs 1.1 mmHg, p <  0.001 、 LDL減少 6.6  vs 1.9 mg/dL , p <  0.001)

さらに、アドヒアランス良好な患者でも心筋梗塞、卒中といった重度副事象減少効果明確でないという報告。

"Effects of a fixed-dose combination strategy on adherence and risk factors in patients with or at high risk of CVD"
Thom S, et al
JAMA 2013: 310(9) 918-929.


個別化治療が基本と考えられるが、なぜ、ポリピル的一律治療でそのアドヒアランスの良さにかかわらず、治療効果を上げないのか、説明が必要であろう。
降圧治療として、HCTZもしくはβ遮断剤単独が用いられており、不十分治療によるところが大きいのかもしれない。

2013年9月3日火曜日

ST上昇型心筋梗塞:梗塞病巣以外の血管形成(PCI) ・・・ 予防的PCI効果

Randomized Trial of Preventive Angioplasty in Myocardial Infarction
David S. Wald, et. al.
PRAMI Investigators
September 1, 2013DOI: 10.1056/NEJMoa1305520

ST上昇型急性心筋梗塞(STEMI)において、心筋梗塞に関与する血管すなわち、梗塞血管あるいは容疑血管へのPCI使用は予後を改善する、だが、非梗塞状態にある血管へのPCI、すなわち、予防的PCIに関しては意義不明であった。

英国5センター、2008年から2013年まdのランダム割り付け
予防的PCI施行 234名、  被施行 231名
プライマリアウトカムは、心血管死亡・非致死的心筋梗塞・治療不応性狭心症
ITT解析

 2013年1月まで、データ及び安全性モニタリング委員会により結論的と判断し、推奨により早期中止。
フォローアップ平均23ヶ月間で、プライマリ・アウトカム
PCI予防群 21、 非予防群(infarct-artery-only PCI) 53 
100例あたり 9 vs 23 (ハザード比 0.35; 95% 信頼区間 [CI], 0.21 〜 0.58; p < 0.001)

3つの組み合わせプライマリアウトカムハザード比は、 それぞれ
心血管疾患原因死亡 0.34 (95% CI, 0.11 〜 1.08)
非致死的心筋梗塞 0.32 (95% CI, 0.13 〜 0.75)
治療不応性狭心症 0.35(95% CI, 0.18〜 0.69)

横紋筋融解症における腎不全・予後予測スコア

肝心の予測式が・・・要約では不明


A Risk Prediction Score for Kidney Failure or Mortality in Rhabdomyolysis
Gearoid M. McMahon, et. al.
JAMA Intern Med. Published online September 02, 2013. doi:10.1001/jamainternmed.2013.9774

2つの大規模教育病院、入院3日内で、CPK値 5000 U/L超過した、血液透析あるいはcontinuous renal replacement therapy (RRT)施行された、重症急性腎障害による生命危機状態となった横紋筋融解症患者
2000年1月1日から2011年3月31日まで、2371名の後顧的解析
derivation cohortはMGHの1397名の患者、validation cohortはBringham and Women's hospitalからなる

横紋筋融解症の原因とアウトカムは、derivation cohortも validation cohortも同様。
全体では、組み合わせ(RRTもしくは死亡)アウトカム発生は19.0%(RRT必要 8%、死亡 14.1%)
組み合わせアウトカムで最も多い比率としては、コンパートメント症候群(41.2%)、敗血症(39.3%)、心停止後(58.5%)

比率の少ないのは、筋炎(1.7%)、運動(3.2%)、けいれん(6.0%)

複合アウトカムの予測要素としては、年齢、女性、横紋筋融解症原因、初期Cr値、CK、リン酸、カルシウム、重炭酸。

derivationコホート変数からのリスク要素スコア開発し、validation cohortに適応

予測モデルのC統計 は、derivation cohortでは 0.82 (95% CI, 0.80-0.85) 、 validation cohortでは 0.83 (0.80-0.86)

Hosmer-Lemeshow P 値は  .14 、 .28,

validation cohortでの、最小リスク(<5 p="">
最大リスクスコア(>10)では、61.2%


結核菌はヒト起源・出アフリカにまでさかのぼることができる

大規模遺伝子研究により、結核菌は、7万年前アフリカでのヒト起源にまでさかのぼることが判明。同時、この遺伝子の薬剤耐性を引き起こす39の新しい遺伝子の発見もなされた。

Out-of-Africa migration and Neolithic coexpansion of Mycobacterium tuberculosis with modern humans
Iñaki Comas ,et. al.
Nature Genetics (2013) doi:10.1038/ng.2744
17世紀から19世紀にかけて西洋においても、ヒトの死の20%が結核によるもので、高い死亡率を現在でも発展途上国においては保つ。259のM. tuberculosis complex (MTBC) 種の全ゲノム分析で、グローバルな多様性を特徴付けするデータセットを用い、この暴言筋の歴史を再考察した。結果、約7万年前からMTBC出現し、出アフリカの頃から、共に存在したことが明らかになった。



Genomic analysis identifies targets of convergent positive selection in drug-resistant Mycobacterium tuberculosis
Maha R Farhat, et. al.
Nature Genetics (2013) doi:10.1038/ng.2747

116の新しい配列、7つの配列化結核菌全ゲノムを用い、47の薬剤耐性菌種特異的genome-wideな検討。既知耐性マーカー100%検出する、ヌクレオチド位置・遺伝子状の変異を同定。加え、39のゲノム領域のpositive selectionを発見。これらは細胞壁合成、翻訳調整、DNA修正経路に関わる成分をencodeする領域であった。
一つの遺伝子、ponA1の変異の機能的遺伝子解析により、リファンピシン存在下でのin vitro増殖が示された。

2013年9月2日月曜日

DPP4阻害剤は、心血管疾患に対して、毒にも薬にもならない?

DPP-4阻害剤と呼ばれるクラスの薬剤は、致死的・非致死的心血管イベントへなんの影響も与えない。

武田・ネシーナ alogliptin (Nesina) と、日本では協和発酵発売のオングリザ saxagliptin (Onglyza)ともに心血管イベントリスク減少せず



EXAMINE研究
SAVOR-TIMI 53研究

いずれも、ESCで報告し、NEJM掲載

プラシーボとの非劣性比較で有意差認めず

EXAMINE研究は、通常メトホルミン(他剤併用も認める)状況でこれが2/3ほどで、それにネシーナ vs プラシーボ比較 したもの、約半数でSU剤、30%程度でインスリン投与、チアゾリジン系は3%未満。ネシーナ治療群の71.4%は、25mg/日、25.7%で12.5mg/日、2.9%が6.25mg。糖化ヘモグロビン 0.33%平均減少、プラシーボでは0.03%増加。最小二乗平均差は -0.36%(95% CI , -0.43 〜 -0.26 , p < 0.001)、体重・脂質特性sみと馬頭
プライマリエンドポイントの心血管死亡・心筋梗塞・非致死的卒中の減少ハザード比は非劣性限界の 1.3を超えず、18ヶ月後、ネシーナ群305名、プラシーボ群 316名のエンドポイント一つ以上発症。

Alogliptin after Acute Coronary Syndrome in Patients with Type 2 Diabetes
White, WB et al
New Engl J Med 2013; doi: 10.1056/NEJMoa1305889.
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1305889


オングリザは、プライマリエンドポイントで613名、対して、プラシーボは、609名

Saxagliptin and Cardiovascular Outcomes in Patients with Type 2 Diabetes Mellitus
Scirica, BM, Bhatt, DL et al
New Engl J Med 2013; doi: 10.1056/NEJMoa1307684.
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1307684


日本の糖尿病臨床のリーダーたちは、製薬メーカーが次々だす新薬にとびつき、メトホルミンを軽視しつづける愚行をやってきた。金銭的利益なのか便宜供与のためなのか・・・

そろそろ、こいつら反省すべき時期・・・
メタボ健診や行政主導検診に意見する資格はないのに、主導している連中
こいつらが日本の健康行政を悪化させている

しかし、こいつらは、今後も、製薬メーカーのご機嫌取りのため言うだろう・・・ 「DPP4阻害剤は、すくなくとも害にはならない」と・・・


男性は恋愛相手女性の成功を喜べない

Gender Differences in Implicit Self-Esteem Following a
Romantic Partner’s Success or Failure
Kate A. Ratliff ,et. al.
Online First Publication, August 5, 2013. doi: 10.1037/a0033769
http://www.apa.org/pubs/journals/releases/psp-a0033769.pdf


フロリダ大学の研究で、恋愛相手の成功を男性は自分の失敗ととらえる。

学生において、パートナーの問題解決・社会的インテリジェンス問題の成績がトップ12%、あるいはボトム12%と伝えられたときの反応。


女性は、同様でなく、パートナーの成功に対して、自己の自尊心に無関係であった。

ICAP 研究: 急性心膜炎へのコルヒチン治療

再発性心外膜炎へのコルヒチン予防効果ランダム化トライアル

Colchicine for Recurrent Pericarditis (CORP): A Randomized Tria
Ann Intern Med. 2011;155(7):409-414
今回は、急性心(外)膜炎への投与について

"A Randomized trial of colchicine for acute pericarditis"
September 1, 2013DOI: 10.1056/NEJMoa1208536

多施設二重盲験研究240名登録 
アスピリンもしくはイブプロフェンなどの通常抗炎症治療に加え
・介入群(n=120):体重 コルヒチン 体重70kg超過 0.5mg×2回/日(70kg以下 0.5 g×1回)、3ヶ月間
・プラシーボ群
プライマリアウトカムは、持続性あるいは再発性心外膜炎 
プライマリアウトカム
・コルヒチン群 20(16.7%)
・プラシーボ群 45(37.5%)
相対的リスク減少 0.56; 95% 信頼区間 , 0.30-0.72 NNT 4 p<0 .001="" blockquote="" nbsp="">
コルヒチンは、72時間後症状持続性減少 (19.2% vs 40.0% p=0.001), 患者あたり再発数 0.21 vs 0.52 p=0.02
コルヒチンは、また1週間後再発改善 (85.0% vs 58.3% p<0 .001="" blockquote="" nbsp="">
全体的副作用・薬剤中止率は両群同様
重篤な副作用認めず

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...