2014年6月22日日曜日

紫外線嗜好は、皮膚のβエンドルフィンを介する依存症である

マスコミだけでなく、税金で運用されている医療機関まで、なんちゃって「依存症」を流布する、日本。

【誤報?世論誘導記事?】【でっちあげ病名】毎日新聞によると、「ネット依存症=病気」だそうです。
http://kaigyoi.blogspot.com/2013/08/blog-post_4982.html


本来、依存症というからには、より科学的根拠が求められるはず。

こういう根拠があれば、それなりに納得できる。



紫外線発がん性は確立しているが、紫外線を求める行為は依存性特性があるという指摘がある。
紫外線暴露後、角化細胞(ケラチノサイト)は、propiomelanocortin (POMC)を合成、それが日焼けの原因となるメラノサイト刺激ホルモンのプロセスとなる。
POMC-由来ペプチド、βエンドルフィンが同時に皮膚で合成さえ、低紫外線暴露後、血中レベル増加が観察される。とう痛関連閾値増加がみられ、オピオイド拮抗剤での可逆性もみられる。オピオイド離脱回避のオペラント行動選択をもたらす (conditioned place aversion : 条件付け位置嫌悪)。この紫外線誘導侵害性(nociceptive)への影響・行為への影響はβエンドルフィンKOマウスでは消失するし、上皮ケラチノサイトp53-介在POMC誘導欠損マウスでもみられない。 この原始的紫外線依存は、βエンドルフィンの快楽作用そして、離脱による非快楽作用を介し作用し、それが生合成されたため生じるもの、ただ、この紫外線依存により皮膚がん危険性が増す訳で、冷徹な現実が存在する。

Skin β-Endorphin Mediates Addiction to UV Light
Gillian L. Fell, et. al.
Cell Volume 157, Issue 7, p1527–1534, 19 June 2014;
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.cell.2014.04.032





尋常性乾癬と脱毛症の一石二鳥治療:トファシチニブ(ゼルヤンツ)

経口抗リウマチ薬JAK阻害剤トファシチニブ(tofacitinib):ゼルヤンツ



尋常性乾癬と脱毛症の一挙両得と表現された報告


Oral Tofacitinib Reverses Alopecia Universalis in a Patient with Plaque Psoriasis
 Journal of Investigative Dermatology accepted article preview 18
June 2014; doi: 10.1038/jid.2014.260.
http://www.nature.com/jid/journal/vaop/naam/pdf/jid2014260a.pdf


残念ながら、全例の効果は保証されないらしい



http://boingboing.net/2014/06/21/alopecia-baldness-cured-with-a.html

2014年6月20日金曜日

「プレベナー13®」高齢者へ適応拡大


「プレベナー13®」高齢者へ適応拡大
小児で実績のあるキャリアタンパク結合型の肺炎球菌ワクチンが65歳以上の成人にも接種可能に
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2014/2014_06_20_02.html




PPSV23(ニューモバックス)は、23種の純化莢膜ポリサッカライド抗原。

PCV13(プレベナー)は、 ジフテリア毒素に近い非毒素蛋白に共有リンク莢膜ポリサッカライド抗原。PCV13は健康成人へは推奨されず。





UpTodateでは
The strongest evidence for the benefit of PCV over PPSV23 in adults at increased risk for pneumococcal disease comes from randomized trials in HIV-infected individuals in Africa, which demonstrated a reduction in invasive pneumococcal disease among individuals who received PCV7, but no reduction in recipients of PPSV23.
 米国では同時接種も可能らしいが・・・


皮膚・軟部組織感染診断治療臨床実践ガイドライン(IDSA) 2014年アップデート

皮膚・軟部組織感染(SSTIs)診断治療臨床実践ガイドライン(IDSA) 2014年アップデート





Practice Guidelines for the Diagnosis and Management of Skin and Soft Tissue Infections:
2014 Update by the Infectious Diseases Society of America
Clin Infect Dis. (2014) doi: 10.1093/cid/ciu296 First published online: June 18, 2014
フルテキスト・無料:http://cid.oxfordjournals.org/content/early/2014/06/14/cid.ciu296.full

ガイドラインは、重症感染症を、以下の定義に
 ・経口抗生剤不応
・高熱、心拍 90/分超、呼吸回数24/分超、白血球数 12000超あるいは400以下/μL
・深部感染徴候: 水疱、皮膚面自壊(skin sloughing)、低血圧、臓器障害所見
・免疫抑制状況



さらに、新規薬剤として オキサゾリジノン系抗菌薬であるtedizolid(http://www.ajhp.org/content/71/8/621.abstract)あるいは グリコペプチド系抗MRSA抗菌薬であるダルババンシン(dalbavancin)をSSITs治療に有効として記載。


中等度感染は、全身所見を有する蜂窩織炎や丹毒で、静注抗生剤、ペニシリン、セフトリアキソン、クリンダマイシン。










2014年6月19日木曜日

APOC3遺伝子異常にて食後TG抑制、心血管疾患リスク減少

APOC3遺伝子産物、蛋白Apo-CIIIは、VLDLの構成成分で、リポ蛋白リパーゼ、肝リパーゼの阻害を示し、TGリッチ粒子の幹細胞内取り込みを阻害する働きと考えられる。

この機序抑制にて、食後TG値抑制され、さらに、心血管疾患リスク減少することが示され、創薬上のターゲットとも考えられる。




apolipoprotein C3 (APOC3)をエンコードする遺伝子異常で、非空腹時トリグリセライド低値をもたらす場合、虚血性心疾患リスク減少を示した。



Loss-of-Function Mutations in APOC3 and Risk of Ischemic Vascular Disease
Anders Berg Jørgensen, et. al.
N Engl. J. Med. June 18, 2014DOI: 10.1056/NEJMoa1308027

空腹時TG 90mg/dL(1.00mmol/L)未満 の被験者では、TG 350mg/dL以上に比べ、心血管発生リスクを有意に減少( 虚血性血管疾患ハザード比 , 0.43; 95% 信頼区間l [CI], 0.35 to 0.54、虚血性心疾患ハザード比, 0.40; 95% CI, 0.31 to 0.52).



APOC3機能喪失遺伝子変異hetero接合状況では、遺伝子変異なしに比べ、非空腹時TG値において平均的44%減少と相関。


血管疾患、虚血性心疾患累積頻度は、APOC3遺伝子異常なしの比べ、ヘテロ接合で、減少(p=0.009, p=0.05)、リスク減少としては、 41% (ハザード比, 0.59; 95% CI, 0.41 to 0.86; P=0.007)、36% (ハザード比, 0.64; 95% CI, 0.41 to 0.99; P=0.04)





ヨーロッパ・アフリカ子孫 3734名被験者、18,666遺伝子の蛋白コーディング領域をsequence

Loss-of-Function Mutations in APOC3, Triglycerides, and Coronary Disease
The TG and HDL Working Group of the Exome Sequencing Project, National Heart, Lung, and Blood Institute
N. Engl. J. Med.  June 18, 2014DOI: 10.1056/NEJMoa1307095

 APOC3遺伝子の稀な変異のaggregateは、低血中TG値と相関。具体的には4つ。
・ひとつのノンセンス遺伝子(R19X)
・ 2つのスプライス部位の変異: IVS2+1G→A 、 IVS3+1G→T
・ミスセンス遺伝子変異 (A43T)

どれか一つ変異である頻度は、150名に1人

TGレベルは、キャリアでは、非キャリアに比べ、39%低値
APOC3血中レベルは、キャリアでは、非キャリアに比べ46%低値( P = 8 x 10 ^ 10)

498名のいずれかの遺伝子変異キャリアでは、非キャリアに比べ、冠動脈疾患リスクは40%減少



Lifestyle Interventions and Independence for Elders (LIFE) 研究:長期構造的身体活動性プログラム

長期構造的身体活動性プログラムは、健康教育プログラムより有効と言えるか?


対象は平均年齢 78.9歳、女性比率 67.2%、アフリカ系17.6%、BMI 平均 30.2
Short Physical Performance Battery (SPPB)9点未満/12点満点


具体的プログラムは、構造的に、中強度身体活動プログラム週2回センター施行、週3回家庭内施行(内容はエアロビック、レジスタンス、柔軟性トレーニングactivity)(n=818)
対照は、教育プログラム、内容は、高齢者・上肢筋強化運動トピックスのワークショップ (n=817)

結果は、構造的中等度身体活動プログラムは、健康教育プログラムに比べ、2.6年間、高齢者において障害リスクを減少させる



Effect of Structured Physical Activity on Prevention of Major Mobility Disability in Older Adults
The LIFE Study Randomized Clinical Trial
Marco Pahor, et. al.
JAMA. 2014;311(23):2387-2396. doi:10.1001/jama.2014.5616.

主要アウトカムは、重大な可動性障害(400m歩行可能性喪失)


重大な可動性障害は、介入群 30.1%(246) vs 対照群 35.3%(290)  (ハザード比 [HR], 0.82 [95% CI, 0.69-0.98], P = .03)


持続的可動障害は、介入群 120(14.7%) vs 対照群 162(19.8%)   (HR, 0.72 [95% CI, 0.57-0.91]; P = .006)

重大副事象イベントは、介入群   404 名 (49.4%)  vs 373 名 (45.7%)   (risk ratio, 1.08 [95% CI, 0.98-1.20])



<重大可動性障害と持続可動性障害>










80歳前後の高齢者で、単に、かけ声だけでない、構成的センター・居宅運動プログラムにより若干ながら、可動性障害予防効果が見られた





日本の運動器系学会も、国内だけにアピールするんじゃなく、国外にアピールする発表したらぁ・・・と皮肉。

2014年6月17日火曜日

ALSへの高カロリー経腸栄養の効果 pIIトライアル

ALSに対する、経腸栄養推奨に関するガイドライン、コンセンサスは存在しない。
BMIと生存率に関して、BMI 18.5未満なら生存率短く、BMI 30-35なら 疾患進展予防的で生存率改善という報告がある。また、ALSモデルである、SOD1マウスでは、カロリー濃厚な高脂肪は体重増加、疾患進展抑制的に働く。


その検証としてのpIIトライアル


ALS症例への、経腸高カロリーは、安全で、生存への好効果をもたらす。



Hypercaloric enteral nutrition in patients with amyotrophic lateral sclerosis: a randomised, double-blind, placebo-controlled phase 2 trial
Anne-Marie Wills et. al.
The Lancet, Volume 383, Issue 9934, Pages 2065 - 2072, 14 June 2014

トライアルとしては、最終的に、推定エネルギー必要量の125%4ヶ月介入群に栄養負荷。
・等カロリーチューブ栄養(対照群)
・高炭水化物高カロリー(HC/HC)
・高脂肪高カロリー(HF/HC)

2009年12月14日から、2012年11月2日、24名を被検(対照 6、HC/HC 8、HF/HC 6名)
 介入前離脱、それぞれ1、1、2


HC/HCは他の2群に比べ総副事象イベント減少(HC/HC 23、 対照 42、 HF/HC 48、全体、 p= 0.05、 HC/HC vs 対照 p=0.06)、対照群より有意に副作用少ない( 0 vs 9, p=0.0005。


副事象イベントによる中止、HC/HC群で少ない( HC/HC群 0/8 :0% vs 対照群 3/6)



フォローアップ5ヶ月内死亡は、HC/HC群 0/9  vs 対照群 3/7(43%)  (log-rank p=0·03)




HF/HC群と対照群では、副事象イベント、耐用性、死亡、疾患進展では有意な差を認めず


noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note