2015年6月12日金曜日

ナッツ類:心血管疾患に限らず、癌・卒中・呼吸器系・脳疾患など死亡率減少に寄与

ナッツ摂取で、死亡率減少するも、心血管疾患死亡い以外についてと、量依存関係不明。


比較的少ない量でも、ナッツ類摂取で死亡率減少させる。心血管疾患死亡率減少に限らず広汎な疾患による死亡率、癌、卒中、呼吸器系、脳疾患による死亡率に関して減少効果。
ナッツ好きには朗報。だが上限も存在し、さらに、ピーナッツバターには効果が無い。



オランダのコホート研究、12万超の55−69歳男女


Relationship of tree nut, peanut and peanut butter intake with total and cause-specific mortality: a cohort study and meta-analysis
Piet A van den Brandt ,et. al.
Int. J. Epidemiol. (2015) doi: 10.1093/ije/dyv039


ナッツ総摂取量は包括的死亡率・病因特異的死亡率(癌、糖尿病、心血管疾患、神経変性疾患、他原因)で男女とも減少と関連。

摂取量 0.1−<5 0.66="" 0.88="" 10="" day="" g="" nuts="" trend="0.003)<br">原因特異的ハザード比は、神経変性疾患死亡率 0.56 から 心血管疾患死亡率 0.83まで

死亡率に関して、restricted cubic splineで、非線形量依存関係を認めた。

ピーナッツとツリー・ナッツは死亡率に関して逆相関示したが、ピーナッツバターは示さない。

メタアナリシスによれば、最大vs最小摂取比較要約ハザード比は、がん死亡率で0.85、 呼吸器系死亡率で0.71

2015年6月11日木曜日

クリエイティブさと精神疾患で共通な遺伝子エレメント存在



8万6千名を超える遺伝子マテリアル調査にて、創造性(クリエイティブさ)と精神疾患との遺伝子エレメントのリンクが示された。


ダンサー、俳優、視覚芸術、音楽家、ライターを含むアーティストの国家団体のメンバー千名以上で調査し、一般住民より17%ほどこの集団で、この遺伝子変異率が高い。




Polygenic risk scores for schizophrenia and bipolar disorder predict creativity
Robert A Power, et. al.
Nature Neuroscience (2015) doi:10.1038/nn.4040

統合失調症と双極性障害に関する多遺伝子リスク・スコアがクリエーティブな才能を予測できるか検証したところ、そのリスク・スコアは、アイスランドの芸術学会メンバーもしくはクリエイティブ職業と関連 (統合失調症と双極性障害に対しそれぞれP = 5.2 × 10−6 、 3.8 ×10−6 ).再現コホートにて (P = 0.0021 、0.00086)

これでは、クリエイティブな故人と精神疾患の関連性増加は説明できない、遺伝子ルーツが共通ということを意味する。







携帯電話位置情報サービスを利用した心肺蘇生システム: 偶然ではないBystander開始CPRを促進!

2つの心肺蘇生に関わる報告

レスキューチーム到着前に心肺蘇生:CPR施行された場合、生存オッズ2倍へ

Early Cardiopulmonary Resuscitation in Out-of-Hospital Cardiac Arrest
Ingela Hasselqvist-Ax, et. al.
N Engl J Med 2015; 372:2307-2315June 11, 2015DOI: 10.1056/NEJMoa1405796

EMS到着前のCPR施行15512例、未施行 14869例
30日目の生存率は、EMS到着前CPR施行 10.5%、 未施行 4.0%  (P < 0.001)
年齢、性別、心停止ロケーション、心停止原因、初期心臓リズム、EMSレスポンス時間、コラプスからEMSコールからまでの時間、イベントからの時間補正後、EMS到着前のCPRは30日生存率増加と相関 (オッズ比  2.15; 95% 信頼区間 1.88 to 2.45).

心室粗動同定患者除細動までの時間をPropensityスコアに含む場合でも、結果は同様。
早期CPRと生存率の正相関は、研究期間を通してどの経過でも安定した結果。
コラプスからCPRまでの時間と30日間生存率の相関性が見られた。


携帯電話位置情報システムを、CPR訓練したボランティアの位置、派遣のため用いることで、院外心停止症例へのBystander開始CPR率を向上に役立った

その近傍者がCPR必要な場合に、携帯電話にて訓練されたボランティアに警告を与える携帯電話ベースシステムで、即時救助可能となり生存確率増加を認めた

Mobile-Phone Dispatch of Laypersons for CPR in Out-of-Hospital Cardiac Arrest
Mattias Ringh,  et. al.
N Engl J Med 2015; 372:2316-2325June 11, 2015DOI: 10.1056/NEJMoa1406038



Editorial : Bystander-Initiated CPR by Design, Not by Chance
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMe1504659


入院患者:せん妄 ≠ 認知障害 しかし、退院後認知症リスク増加

入院患者の3分の1にせん妄出現し、その後の認知症リスクと関連する





Outcome of delirium in critically ill patients: systematic review and meta-analysis
BMJ 2015; 350 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.h2538 (Published 03 June 2015)
Cite this as: BMJ 2015;350:h2538

せん妄に関して、評価確認スクリーニングもしくはレーティングシステムが用いられている、前向き観察コホートあるいは臨床トライアルで、臨床的エンドポイントとして、入院中脂肪、入院期間、人工呼吸器官、他院後アウトカムの少なくとも一つ記載されている論文にて検証

42研究 5280/16595を同定

対照としてせん妄無し症例と比較し、せん妄患者では入院中死亡率高い (リスク比 2.19, 95% 信頼区間 1.78 to 2.70; P < 0.001、人工呼吸期間長い、ICU期間長い (標準化差平均 standard mean differences 1.79 (95% 信頼区間 0.31 to 3.27; P < 0.001), 1.38 (0.99 to 1.77; P < 0.001), and 0.97 (0.61 to 1.33; P < 0.001))

採用した研究群では、せん妄と退院後の認知機能低下の関連性みとめた



2015年6月10日水曜日

感覚的コントロール義肢 RCT

下肢切断7名の検討

Intutive controlって、直感的制御、あるいは、感覚的コントロールって訳すのだろうか?

盲検ランダム化交差臨床トライアル、片側膝上(n=6)、膝関節(n=1)切断

電極を残存肢筋肉装着、平坦地歩行、上り坂・下り坂歩行、階段昇降を含む20回のトライアルで、主要アウトカムはリアルタイムコントロールシステム各々での classification error。 Classification errorの定義: the percentage of steps incorrectly predicted by the control system (コントロール系ステップ内の過誤比率)

リアルタイムコントロール下での筋電図信号と履歴情報によりclassification errorの有意低下 (平均ステップ数683(range, 640-756 steps) あたり平均、 7.9% [95% CI, 6.1%-9.7%]) ;対照であるメカニカルセンサー (平均ステップ数692 (range, 631-775 steps)あたり、平均、 14.1% [95% CI, 9.3%-18.9%]) ;グループ間差平均 6.2% (95% CI, 2.7%-9.7%] (P = .01)




Intuitive Control of a Powered Prosthetic Leg During Ambulation
A Randomized Clinical Trial
Levi J. Hargrove,  et. al.
JAMA. 2015;313(22):2244-2252. doi:10.1001/jama.2015.4527.

Electromyographic (EMG) and Mechanical Sensor Placement and Example EMG Data Used for Intuitive Prosthetic Leg Control


Ambulation Modes and Transitions Investigated in the Study







安全面軽視で突っ走るロボット手術に危惧を感じる一方、ロボット制御義肢の開発は遅々としている印象がある


2015年6月9日火曜日

TECOS: DPP4阻害剤は心血管アウトカムに関して少なくとも悪くはしない

ジャヌビア・グラクティブに関する非劣性検討


1万4千671名割り付けランダム化二重盲検、オープンラベル研究

プライマリアウトカムを心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性卒中、不安定狭心症入院組み合わせイベントとし、その相対リスク1.3を上限境界としてプラシーボ非劣性比較


Effect of Sitagliptin on Cardiovascular Outcomes in Type 2 Diabetes
Jennifer B. Green, et. al. ; for the TECOS Study Group
N. Engl. J. Med. June 8, 2015DOI: 10.1056/NEJMoa1501352


フォローアップ中央値3.0年間で、糖化Hbの相違ごく僅か (最小二乗平均差 sitagliptin vs.  placebo, −0.29 %値; 95% 信頼区間 [CI], −0.32 to −0.27)

包括的には、プライマリアウトカムとしてシタグリプチン群 839 (11.4%; 4.06 /100 人年) 、プラシーボ群 851  (11.6%; 4.17 / 100 人年)

プライマリ組み合わせ心血管アウトカムについて、シタグリプチン群は対プラシーボ比較で非劣性  (ハザード比, 0.98; 95% CI, 0.88 to 1.09; P<0.001)

心不全入院率はは、2群間で差を認めず (ハザード比 , 1.00; 95% CI, 0.83 to 1.20; P=0.98)

急性膵炎に関して群間差認めず  (P=0.07) 、同様に膵がんでも有意差無し (P=0.32)




非劣性だとこのくらいの言い回しにしてほしいものだ・・
なかには、非劣性なのに、優越性とまがう表現をする製薬会社や誤用教授たちがいる


糖尿病治療って心血管疾患予防につながるのだろうか? その疑問に誰も答えてくれないし、答えられないのだと思う、 極めて奇異なKumamoto Studyなど例外を除いては・・・

IBS治療薬イリボー:用法用量で性差

セロトニン5-HT3受容体を選択的に阻害作用による、IBS治療薬イリボーが女性患者にも適応拡大
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/trend/201505/542049.html


用法・用量が男女で違うため注意必要!


【効能又は効果】
**下痢型過敏性腸症候群

【用法及び用量】
**男性における下痢型過敏性腸症候群
なお、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は10μgまでとする。
通常、成人男性にはラモセトロン塩酸塩として5μgを1日1回経口投与する。

**女性における下痢型過敏性腸症候群
なお、効果不十分の場合には増量することができるが、1日最高投与量は5μgまでとする。
通常、成人女性にはラモセトロン塩酸塩として2.5μgを1日1回経口投与する。


以下のレビューでは、まだ、女性IBS-Dに関する記載がない。おそらく、厚労省提出された臨床治験があるはず・・・

The clinical potential of ramosetron in the treatment of irritable bowel syndrome with diarrhea (IBS-D)

過敏性腸症候群 (IBS) は機能性腸疾患として最も頻度が多く、Serotonin (5-HT) iが生理学的・病態生理上も胃腸機能の調整において重要な役割を果たす。5-HT3受容体拮抗剤は腸管移動緩徐化、胃腸管逆流運動を予防、直腸感受性減少する。
Alosetronとcilansetronは、IBS-D(下痢型IBS)で効果判明したが、alosetronは虚血性腸疾患、便秘合併症のため自主撤退。cilansetronはマーケット化されなかった。
Ramesetronは、他の機序および選択性をもつ 5-HT3 receptor antagonistで、日本、韓国、台湾でマーケット化されている。動物モデルで、ramosetronはcorticotrophin-releasing hormoneによるdefecation(排便)減少し、colonic nociceptionの抑制作用を持つ。
2つのRCT(957名 IBS-D)で患者報告全般評価改善し、 ムスカリン系拮抗剤mebeverineと男性IBS-D患者では同等。最近のRCT、343名男性IBS-D患者では、弁成分、腹痛・不快感改善、健康関連QOL改善が示された。
安全性に関して、他の5-HT3受容体拮抗剤より便秘頻度少なく、虚血性腸炎報告認めず。

女性での有効性評価、長期安全性評価が必要だが、薬剤機序的には貴重な薬剤であるという評価。



パンフから
【男性】


【女性】






HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...