2015年9月8日火曜日

不飽和脂肪酸(ω3、ω9):Gタンパク質共役受容体GPR20を介して肥満誘導インスリン感受性を改善する

マウスモデルだが、食事由来のω3とω9脂肪酸の肥満・メタボリックへの防御的影響の報告

GPR20、GPR40 といった2つGタンパク質共役受容体がクリティカルな働きをして、肥満誘導インスリン抵抗性を改善する



登場脂肪酸
リノレン酸(C18:3);αはω3、γはω6
EPA(C20:5)
DHA(C22:6)
オレイン酸(C18;1):1価不飽和脂肪酸



Diets containing alpha-linolenic (omega 3) or oleic (omega 9) fatty acids rescues obese mice from insulin resistance
V Oliveiraa,b, et. al.
Endocrinology, First Published Online: August 17, 2015
http://press.endocrine.org/doi/abs/10.1210/en.2014-1880




解説記事:http://www.medpagetoday.com/Endocrinology/Diabetes/53408
ω3 (C18:3、C20:5、C22:6) 、ω9 (C18:1) 脂肪酸




炎症性マシーンの様々なコンポーネントをターゲット課することでメタボリック表現型を改善することができるかもしれないという報告。

最近の研究ではGPR40、GPR41、GPR43、GPR84、GPR120といった5つのorphan GPR 受容体が、遊離脂肪酸により活性化し、抗炎症性シグナルをもたらすことが判明した。
記載では、細胞培養や数少ないがin vivoの研究で、GPR120が、ω3(C18:3 、C20:5 、C22:6)やω9(C18:1 )脂肪酸のisomerにより活性化され、これらはいくつかの古典的抗炎症性活性に関与が明確であった。治療アベニューがこの報告で開かれたという楽観的とらえ方の一方、ω3、ω9のベネフィットの背景メカニズムはまだ十分明らかでない。

亜麻仁油(あまにゆ、リンシードオイル、フラックスシードオイル)(FS)やオリーブオイルといった食事由来のαリノレン酸(C18:3) とオレイン酸 (C18:1)は、炎症カスケードの中断を示す。雄4週齢マウスを標準餌(CT)と高脂肪(飽和脂肪酸36.6%)(HF)として8週間投与。追加8週間で、CT食は、食事変更無し投与継続。2回目8週間トライアル中、HF食マウスを3群に分ける: HF maintenance, HF w/10% flax seed oil (FS), or HF w/10% olive oil (OL)。独立実験で、12時間断食後肥満マウスで食事の好みを検証 、同時3つのコンテナーの同量の3つの異なる食事投与。

一連の実験において、FSとOL代用群では体重増加減少、肥満減少、糖ホメオスタシス改善、インスリン作用改善、食事由来炎症、肝脂肪成分変化。

FSもしくはオリーブオイルでは肝臓の外観大幅に変化

FS、オリーブオイルではGRP120 Signalingカスケード活性化評価した結果、肥満マウスにおいて、肝臓・骨格筋、脂肪組織でGRP120は活性化し、炎症改善、インスリン抵抗性改善を示した。

GPR40を介する活性化も新しいメカニズムとして報告。









USPSTFアップデート原案 :あらためて無症状者へのCOPD検診推奨しない

COPD診療していると、「無自覚≠無症状」 を日常実感する
果たして、このUSPSTF推奨および推奨原案は正しいのだろうか?
無自覚COPD患者の掘り起こしは重要だと思うのだが・・・

 
さらに、日本独特と言えるだろう、通常リスクの場合の「人間ドックや職場検診でのスパイロメトリ」、ユニバーサルには非常にこの取り扱い難しい。

USPSTFステートメント原案でも、無症状COPD検診あらためて非推奨としているようだ。



The USPSTF concludes with moderate certainty that screening for COPD in asymptomatic persons has no net benefit. Thus, screening is not recommended in persons who do not have symptoms suggestive of COPD.


Draft Recommendation Statement
Chronic Obstructive Pulmonary Disease: Screening
This opportunity for public comment expires on September 14, 2015
http://www.uspreventiveservicestaskforce.org/Page/Document/draft-recommendation-statement159/chronic-obstructive-pulmonary-disease-screening



厚労省2010年「慢性閉塞性肺疾患(COPD)の予防・早期発見に関する検討会」議事録でもUSPSTFの非推奨記事触れられている

AAFP解説
http://www.aafp.org/news/health-of-the-public/20150825copdscreening.html
「COPD治療とは、症状のコントロール目的であり、患者の機能改善目的である」キリっと言い放ってるが、


無自覚・肺機能低下例の存在をこいつらに知らしめる必要がある



2015年9月5日土曜日

HIV予防効果100%?

Pre-exposure prophylaxis(PrEP)としての‘Truvada‘の予防効果は以前の報告では約86%あるは92%との報告だった

同性愛性交男性高リスク対象者600名を超える登録時健康状態の良い対象者への投与にて100%HIV感染なし


Keeping Our Eyes on the Prize: No New HIV Infections with Increased Use of HIV Pre-exposure Prophylaxis
Kimberly A.Koester et. al.
Clin Infect Dis. (2015) doi: 10.1093/cid/civ783
http://cid.oxfordjournals.org/content/early/2015/09/01/cid.civ783.full.pdf

2015年9月4日金曜日

医師個人所有病院は「患者選別、ケアの質、コスト、支払い」など他所有形態病院と大差ない


米国内病院での所有権は、医師個人所有の病院はごく少数、NPOや投資利益追求(For-Profit)、行政オーナーの準に多いようだ。
http://www.aha.org/research/rc/stat-studies/fast-facts.shtml





For-Profitの状況が興味深いが、個人所有の病院への風当たりが強いようで、多勢に無勢で「悪いのは個人病院」というスタンスでその所有形態が根絶されつつあるとのこと

それに反する論文が、米国外の雑誌であるBMJ誌に掲載・・・どこの国もいろいろありそうだ・・・


Access, quality, and costs of care at physician owned hospitals in the United States: observational study
Daniel M Blumenthal,et. al.
BMJ 2015; 351 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.h4466 (Published 02 September 2015)

physician owned hospitals (POHs)、すなわち、医師がオーナーの病院は、250余り米国内にあり、エビデンス上、非POHに比べ、健康状態の良い患者を治療し、エスニックや人 種的にマイナーなグループやメディケイドを避け、サービス利用増加を図る。「Provisions in the Patient Protection and Affordable Care Act of 2010 」でPOH中止され、劇的にPHOの成長が止まった。

今回の調査で、PHOはやはり健康状態よりよい患者を治療するが、統計学的には、メディケイドやマイノリティを避けるのは統計学的には証明できず。さらに、ケアの総コスト、ケア支払い、ケアの質は、POHと非POHで差が無かった。

「医師個人所有の米国内病院全てが悪である」とした施策は見直されなければならない。


解説:http://khn.org/news/doctor-owned-hospitals-are-not-cherry-picking-patients-study-finds/

英国:知的障害への向精神薬処方動向

知的障害: intellectual disabilityでの向精神薬剤治療比率が、メンタル疾患での治療比率より多い




Mental illness, challenging behaviour, and psychotropic drug prescribing in people with intellectual disability: UK population based cohort study
Rory Sheehan, et. al.
BMJ 2015; 351 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.h4326
(Published 01 September 2015) Cite this as: BMJ 2015;351:h4326

コホートの21% (7065) で、研究登録時メンタル疾患記録有り

challenging behaviour(挑戦的行動)記録 25% (8300)
向精神薬処方記録 49% (16 242)



フォローアップ期間中、コホート登録時病歴のない者のうち
メンタル疾患新規症例率  262 (95%信頼区間 254 to 271) /10 000 人年
challenging behaviou  239 (231 to 247) /10 000 人年

向精神薬処方歴無しの者のうちの新規向精神薬処方率 518 (503 to 533) /10 000 人年


重度メンタル疾患新規処方率は  5% (95%信頼区間 3% to 7%) /年 (P < 0.001)
抗精神薬新規処方は1999年から2013年4% (3% to 5%) /年 P < 0.001)減少



新規抗精神薬処方率は、住民統計指標要素・合併症補正後も、challenging behaviourで有意に高率  (発生頻度比率 2.08, 95%信頼区間 1.90 to 2.27; P < 0.001)、同様に自閉症  (1.79, 1.56 to 2.04; P < 0.001)、認知症 (1.42, 1.12 to 1.81; P < 0.003) 、高齢者で多い



UKでの知的障害成人:新規メンタル疾患・問題行動発生頻度タイムトレンド







対し、抗精神薬、不安緩和・睡眠薬、抗鬱、気分安定剤などの処方トレンド

2015年9月3日木曜日

PATHWAY2:治療抵抗性高血圧への4剤目の治療選択は スピロノラクトン?

治療抵抗性高血圧への4剤目の治療選択は?



PATHWAYトライアル
http://www.clinpharm.medschl.cam.ac.uk/research/clinicalresearch.html




PATHWAY 2: Optimal treatment of drug-resistant hypertension


Prevention And Treatment of Hypertension With Algorithm-based therapy (PATHWAY) number 2: protocol for a randomised crossover trial to determine optimal treatment for drug-resistant hypertension
BMJ Open 2015;5:e008951 doi:10.1136/bmjopen-2015-008951
標準3剤併用(A:ACE阻害剤/ARB+C:CCB+D:利尿剤) への、4thライン治療トライアル
標準3剤で治療目標到達しなかった18−79歳の患者(収縮期血圧 140以上;糖尿病では135以上)、家庭内血圧(HBPM)  収縮期血圧平均 130以上の3ヶ月以上治療・ACD治療歳代投与量後、12週治療割り付け;α遮断剤、β遮断剤、スピロノラクトン、プラシーボ



ESC: Diuretic Is PATHWAY to Resistant HTN Control
Trial shows better results than with other antihypertensives
Medpage


PATHWAY2トライアルで、スピロノラクトンが治療抵抗性高血圧の多くに良好な治療効果を示したという記事


家庭内収縮期血圧にて、スピロノラクトンはプラシーボ比較 8.70 mmHg低下、ドキサゾシン、ビソプロロールに対して 4.03、4.48 mmHg低下





骨髄増殖性腫瘍関連骨髄線維症への有望治療薬

骨髄増殖性腫瘍関連骨髄線維症
https://www.mpn-info.net/m_about/index01.html


染色体テロメラーゼ酵素ターゲット治療


Imetelstatは、 13-mer lipid-conjugated oligonucleotideで、ヒトテロメラーゼreverse transcriptaseのRNA templateをターゲットとする

18例中16例の血液学的完全寛解
JAK2 V617 F 変異患者では特に、分子学的治療効果あり
66%もの遺伝子Allele burdenの減少効果



A Pilot Study of the Telomerase Inhibitor Imetelstat for Myelofibrosis
Ayalew Tefferi, et. al.
N Engl J Med 2015; 373:908-919September 3, 2015
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1310523

JAK抑制を含め薬剤により寛解・部分寛解効果示されてない。
Imetelstatは、骨髄線維症患者にActiveであり、臨床的骨髄抑制を示す。

 年齢中央値67歳、33名の登録クライテリア
JAK抑制治療先行48%

48% で JAK inhibitor therapy先行投与

CR/PR 7名
CRまでの期間中央値 18ヶ月(13から20ヶ月超)
PRまでの期間中央値 10ヶ月 


 CR4例全例で骨髄線維化可逆。3/4で、分子学的反応。

奏功率は、JAK2変異 27% vs 変異無し 0%
ASXL1変異なし 32%、変異有り 0% (P=0.07)


SF3B1 or U2AF1変異あり 38%、変異無し 4%  (P=0.04)


奏功率は、ベースラインのテロメア長に相関せず



治療関連副事象イベントは、Grade 4の血小板減少、 Grade 4の好中球減少、 Grade 3の貧血、 Grade 1あるいは2の総ビリルビン増加・・・


noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note