2015年10月22日木曜日

非扁平上皮・非小細胞肺癌:ニボルマブ vs ドセタキセル

PD-1(Programmed cell death 1)研究は、日本の研究者たちが主役的役割を果たしている。そして、ニボルマブの悪性黒色腫及びそれ以外の癌への開発順調のため、某メーカーの株価が・・・


ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体  fully human IgG4 programmed death 1 (PD-1) immune-checkpoint–inhibitor antibodyのオープンラベル・ランダム化国際的第三相治験

非扁平上皮・非小細胞肺癌への治験


有効性・安全性は、ニボルマブ圧倒



Nivolumab versus Docetaxel in Advanced Nonsquamous Non–Small-Cell Lung Cancer
Hossein Borghaei, et. al.
N Engl J Med 2015; 373:1627-1639October 22, 2015

包括的生存率中央値は、 
ニボルマブ 292名 12.2 ヶ月 (95% 信頼区間 [CI], 9.7 to 15.0)
ドセタキセル 290名 9.4 ヶ月 (95% CI, 8.1 to 10.7)
(死亡ハザード比, 0.73; 96% CI, 0.59 to 0.89; P=0.002)


1年時点での包括的生存率は、
ニボルマブ 51% (95% CI, 45 to 56)
ドセタキセル 39% (95% CI, 33 to 45)


追加フォローアップにて、包括生存率(18ヶ月時点)
ニボルマブ 39% (95% CI, 34 to 45)
ドセキタキセル 23% (95% CI, 19 to 28)  (P=0.02)



ニボルマブの無進行生存率は、ドセキタキセルを凌駕せず (それぞれ、2.3ヶ月、4.2ヶ月)、 1年後無進行生存率はニボルマブはドセタキセルより高率 (19%、 8%)


ニボルマブは、PD-1リガンドの腫瘍細胞膜発現の事前設定レベル (≥1%, ≥5%,  ≥10%) 毎のサブグループでも同断的にドセタキセルより有効性あり



治療関連副事象イベント grade 3−4は、ニボルマブ 10%、ドセタキセル 54%


2015年10月21日水曜日

スタチンとED

台湾のPropensity matched コホート研究

スタチン治療使用者は、ED発症リスク減少 (HR, 0.75; 95% CI, 0.63-0.90, p = 0.002)

Statin Use and Incident Erectile Dysfunction - A Nationwide Propensity-Matched Cohort Study in Taiwan
Chian-Ying Chou, et. al.
International Journal of Cardiology 
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.ijcard.2015.10.012







Statins and male sexual health: a retrospective cohort analysis.
Davis R, et. al.
J Sex Med. 2015 Jan;12(1):158-67.

こちらは結論として、スタチンによる男性性機能への相関性認めず

急性腰痛症:薬剤追加必要なし、筋弛緩剤も、アセトアミノフェンも、オピオイドも追加効果無し

急性腰痛症に薬剤追加必要なし、筋弛緩剤も、アセトアミノフェンも、オピオイドも追加効果無し



Naproxen With Cyclobenzaprine, Oxycodone/Acetaminophen, or Placebo for Treating Acute Low Back Pain
A Randomized Clinical Trial
Benjamin W. Friedman, et. al.
JAMA. 2015;314(15):1572-1580. doi:10.1001/jama.2015.13043.

腰痛(low back pain : LBP)は米国ERで250万人超受診。
NSAIDs、アセトアミノフェン、オピオイド、筋弛緩薬などの薬剤とその組み合わせが使用される。

ED受診、1週間後、3ヶ月後の機能的アウトカムを比較
(1)ナプロキセン+プラシーボ
(2)ナプロキセン+シクロベンザプリン(日本では未承認の中枢性筋弛緩薬;米国では線維筋痛症や顎関節症に処方される。筋弛緩作用:5-HT2受容体拮抗薬
(3)ナプロキセン+オキシコドン/アセトアミノフェン
3つにランダム化・10日間投与

非外傷性・非神経根性LBP2週間未満

ランダム化二重盲検3群


Roland-Morris Disability Questionnaire (RMDQ) 5超(24項目アンケート、LBPと、関連機能障害)

主要アウトカム項目:RMDQ ED受診から1週間後の間



3群住民統計指標同等、ベースラインのRMDQスコア中央値は、プラシーボ、シクロベンザプリン群、オキシコドン/アセトアミノフェン群で、 20 (中間4分位 [IQR],17-21)、 19 (IQR,17-21)、 20 (IQR,17-22))



1週間フォローアップ時点で、平均RMDQ改善は、プラシーボ群 9.8、シクロベンザプリン群 10.1、オキシコドン/アセトアミノフェン群 11.1


平均RMDQ改善度群間差は、シクロベンザプリン群 vs placebo 0.3 (98.3% CI, −2.6 to 3.2; P = .77)、 オキシコドン/アセトアミノフェン群 vs placebo, 1.3 (98.3% CI, −1.5 to 4.1; P = .28)、オキシコドン/アセトアミノフェン群 vs vs シクロベンザプリン群, 0.9 (98.3% CI, −2.1 to 3.9; P = .45)






日本に流布する貼付剤も検討したらどうだろう? 


同じJAMA誌で理学療法介入の価値の乏しさ示されている
腰痛への理学療法早期介入は統計学的に意味はあるが臨床的意味はすくない 2015年10月14日

検討さえされてない柔道整復は・・・

福島:職業的放射線被曝と白血病の関連性結びつけるのは時期尚早では・・・という報道上の意見

厚労省によると、東京電力福島第一原子力発電所で防御装備下で、15.7 millisieverts (mSv) 被爆した41歳建設労働者

本来、放射性物質を扱う労働者での基準は50mSv未満なのだが、一貫性に欠く行政判断を驚く記事


A Fukushima Worker Has Been Diagnosed With Cancer Linked to the Disaster
By Kanyakrit Vongkiatkajorn
https://news.vice.com/article/a-fukushima-worker-has-been-diagnosed-with-cancer-linked-to-the-disaster
October 21, 2015 | 6:25 am


David Brenner (director of the Center for Radiological Research at Columbia University in New York City)
「米国内では、平均的に、自然放射線暴露・医療用放射線暴露で4mSv年間暴露」
「統計学的に15mSvの量では白血病発症あり得ない」
「がんと放射線の影響に関してはその影響評価困難」
「福島において、包括的に癌リスク増加していると判断するには時期尚早」
「白血病、甲状腺癌において、最低4年を超さないと影響出現しないはず」


Edwin Lyman
「日本政府が放射線被爆の量少なくてもがんとの関連性を認めたことの方が重大」


NHKによれば、白血病2014年発症した原発事故労働者に対する政府補償として判断したものと思われる


善意なのかもしれないが、逆手にとって、原発事故の事実と反した批判の材料に使われるだろう・・・ プロパガンダに洗脳された人たちによって・・・

日本政府・役人の甘さが裏目に出なければ良いのだが・・・

アメリカがん協会の乳がん検診ガイドライン

2015年アップデート

米国連邦タスクフォースでは、40歳までとした従来からの検診推奨開始時期を50歳としたが、これと異なる推奨となっている



Breast Cancer Screening for Women at Average Risk
2015 Guideline Update From the American Cancer Society
Kevin C. Oeffinger,  et. al.
JAMA. 2015;314(15):1599-1614. doi:10.1001/jama.2015.12783.


ACS(American Cancer Society)は、乳がん平均リスク女性では、45歳時点で定期検診マンモグラフィーを受けるべき  (strong recommendation)


45−54歳女性は年毎検診受けるべき  (qualified recommendation)


55歳以上では、2年毎検診に移行、もしくは、年次検診継続機会を有すべき  (qualified recommendation)


女性は、40−44歳では、年次検診機会を設けるべき (qualified recommendation).


女性は、包括的健康状況良好で、余命10年以上とされる場合のみマンモグラフィー継続すべき  (qualified recommendation)


ACSは、平均リスク女性での乳がん検診のための clinical breast examination(CBE:視触診による乳がん検診)はいずれの世代でも推奨しない  (qualified recommendation)

2015年10月17日土曜日

【抗酸化≠善・酸化ストレス≠悪】酸化ストレスが癌増殖抑制的に、抗酸化作用が増殖促進的にはたらく ・・・ 場合もある


抗酸化物質は健康に良いとされているが、マウスにおいて癌増殖促進的に働くことが見いだされたと報告


元々、抗酸化物質というのは、やっかいで、酸化物質がないときは、そのものがprooxidant作用を示す
抗酸化物質だけを大量にとると酸化促進物質として溜まる 2011年 06月 09日


にもかかわらず、相変わらず、テレビやラジオ(生島・・・)やその辺の週刊誌やゴミ雑誌に、抗酸化作用が全て善であるかの如く、インチキ専門家たちがサプリメント販売促進のため、ゴミ情報をまき散らしている現状




酸化ストレスが癌の遠隔転移を抑制しているというマウスの実験結果





Oxidative stress inhibits distant metastasis by human melanoma cells
Elena Piskounova, et. al.
Nature (2015) doi:10.1038/nature15726 Published online 14 October 2015


固形がん細胞は通常血液に入り全身へ播種するが、理由不明なのだが遠隔転移に乏しいことがある。ヒト・メラノーマで患者により転移病歴と、そのメラノーマ細胞の NOD-SCID-Il2rg−/− (NSG) マウス における転移能は低かった。
メラノーマが皮下腫瘍形成する細胞を高頻度検出確認し他が、静脈内・脾臓内移植後ではその比率は低下、特に、転移所見乏しいメラノーマでは目立った。
血液内・腹腔内メラノ−場細胞は、皮下腫瘍内で確立した培養ラインでは、酸化ストレス認めなかった。
転移形成あるメラノーマは転移の間に可逆性メタボリック変化を示し、持続的酸化ストレスへの能力増加し、これは葉酸系のn NADPH-generating enzymeに依存して増加した。

抗酸化物質は遠隔転移をマウスにおいて促進した。

同じマウスで皮下腫瘍の増殖に有意な影響をあたえない形で、低投与量メトトレキサートで抑制された葉酸経路、 ALDH1L2 knockdown、 MTHFD1 knockdown いずれも遠隔転移抑制

酸化ストレスは、in vivoにおいてメラノーマ細胞による遠隔転移を抑制する



プロパガンダ好きな馬鹿は、”善悪2等分”が大好き!



善玉コレステロールとか悪玉コレステロールなんて・・・もとは同じなのに”未来永劫に善玉は善玉と”ミスリードされ、リポ蛋白などの動的変化の理解を妨げている。良いネーミングだと自画自賛している始末。


”抗酸化作用=善”という誤解をひろげた犯人は・・・

米国FDA:DPP4阻害剤(オングリザ)+SLGT2阻害剤(フォシーガ)合剤承認認めず

サクサグリプチン(オングリザ(DPPIV阻害剤))+ダパグリフロジン(フォシーガ(SGLT2阻害剤))合剤の承認を遅らせることとなった。
各々の薬剤は承認されているため、異例とも言える
さらに、新たなる治験を要求されれば承認は年単位で遅れる可能性ある。

SGLT2阻害薬エンパグリフロジン(ジャディアンス)とDPP-4阻害薬リナグリプチン(トラゼンタ)の合剤(商品名Glyxambi)は米国FDAで承認済み





Deals | Fri Oct 16, 2015 6:12am EDT Related: HEALTH, REGULATORY NEWS, BREAKINGVIEWS
AstraZeneca diabetes drug combination faces delay after FDA rebuff
LONDON | BY BEN HIRSCHLER


http://www.reuters.com/article/2015/10/16/us-astrazeneca-diabetes-idUSKCN0SA0F620151016







降圧剤や糖尿病なども合剤多く発売されており、米国FDAの一貫性に疑問も呈されそうだが、なにかあったのだろうか?


合剤に問題があるのか、組み合わせに問題があるのか?はっきりしてもらわないと、処方組み合わせ慎重にならざる得ない。

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...