2016年7月29日金曜日

軽症COPDの新しいスパイロメトリ指標 拡張剤投与前FEV3/FEV6

確かにFEV1というのは気道の中でも中枢側、すなわち太い気道部位での変化指標であり、air-trappingなどの病態は末梢気道が主体なのだからFEV1%でCOPD診断というのは変な話だ

FEV3/FEV6を含めた指標、CT所見をCOPDGeneコホートにて検討

air-trappingと相関する、FEV3/FEV6は有意義な指標

A novel spirometric measure identifies mild chronic obstructive pulmonary disease unidentified by standard criteria
Asli Gorek Dilektasli,et. al.
Chest. 2016. doi:10.1016/j.chest.2016.06.047
http://journal.publications.chestnet.org/article.aspx?articleid=2540462
現行喫煙・既往喫煙者7853名
Hanseらの線形interatively-derived equation
気管支拡張剤投与前FEV1/FVC、FEV1/FEV6、FEV3/FEV6、FEV3/FVCの正常下限値決定

この値と、レントゲンと臨床データの相関性を一般線形・ordinal regression model解析


COPDGene p1研究 10,311名の内
不完全な定量CT・スパイロメトリデータは除外
7853名の研究対象

FEV1/FVC 正常下限4386名のうち、異常 FEV3/FEV6 15.4%
正常FEV3/FEV6とFEV1/FVC比較して、異常FEV3/FEV6例は、有意にガストラッピングを有する


St. George Respiratory Questionnaire score、mMRC dyspnea score、BODE index 、six-minute walking distance低下 (all P < 0.0001)と相関するも、CTでの気腫存在とは相関せず







SubP末梢性感覚神経作用:障害受容体Redox-依存的調整作用

Neuropeptide substance P (SP) は、組織ダメージによ反応する末梢性感覚ニューロンのサブセット(nociceptor:障害受容体・受容器)から産生・遊離。


SPは、中枢神経では興奮性だが、末梢SPの役割は不明であった。


以下、作用メカニズムについての説明


Redox-Dependent Modulation of T-Type Ca2+ Channels in Sensory Neurons Contributes to Acute Anti-Nociceptive Effect of Substance P
Huang Dongyang, et. al.
Antioxid. Redox Signal. August 2016, 25(5): 233-251. doi:10.1089/ars.2015.6560.
http://online.liebertpub.com/doi/10.1089/ars.2015.6560

SPの抗nociceptor作用の潜在メカニズム
SPは、pro-algesic (催疼痛)T-type Ca2+電流のROS依存的阻害作用を生じさせる
同時に、anti-algesic (抗疼痛)M-type K+電流の同時性促進作用を生じる

故に、内因性 analgesia(鎮痛)作用メカニズム理解に役立つ仕組みである


亜鉛感受性チャンネルのredox-依存tuningによりnociceptorのT-type channel活動性をmodulateするSP
この新知見のmodulatory pathwayが治療に役立つのかもしれない





2016年7月28日木曜日

サプリメント:危険な15種類


サプリメントは医薬品と異なり、多くの法的制限を受けてない、あくまでも食品扱い。故に、その効果を過剰に期待してはならない。

Supplements Can Make You Sick


15の成分は特に避けること
http://www.consumerreports.org/vitamins-supplements/15-supplement-ingredients-to-always-avoid/


基本的には「https://hfnet.nih.go.jp」で確認した方がよいとおもう


Aconite:トリカブト
Also called: Aconiti tuber, aconitum, angustifolium, monkshood, radix aconti, wolfsbane

Caffeine Powder
Also called: 1,3,7-trimethylxanthine

Chaparral → クレオソート・・・
Also called: Creosote bush, greasewood, larrea divaricata, larrea tridentata, larreastat

Coltsfoot → フキタンポポ (カントウヨウ)
Also called: Coughwort, farfarae folium leaf, foalswort, tussilago farfara

Comfrey → コンフリー
Also called: Blackwort, bruisewort, slippery root, symphytum officinale

Germander → ジャーマンダー
Also called: Teucrium chamaedrys, viscidum

Greater Celandine
Also called: Celandine, chelidonium majus, chelidonii herba

Green Tea Extract Powder → 緑茶抽出粉 ※
Also called: Camellia sinensis

Kava → カバ
Also called: Ava pepper, kava kava, piper methysticum

Lobelia → ロベリアソウ
Also called: Asthma weed, lobelia inflata, vomit wort, wild tobacco

Methylsynephrine:オキシロフリン → http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail1128.html
Also called: Oxilofrine, p-hydroxyephedrine, oxyephedrine, 4-HMP

Pennyroyal Oil:ペ二(−)ロイヤル油
Also called: Hedeoma pulegioides, mentha pulegium

Red Yeast Rice:紅麹(べにこうじ)
Also called: Monascus purpureus

Usnic Acid:ウスニン酸
Also called: Beard moss, tree moss, usnea →https://www.jstage.jst.go.jp/article/toxp/38/0/38_0_20044/_article/-char/ja/

Yohimbe
Also called: Johimbi, pausinystalia yohimbe, yohimbine, corynanthe johimbi

アルツハイマー病:LMTM (TauRx Therapeutics)臨床トライアル 概ね失敗だが・・・

メチルチオニニウム



LMTM (TauRx Therapeutics)臨床トライアルにおいて研究対象における治療的ベネフィット認めず。しかし、一部では認知・機能的アウトカムに統計学的ベネフィット示され、若干の希望の光が・・・
https://www.alz.org/aaic/releases_2016/wed_300_ET.asp
Alzheimer’s Association International Conference (トロント開催)


LMTM単独投与された15ヶ月を超える研究で50以上の患者で、認知・機能検査において改善効果とともに脳のScanにて減少効果が示された(コリンエステラーゼ阻害剤を含む治療群ではなく・・・)とのことが議論を呼びそう・・・


メーカーサイド:http://taurx.com/clinical-trials/

8月に論文報告



現時点で、重要な予防治療は?
http://www.usatoday.com/story/news/2016/07/27/best-way-combat-alzheimers-healthy-lifestyle-studies-show/87635332/



LEADER研究:GLP-1アナログ ビクトーザ ;心血管高リスク群への重大イベント減少効果

2型糖尿病・心血管疾患高リスク群へのビクトーザ(liraglutide)ランダム割り付け

プライマリアウトカムは、ITT解析:心血管死亡・非致死性心筋梗塞・非致死性卒中の初回発症までのイベント



Liraglutide and Cardiovascular Outcomes in Type 2 Diabetes
Steven P. Marso,et. al., for the LEADER Steering Committee on behalf of the LEADER Trial Investigators
N Engl J Med 2016; 375:311-322July 28, 2016
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1603827



9340名のランダム化、フォローアップ中央期間3.8年間


プライマリアウトカムは、
リラグルチド 群:608/4668 (13.0%) vs プラシーボ対照  (694/4672 [14.9%])
 (ハザード比, 0.87; 95% 信頼区間 [CI], 0.78 to 0.97; P<0 .001="" blockquote="" for="" nbsp="" noninferiority="" p="0.01" superiority="">

 心血管原因死亡
 リラグルチド 群:219(4.7%) vs プラシーボ対照 278 (6.0%) (hazard ratio, 0.78; 95% CI, 0.66 to 0.93; P=0.007)


全原因死亡
リラグルチド群:381  [8.2%])  vs プラシーボ対照群  (447 [9.6%]) (hazard ratio, 0.85; 95% CI, 0.74 to 0.97; P=0.02)


非致死性心筋梗塞・非致死性卒中・心不全死亡組み合わせではプラシーボ群比較でリラグルチド群で低下有意差無し

リラグルチドによる最頻副事象は胃腸イベント
膵炎発生率はリラグルチド群でプラシーボ群より低下有意差なし



too-lateだが・・・



2016年7月22日金曜日

ELITE研究:ホルモン補充療法の認知機能;閉経後直後でも10年超えても効果認めず

閉経後すぐでも、経過した後でも、エストラジオール補充療法は、効果・副作用とも影響認めず

認知機能効果を期待して、エストロゲン補充療法を行ってはならないと専門家(Medscape Medical News)



Cognitive effects of estradiol after menopause
A randomized trial of the timing hypothesis
Victor W. Henderson,  et. al.
Published online before print July 15, 2016, doi: http:/​/​dx.​doi.​org/​10.​1212/​WNL.​0000000000002980

目的:エストロゲンを含むホルモン療法による認知能力への効果は、閉経後直後と、しばらく経過した状況では異なるのではないかとの仮説検証


方法:ランダム化二重盲検プラシーボ対照トライアル:閉経後6年内もしくは閉経後10年超の健康女性 : 17βエストラジオールもしくはプラシーボ
周期的micronized progesterone vaginal gel もしくは プラシーボ

プライマリアウトカム:2.5年、5年め評価、標準化組み合わせ神経心理試験:言語エピソード記憶評価
セカンダリアウトカム:遂行機能・全般認知

結果:平均57ヶ月治療期間後修正ITT解析
言語記憶に関して、複合スコア平均標準差<(エストラジオール)ー(プラシーボ)>は有意にあらず (−0.06, 95% 信頼区間 −0.22 to 0.09)  (2-tailed p = 0.33)

閉経後早期、後期群とも同様の差  (2-tailed interaction p = 0.88)


閉経後群群、治療群差相互作用は遂行機能、全般認知とも有意でない


結論: エストラジオール閉経後6年内治療開始は、閉経後10年超での治療開始群に比べ、言語記憶、遂行機能、全般認知機能に関して差を認めなかった。
エストラジオールは、閉経後からの期間関係なく、認知機能へのベネフィット・有害性なし





こういうエビデンスを無視して効果あると、アンチエイジングのアホどもが・・・

2016年7月21日木曜日

日本人のスパイログラム基準値に関するステートメント

日本人のスパイログラム基準値に関するステートメント

2016年7月
日本呼吸器学会肺生理専門委員会

2014年に日本呼吸器学会肺生理専門委員会が中心となり、日本人の新しい肺活量および努力肺活量、1秒量、1秒率の基準値を報告しました。 
新しい基準値は、直近の日本人の体格の変化に適応することと、コンピュータの計算能力の向上によるLMS法による基準値計算が生物における基準値として使われることが一般化したために、LMS法による基準値の提示を目的としたものであります。
 LMS法は、人間の各種臓器の大きさのように平均値を中心とした正規分布を取らない計測値を集計して、正常値を非線形曲線で得る方法です。このため、得られる理論正常値はより実態に沿うことになりますが、一方で非線形曲線を記述するために数値表を参照する必要があります。ホームページ上のExcelファイルもそのようになっています。
 加えて平成22年じん肺法改定に伴う肺機能障害認定基準に、呼吸器機能基準値として2001年の基準値予測式の使用が提示され、本年平成28年改訂の身体障害者手帳における呼吸器機能障害の認定でも2001年の予測式の使用が提示されました。
 以上の事柄を勘案し、日本呼吸器学会肺生理専門委員会は、日本人のスパイログラムの基準値に関し、以下の見解を示します。
1)障害認定等の混乱を防ぐため、当面2001年の予測式の使用を推奨します。
日本人のスパイログラムと動脈血液ガス分圧基準値、日本呼吸器学会肺生理専門委員会、日本呼吸器学会雑誌 VOL.39 No.5 MAY/2001 巻末14ページ
http://www.jrs.or.jp/quicklink/guidelines/guideline/nopass_pdf/spirogram.pdf 
2)2014年のLMS法による基準値に関しては、今後普及を図るとともに医療機器の対応へ向けて取り組んでいきます。
LMS法による日本人のスパイロメトリー新基準値
http://www.jrs.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=72

3)学術雑誌に論文を投稿する際には、じん肺の肺機能障害や呼吸機能障害の障害認定に関する論文を除き、2014年のLMS法による基準値を使用する事を推奨します。



これじゃ、新しい基準の現時点存在意義、一般医家ひはないのでは?




noteへ実験的移行

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