2016年9月30日金曜日

米国CDC:ジカウィルス:妊娠女性はシンガポールに行くべきではない vs 日本害務省 & 二次感染・院内感染可能性

日本・外務省は「レベル1 : 十分注意してください。」
「特に妊娠中の方又は妊娠を予定している方は、流行国・地域への渡航・滞在を可能な限りお控えください。」
・・・随分、控えめなお達し

一方、米国CDCは・・・

Women who are pregnant:
  • Should not travel to Singapore.

http://wwwnc.cdc.gov/travel/notices/alert/zika-virus-singapore






http://www.npr.org/sections/thetwo-way/2016/09/29/495986730/pregnant-women-should-consider-not-traveling-to-southeast-asia






ジカウィルス感染リスクのないところでの二次的地域感染報告



Fatal Zika Virus Infection with Secondary Nonsexual Transmission
September 28, 2016DOI: 10.1056/NEJMc1610613



Dengue-shock syndrome様所見のメキシコでの感染疑われる発端者
病院での感染疑われた二次感染例は、汗・涙経由感染を疑われている


FTO遺伝子:「肥満遺伝子と減量可能性には相関性がなく、環境的要素が遺伝子特性を上回る」

press releaseでは「肥満遺伝子と減量可能性には相関性がなく、環境的要素が遺伝子特性を上回る」と断定的表現を使ってる



FTO(fat mass and obesity associated) geneに関して、 FTO (rs9939609) minor alleleに関してホモ接合体では平均3kg以上、肥満オッズ比では1.7ほど最小リスクallele比較で増加
他、melanocortin 4 receptor (MC4R) gene、transmembrane protein 18 (TMEM18) geneなどが肥満と強い関連性示唆


FTOゲノタイプとライフスタイル変容との関連性研究で、FTO mior alleleでは高蛋白食で低蛋白食に比べ1.5 kgほどより減量したとの報告( Obesity (Silver Spring)2010;18:641-3doi:10.1038/oby.2009.311.)あり、他にも減量効果への影響示唆する報告があった。

故に、システマティック・レビュー&メタアナリシス施行



FTO genotype and weight loss: systematic review and meta-analysis of 9563 individual participant data from eight randomised controlled trials
BMJ 2016; 354 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.i4707 (Published 20 September 2016)
8つのRCTに基づくシステマティック・レビュー&メタアナリシス、n=9563

BMI、体重、ウェスト径の減量介入による変化差はFTO genotypeにより有意差なし
感度分析として、介入種類でも、介入期間、民族、サンプルサイズ差、性別、ベースラインBMI、年齢カテゴリーでも、変化差認めず




FTO minor allele保有状況は、減量介入後のadipostyへの変化差と関連せず






2016年9月29日木曜日

肥満COPD:臨床経過悪化に量依存的に寄与

米国成人では、COPD6%、肥満35%。COPD注の肥満頻度は不明だが6%〜54%と報告ばらつきあり、逆に言えば、研究者たちの関心がこの方面少なかったと言える。COPD患者での体重と一般性健康アウトカムはU字型影響を示唆する報告有るも、明確でない。

肥満は喘息、FEV1減少速度、睡眠呼吸障害、周術合併症リスクと関連。COPD患者では、肥満は、QOL、呼吸困難度・運動耐容能(6分間歩行距離:6MWD)と関連。だが、COPD患者では肥満が死亡率減少、重度気流制限低下と関連性報告。

合併症やCOPD急性増悪との関連性、死亡率との関連性に関して一定の方向性の報告無かった・・・ということで・・・


Obesity is Associated with Increased Morbidity in Moderate to Severe COPD
Allison A. Lambert, et. al.
Chest. 2016. doi:10.1016/j.chest.2016.08.1432
http://journal.publications.chestnet.org/article.aspx?articleid=2548137

【背景】肥満は米国で多い;しかしCOPD併発症への肥満のインパクトは不明。 COPDアウトカム悪化と肥満が関連するという仮説検証

【研究方法】3631名の多施設コホート研究 COPDGene被検者COPDスパイロメトリ確認症例(拡張剤使用後FEV1 < 80% pred. 、BMI 18.5 kg/m2以上)
ロジスティクス・線形回帰分析:COPDアウトカムと肥満クラス、主な寄与要素補正
肥満クラス標準は、正常/過体重を含む (BMI 18.5-29.9kg/m2)

【結果】  全体として、肥満35%、 BMI 30-34のclass I 21%、 BMI 35-39.9のclass II 9%、BMI 40以上 5%
併発症数は肥満クラス増加ほど増加 (p<0 .001="" p="">

肥満クラス増加は独立して呼吸特異的QOL( (QOL; St. George’s Respiratory Questionnaire score)および一般QOL(Short Form-36 score v2)悪化と相関
さらには、6分間歩行距離(6MWD)減少、呼吸困難度(mMRC 2以上)増加、COPD重症急性増悪オッズ比増加と相関




肥満とアウトカム悪化の相関は、併発症の存在と独立、例外はSF-36と重度急性増悪

【結論】  肥満はCOPDで多く存在し、COPD関連アウトカム、QOL・呼吸困難度から6MWD、重度AECOPDまで影響を与える。これらの相関は量反応分析でより明確
COPDの肥満は、COPD関連臨床経過悪化に寄与する



COPD病態評価は、FEV1低下で評価されることが多いが、肥満そのものはFEV1要素ではアウトカムをマスクする可能性あり、肥満COPDを別枠で評価する必要性?

NORSTENT研究:新しいステントPCIほど優秀か?

門外漢にとっては、「なぜ今更こういう研究がなされたのか?」って方が気になる


序文にヒントがあるもの

drug-elutingステントとbare-metalステントによるPCI(経皮的血管再建術)は最も多い医療行為の一つとなっており、世界的にその数増加もしている。
drug-elutingステントがbare-metalステントより再狭窄予防で有効(Stefanini GG, Holmes DR Jr..Drug-eluting coronary-artery stents.N Engl J Med 2013;368:254-265)とされ、さらに、第一世代より新規世代drug-eluting stentの方がステント血栓リスク減少する

Jensen LO, Thayssen P, Christiansen EH, et al.
Safety and efficacy of everolimus- versus sirolimus-eluting stents: 5-year results from SORT OUT IV.
J Am Coll Cardiol 2016;67:751-762

Sarno G, Lagerqvist B, Fröbert O, et al.
Lower risk of stent thrombosis and restenosis with unrestricted use of ‘new-generation’ drug-eluting stents: a report from the nationwide Swedish Coronary Angiography and Angioplasty Registry (SCAAR).
Eur Heart J 2012;33:606-613 
Sabaté M, Cequier A, Iñiguez A, et al.
Everolimus-eluting stent versus bare-metal stent in ST-segment elevation myocardial infarction (EXAMINATION): 1 year results of a randomised controlled trial.
Lancet 2012;380:1482-1490 
Sabaté M, Brugaletta S, Cequier A, et al.
Clinical outcomes in patients with ST-segment elevation myocardial infarction treated with everolimus-eluting stents versus bare-metal stents (EXAMINATION): 5-year results of a randomised trial.
Lancet 2016;387:357-366

・・・とのことで、新世代のステントほど死亡・心筋梗塞リスクを減らすはず?





乱暴ながら、「A>B」「B>C」なら「A>C」が成り立つか・・・という話?


プライマリアウトカムである、全原因死亡・特発的心筋梗塞発生率に差は認めず
大差ない



Drug-Eluting or Bare-Metal Stents for Coronary Artery Disease Kaare H.
Bønaa, et. al., for the NORSTENT Investigators
N Engl J Med 2016; 375:1242-1252September 29, 2016DOI: 10.1056/NEJMoa1607991
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1607991?query=featured_home


安定・不安定狭心症PCI施行9013名ランダム化割り付け
・contemporary drug-eluting stent or bare metal stent


プライマリアウトカム:5年間全原因死と非致死性特発的心筋梗塞組み合わせ
セカンダリアウトカム:反復血管再建、ステント血栓、QOL


6年後時点で、プライマリアウトカム発生率
  • drug eluting stent 16.6%
  • bare metal stent 17.1%  (ハザード比, 0.98; 95% 信頼区間[CI], 0.88 to 1.09; P=0.66)
プライマリアウトカムの構成要素において群間差有意差認めず


反復血管再建率
  • drug eluting stent 16.5%
  • bare metal stent 19.8% (ハザード比, 0.76; 95% CI, 0.69 to 0.85; P<0 .001="" li="">

事前設定ステント血栓発生率はそれぞれ 0.8%、 1.2%  (P=0.0498)

QOL測定において群間差認めず


ステントに限らず、検査機器、薬物などもそうだが、AとBの比較、しかも一面的比較で優劣を決める昨今の状況
新しいものほど良いという概念にとらわれすぎているのではないかと常に反省必要なようだ

2016年9月28日水曜日

スタチン vs 非スタチン(LDL受容体upregulation作用) :LDL減少効果と血管イベント抑制効果の関連概ね同等

LDL受容体のup-regulationは、血中LDLコレステロールをコントロールするkey mechanism


LDL受容体発現upregulationに作用する非スタチン介入
(ie, 食事、胆汁酸排泄促進剤、ileal bypass、エゼチミブ)


“スタチン系薬物はコレステロール合成の重要酵素であるヒドロキシメチルグルタリルCoA還元酵素を阻害し,これはLDL受容体のアップレギュレーションおよびLDLクリアランスの亢進”に関与。また、“胆汁酸陰イオン交換樹脂は腸管からの胆汁酸再吸収を阻害し,肝LDL受容体のアップレギュレーションを起こさせて循環血液中のコレステロールを胆汁合成に動員する”
(http://merckmanual.jp/mmpej/sec12/ch159/ch159b.html)

エゼチミブは肝臓へのコレステロール供給を全体的に減少させ、肝臓内コレステロールを減少させ、SREBP(sterol regulatory element-binding protein)の遊離増加、ひいてはLDL-受容体upregulationを生じる

食事に関しては、肝臓へのコレステロール供給阻害食


LDL受容体upregulation関与非スタチンとスタチン群で、心血管イベント発生抑制効果差があるか?LDL減少効果や到達値と薬剤種類との関連性を評価

スタチンでなければならない・・・というわけではなさそう


Association Between Lowering LDL-C and Cardiovascular Risk Reduction Among Different Therapeutic Interventions
A Systematic Review and Meta-analysis
Michael G.
Silverman,  et. al.
JAMA. 2016;316(12):1289-1297. doi:10.1001/jama.2016.13985.



意義  LDL-コレステロール低下非スタチン治療の臨床的ベネフィットは未だ不明

目的  様々なスタチン・非スタチン治療横断的検討:LDL-C低下と相対的心血管リスク減少関連性評価

データ源・研究選択  MEDLINE と EMBASE データベースを検索 (1966-July 2016)
key inclusion criteriaは、ランダム化臨床トライアル、心筋梗塞を含む臨床的アウトカム報告
6ヶ月未満、60臨床イベント未満の研究除外
LDL-C受容体アップレギュレーション関与:9種類

データ抽出と作成  2名の著者が独立してデータ抽出・標準化データシートに入れデータをメタ回帰分析


主要アウトカムと測定  絶対的LDL-C減少値による主要心血管イベント(心血管死、急性心筋梗塞や他急性冠症候群、冠動脈再検、卒中)相対リスク(RR);主要冠動脈イベント5年発生率のLDL-C到達値との相関


結果  312,175名(平均年齢 62歳;女性 24%; ベースラインLDL-C 3.16 mmol/L[122.3 mg/dL)、49トライアル、39,645名主要血管イベントを含む


LDL-C値 1-mmol/L(38.7 mg/dL)減少あたりの主要血管イベント減少相対リスク
スタチン 0.77 (95% CI, 0.71-0.84; P < 0.001)
LDL受容体発現upregulationに作用する非スタチン介入(ie, 食事、胆汁酸排泄促進剤、ileal bypass、エゼチミブ) 0.75 (95% CI, 0.66-0.86; P = 0.002)
(between-group difference, P = 0.72)

これら5種治療組み合わせだと、LDL-C値 1-mmol/L(38.7 mg/dL)減少あたりの主要血管イベント減少相対リスクは  0.77 (95% CI, 0.75-0.79, P < 0.001)

他の介入に関して、LDLコレステロール減少程度に対する、観察相対リスク vs 予想相対リスクは

ナイアシン  0.94 (95% CI, 0.89-0.99) vs 0.91 (95% CI, 0.90-0.92) (P = 0.24)
フィブラート 0.88 (95% CI, 0.83-0.92) vs 0.94 (95% CI, 0.93-0.94)  (P = 0.02) ・・・これは、予測 (ie, greater risk reduction)よりかなり低い効果
cholesteryl ester transfer protein inhibitor 1.01 (95% CI, 0.94-1.09) vs 0.90 (95% CI, 0.89-0.91)  (P = 0.002)・・・これは予測 (ie, less risk reduction)より高い効果
proprotein convertase subtilisin/kexin type 9 inhibitor 0.49 (95% CI, 0.34-0.71) vs 0.61 (95% CI, 0.58-0.65)   (P = 0.25)


一次予防トライアルに関して、到達レベル絶対的LDC-Cは、主要冠動脈イベント(冠動脈疾患死あるいは心筋梗塞を含め、11,301イベント)絶対的発生率と有意相関
(1.5% lower event rate [95% CI, 0.5%-2.6%] per each 1-mmol/L lower LDL-C level; P = 0.008)
二次予防トライアルに関しては、4.6% lower event rate [95% CI, 2.9%-6.4%] per each 1-mmol/L lower LDL-C level; P < 0.001)

結論と知見  このメタアナリシスにおいて、スタチンと、LDL受容体発現upregulation作用非スタチン治療では、LDL-C値変化あたりの主要血管イベントの相対リスクは同等
LDL-C達成値は、主要冠動脈イベント発生率低下と相関する

2016年9月27日火曜日

非重度OSAの肥満低換気症候群への非侵襲的人工呼吸効果

OSA重度でない肥満低換気症候群において、非侵襲的人工呼吸は、昼間の動脈血炭酸ガス分圧低下、QOL、眠気、PSGパラメータ改善、および、救急部門受診低下など医療リソース利用率低下をもたらす

ここでのNIVは、“bilevel pressure with assured volume (ie, volume targeted pressure support)”で、通常のcPAPとは異なる



Non-invasive ventilation in obesity hypoventilation syndrome without severe obstructive sleep apnoea
Juan F Masa, et. al.
Thorax 2016;71:899-906 doi:10.1136/thoraxjnl-2016-208501
http://thorax.bmj.com/content/71/10/899.abstract
http://thorax.bmj.com/content/71/10/899.full

肥満低換気症候群(OHS)に関して、閉塞型無呼吸症候群(OSA)合併ならNIV(非侵襲的人工換気)が有効(原文のままだとそうなる)
しかし、重度OSAのないOHS患者でNIV有効性はエビデンス不足
RCTにて、昼間のPaCO2使用しNIV vs ライフスタイル変容(対照)を比較

2009年5月から2014年12月まで重症OSAなしOHS連続患者

365名登録、58名除外
重度OSA 221名、重度OSAなし 86名
重度でないOSAの方をランダム化

NIVは

  • PaCO2有意改善 −6 (95% CI −7.7 to −4.2) mm Hg versus −2.8 (95% CI −4.3 to −1.3) mm Hg, (p<0.001) 
  • HCO3-有意改善  −3.4 (95% CI −4.5 to −2.3) versus −1 (95% CI −1.7 to −0.2 95% CI)  mmol/L (p<0.001)



  • NIVコンプライアンス補正後PaCO2変化は群間有意差改善を示さず
  • 眠気、特定の健康関連QOL評価、PSG指標は、ライフスタイル変容よりNIV群で有意改善
  • 加え、NIV群では医療リソース使用低下傾向に有り

DOAC: 抗凝固検査 システマティック・レビュー

これら、DOACは各メーカーが決死になって営業プロモーション行う商品である
経口トロンビン阻害剤:ダビガトラン
経口Xa因子阻害剤:リバーロキサバン、アピキサバン、エドキサバン

非弁膜症性心房細動、静脈血栓塞栓への適応とされるが
ACCPは2016年1月、非がん関連VTEへの第一選択
AHA/ACC/HRS 2014年ガイドラインでは、心房細動卒中予防への適応ではあるが、他での推奨は行ってない

また、量調整のためのルーチン検査モニタリング必要とされない、固定量投与である
本当は、必要ないのではなく、測定できないというのがホントの所





Laboratory Assessment of the Anticoagulant Activity of Direct Oral Anticoagulants (DOACs): A Systematic Review
Bethany T.
Samuelson, et. al.
Chest. 2016. doi:10.1016/j.chest.2016.08.1462

登録研究112、ダビガトラン35、リバーロキサバン 50、アピキサバン 9、エドキサバン 13

APTT、PT/INRを含む標準抗凝固検査パフォーマンスは、DOACs、reagentともにばらつき
多くの分析では、標準抗凝固検査は、臨床的薬剤レベル否定を含め、DOAC効果の信頼性評価と十分な相関性認めず

ダビガトランの予測濃度範囲においてDilute thrombin time assayは、線形相関の程度強い (r2 = 0.67-0.99) 、予測濃度広範囲に及び、ecarin-based assayも同様

リバーロキサバン、アピキサバン、エドキサバンの薬剤濃度広範囲において、Calibrated anti-Xa assayは線形相関高い (r2 = 0.78-1.0)



結論から言えば、
抗トロンビン製剤:ダビガトランは、dilute thrombin time assasy or escarin-based assay
抗Xa因子阻害剤: anti-Xa assays with drug-specific calibrator

この研究にはないが、
ダビガトランではトロンビン時間やAPTT
Xa因子阻害剤では、APTT
・・・をより推奨すると結論
最終投与時間、相互作用薬剤の有無、腎肝臓機能がその作用に影響を与えるだろう・・・



















noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note