2016年12月1日木曜日

スポーツは種類により死亡率減少効果異なる:水泳・エアロビクス・ラケットスポーツは優秀、ランニングは・・・

スコットランド・英国住民基本コホートに基づくスポーツ/運動種類と心血管イベント関連研究


Associations of specific types of sports and exercise with all-cause and cardiovascular-disease mortality: a cohort study of 80 306 British adults
Pekka Oja, et. al
Br J Sports Med doi:10.1136/bjsports-2016-096822



全原因死亡率減少有意にみられたのは

  • サイクリング (HR=0.85, 95% CI 0.76 to 0.95)
  • スイミング (HR=0.72, 95% CI 0.65 to 0.80),
  • ラケット・スポーツ (HR=0.53, 95% CI 0.40 to 0.69) 
  • エアロビクス (HR=0.73, 95% CI 0.63 to 0.85)


有意でないのは

  • フットボール
  • ランニング


CVD死亡率有意減少は

  • スイミング (HR=0.59, 95% CI 0.46 to 0.75)
  • ラケット・スポーツ (HR=0.44, 95% CI 0.24 to 0.83)
  • エアロビクス (HR=0.64, 95% CI 0.45 to 0.92)


有意でないのは

  • サイクリング
  • フットボール
  • サイクリング


暴露・アウトカムの量反応はスポーツ訓練横断的にばらつき

でも、金がかからず、友達がいない人でもできるスポーツとなると・・・




エアロビクス運動全般だと思われるが・・・RSNAで、MCI成人での脳容積改善効果が報告されている
https://www.rsna.org/news.aspx?id=20870

2016年11月30日水曜日

「イニシンク(R)配合錠」の不思議

例えば、メトホルミン徐放剤型なら1日1回で可だろう。だが、

For oral dosage form (tablets):
  • Adults—
    • Metformin alone: At first, 500 milligrams (mg) two times a day taken with the morning and evening meals, or 850 mg a day taken with the morning meal. 

http://www.mayoclinic.org/drugs-supplements/metformin-oral-route/proper-use/drg-20067074



武田薬品の「イニシンク(R)配合錠」とやらは、徐放ではないだろう
なぜなら、武田薬品自らのウェブ(https://www.takeda.co.jp/news/2016/20160928_7575.html)に「メトホルミンは、1日2~3回投与で肝臓での糖の産生を抑制するビグアナイド薬」と記載。



添付文書を見ると・・・
アログリプチンとして25mg(アログリプチン安息香酸塩として34mg)と メトホルミン塩酸塩500mgの合剤
用法及び用量: 通常、成人には1日1回1錠(アログリプチン/メトホルミン塩酸塩として25mg/500mg)を食直前又は食後に経口投与する。


最近目立つ、武田薬品の迷走の一つのなのだろうか?
実に不思議な薬剤である

2016年11月29日火曜日

加齢:脳全体同期伝達能力低下をもたらし、年取ると能力低下を他の手段で補う

加齢による能力低下・・・身にしみる

ただ、子供の頃の「天才・秀才」も同じ身の上になるわけだから、少々慰められるか・・・



年齢と共に脳内のcommunicationの変容が生じる

例えば、memory perfomanceでは見いだせない高齢者での変化が脳の活動性変化に見いだされ、高齢になると脳の全領域でsynchronized communicationが失われ、記憶をうまく行うため、様々な戦略でやっと可能になる






脳機能の群間差ではなく、固体内の経年的変化を検討
↓



Individual Differences in Dynamic Functional Brain Connectivity across the Human Lifespan
Elizabeth N. Davison ,et. al.   
Published: November 23, 2016
http://dx.doi.org/10.1371/journal.pcbi.1005178


4連続認知遂行マルチタスク


脳のfunctional networkの個体差は健康・年齢・能力個体差と関連するかも
fMRIからのdynamicなbrain functionの特性を用いDynamic network theoryが形成されているが、大部分の解析は群間比較である
そこで、hypergraph analysisを用い、dynamic network theoryからの手法で、brain function dynamicsの個体差を質検証
hypergraph formalism由来のsummary metric - hypergraph carinalityを用い、2つの個別、補完的データセットの個体差を検証

第一のデータセット("multi-task")は77名の4つの連続した遂行認知タスク

hypergraph cardinalityは、タスク毎、固体内一致性を示しながら固体別variationを示す ; さらにメモリータスクの一つを解析してhypergraph cardinalityと年齢の有意相関を境界ながら示した。
この知見でsecond data set ("age-memory")の解析の動機づけとなり、95名の個人、18−95歳で、multi-task memory taskの同様のstructureでmemory taskを遂行した
age-memory data setで加齢毎、hypergraph cardinalityと年齢の相関は有意となった


 network structureの加齢関連既知知見について検討し、hypergraph analysisは、脳のdynamic network structureの究明に役立つツールであることが示唆された。


年

2016年11月22日火曜日

降圧利尿剤(not HCTZ)の股部・骨盤骨折予防効果

主テーマとは異なるが・・・
日本国内ではchlorthalidone使用できない状況となっている。ハイグロトン®をALLHAT研究発表以降使ってたが、その後入手不能の状況になった。日本の高血圧関連学会の臨床意識の低さを表している事例だとおもう。エビデンスなんたらなんて、えらそうに言えないんだよ・・・高血圧学会および関連のお偉いさんたち
HCTZが他サイアザイド系に比べ優秀なのかといえば甚だ疑問・・・おそらくメーカー都合による合剤採用と思う
e.g. Head-to-head comparisons of hydrochlorothiazide with indapamide and chlorthalidone: antihypertensive and metabolic effects.
Hypertension. 2015 May;65(5):1041-6.


以下の降圧剤は、thiazide-type diuretic (chlorthalidone)であり、合剤などで主流となっている、降圧利尿剤HCTZのお話ではないと強調


Association of 3 Different Antihypertensive Medications With Hip and Pelvic Fracture Risk in Older Adults
Secondary Analysis of a Randomized Clinical Trial
Rachel Puttnam, et. al.; for the Antihypertensive and Lipid-Lowering Treatment to Prevent Heart Attack Trial (ALLHAT) Collaborative Research Group
JAMA Intern Med. Published online November 21, 2016. doi:10.1001/jamainternmed.2016.6821



Veterans Affairsと Medicare claims dataを用いた解析

22180名(平均[SD]年齢 70.4 [6.7]歳;女性 43.0%、非ヒスパニック 白人 49.9%、アフリカ系 31.2%、他の民族 19.1%
masked therapy中 8年間まで (平均 [SD], 4.9 [1.5] 年間)フォローアップ
トライアル完遂後、クレームデータ利用可能な16,622名を5年間追加フォローアップ(平均 [SD]  7.8 [3.1] 年間)。期間中骨折発生338。
クロルサリドン vs アムロジピン or リシノプリルで、補正解析上骨折リスク減少  (ハザード比 [HR], 0.79; 95% CI, 0.63-0.98; P = .04)
クロルサリドン vs リシノプリルでは有意に低下 (HR, 0.75; 95% CI, 0.58-0.98; P = .04)
だが、アムロジピンとの比較では有意差無し  (HR, 0.82; 95% CI,0.63-1.08; P = .17)
トライアル全期間・フォローアップのトライアル後を含めた期間では、累積頻度は非有意:
クロルサリドン vs アムロジピン or リシノプリル (HR, 0.87; 95% CI, 0.74-1.03; P = .10) 、どの治療個別比較でも同様


感度分析にて、ランダム化後1年をベースラインとして使用した場合(薬の骨への影響を考慮)、inトライアル、inトライアル+トライアル後フォローアップでも同様






2016年11月18日金曜日

FEV1/FVC正常・CT上肺気腫の臨床的特徴

LDCT上の気腫有するが気流制限のない喫煙者では、QOL違いあり、急性増悪数、拡散能、6分間歩行中酸素飽和度変化を認める


Clinical Features of Smokers with Radiological Emphysema but without Airway Limitation
Ana B. Alcaide et. al.
Chest. 2016. doi:10.1016/j.chest.2016.10.044
http://journal.publications.chestnet.org/article.aspx?articleid=2583285


203名の現行・既往喫煙、154名CT上気腫、49名該当せず
LDCT上の気腫患者では非気腫に比べた補正群間差比較

  • 異常DLCO (<80 19="" p="0.02)</li" vs="">
  • 6分間歩行距離SpO2%低下 >4%  (8,5% vs 0%, p= 0,04)
  • quality of life変化 (CAT score ≥ 10) (32% vs 14%, p=0.01)




CATアンケート項目の詳細解析で気腫患者では非気腫に比べ

  •  “chest tightness”  score≥1 (p=0.05)
  •  “limitation when doing activities at home” items (p<0 .01="" li="" nbsp="">
  • 1年前からの急性増悪有意差なし  (0.19 vs 0.04, p=0.02)









2名の評価者:肺実質/window: 1,500 HU 、window center -650 HU
肺実質比率:: mild 0-25%, moderate 26-50%, severe 51-75% and very severe >75% 

2016年11月17日木曜日

米国予防医学専門委員会ガイドライン:心血管疾患一次予防のためのスタチン使用

来年<2017年>、動脈硬化性疾患予防ガイドライン改定だそうだから、隙間をついた「反スタチン・プロパガンダ活動」の絶妙の一撃だった?
いずれにせよ、「スタチン=悪」とする暴論を展開する週刊誌報道は異常だが・・・

結果・・・
脂質低下目標値設定脂質診療ってのは異常では無いのか?
LDL 160 以上あれば即治療開始って診療で良いのか? 
日本の脂質診療の現場は大混乱中!



注意しないといけないのは・・・一次予防に於ける、LDL 190超と家族性の高コレステロール血症の場合
These recommendations do not apply to adults with a low-density lipoprotein cholesterol (LDL-C) level greater than 190 mg/dL (to convert LDL-C values to mmol/L, multiply by 0.0259) or known familial hypercholesterolemia; these persons are considered to have very high cholesterol levels and may require statin use. 

↑
以下の検討の例外




Statin Use for the Primary Prevention of Cardiovascular Disease in Adults
米国予防医学専門委員会 Recommendation Statement
JAMA. 2016;316(19):1997-2007. doi:10.1001/jama.2016.15450
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2584058

少量〜中等量スタチン:40−75歳のCVD既往無し&一つ以上のCVDリスク要素(脂質異常、高血圧、喫煙)&10年間CVDイベントリスク10%以上
 (B recommendation)


 臨床家は選択的に少量〜中等量スタチン使用を選択的に投与すべき:40−75歳のCVD既往無し&一つ以上のCVDリスク要素&10年間CVDイベントリスク7.5%〜10%
 (C recommendation)


 現行エビデンスは、76歳以上でスタチン開始に関する有益性・有害性バランス評価不十分 (I statement)











COPD:β遮断剤underuse問題

訴訟社会故必然なのだろうが、添付文書ってのはメーカー責任逃れに終始している。
COPDでは喘息合併が多く「気管支喘息、気管支痙攣の恐れ」に対するアーチストの禁忌記載 (http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2149032F1021_2_10/)がある。
一方では、β遮断剤処方すべき症例にされてない多くの症例が存在することが予想される。

COPDは全住民の6−10%ほど、65歳超では11−18%ほど罹患している病気である。高齢者が主たる疾患のため、心不全、冠動脈疾患、高血圧など併存は当然ながら多く、共通するリスク故か、COPD患者での併存率は非COPD患者に比べて多い。(https://copdrp.biomedcentral.com/articles/10.1186/s40749-015-0013-y)


故に、COPD患者でも 選択的β遮断剤使用の出番は多いはずだが・・・



メインテート及び同成分貼付剤のみ利用可能という状況故か?

日本でも、underuseの懸念大いにある

以下は、オーストラリアでの事情・・・


Beta-blockers are under-prescribed in patients with chronic obstructive pulmonary disease and co-morbid cardiac disease
P. A. Neef, et. al.
Internal Medicine Journal 3, Nov. 2016
DOI: 10.1111/imj.13240View/save citation
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/imj.13240/abstract

オーストラリア三次病院に於けるβ遮断剤処方の後顧的評価

既知心疾患適応患者の45%未満でしかβ遮断剤処方されず







COPD患者の心疾患ケアは不当に予後悪化をもたらすであろう差別を受けてるのである。
このunder-treatment現象は国際的にも共通とdiscussionに書かれている。




HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...