2017年5月2日火曜日

Alternate-day fasting (ADF) :隔日飢餓法は通常のダイエットと減量効果差みとめず

Alternate-day fasting  (ADF) :隔日飢餓法とでも訳すのだろうか?
連日のカロリー制限より優れているか?

知見はBMI 34という日本人には極少ない肥満者対象で、単施設研究なので結果に関してconclusiveではない




Effect of Alternate-Day Fasting on Weight Loss, Weight Maintenance, and Cardioprotection Among Metabolically Healthy Obese Adults
A Randomized Clinical Trial
John F. Trepanowski,et al.
JAMA Intern Med. Published online May 1, 2017.



1年フォローアップ
6ヶ月介入後体重: -6.8% (95% CI -9.1% to -4.5%) versus -6.8 (95% CI -9.1% to -4.6%)




セカンダリエンドポイント(血圧、心拍、TG、空腹時血糖、空腹時インスリン、インスリン抵抗性、CRP、ホモシステイン濃度)でも有意差認めず


ただ、6ヶ月後の減量期後HDL平均濃度有意差あり(6.2 mg/dL, 95% CI 0.1- 12.4 mg/dL)
しかし、これも12ヶ月後、有意差消失
LDLに関しては12ヶ月後有意差有り (11.5 mg/dL, 95% CI 1.9-21.1 mg/dL)



飢餓療法もいろいろ方法があるようで、それぞれ検証するしかない

2017年4月28日金曜日

慢性閉塞性肺疾患・閉塞型無呼吸症候群オーバーラップ症候群


episodic hypoxemiaのモニタリングも必要だと思うのだけど・・・アンケートとして、Stop BANGNOSAS questionnaireが提示されている




COPD-OSA Overlap Syndrome: evolving evidence regarding epidemiology, clinical consequences, and management
regarding epidemiology, clinical consequences, and management
Walter T. McNicholas
Chest. 2017. doi:10.1016/j.chest.2017.04.160
http://journal.publications.chestnet.org/article.aspx?articleid=2624319


慢性閉塞性肺疾患(COPD)と閉塞型無呼吸症候群(OSA)は有病率の高い疾患で、ともに合併も多く確率的共存よりその併病率は高い。しかし、種々臨床的COPD phenotype毎OSAへの影響は異なる。肺容量増加型・BMI低下型、すなわち気腫型ではOSAに防御的だが、末梢浮腫・BMI増加型の慢性気管支炎型ではOSA促進的に働く
COPDとOSAは共に生理学的・分子的経路は類似低酸素・全身炎症促進的で心血管他合併症に寄与、肺高血圧はoverlap syndromeで有病率高い。しかしこのoverlap患者での全身性炎症・心血管併発症評価報告少ない。COPD患者のOSA診断は臨床的に気づかれにくく、スクリーニングアンケート機会がこの患者の同定に重要となるかも。
COPD患者での併発OSA認識は管理上COPD単独と異なる管理という意味で臨床的に意義がある。夜間PAP未治療では生存率は劣る。




2017年4月24日月曜日

COPD急性増悪:冬場リスク増加は病原体の存在高確率と、無莢膜型インフルエンザ菌とウィルス共感染が関連

A prospective, observational cohort study of the seasonal dynamics of airway pathogens in the aetiology of exacerbations in COPD
Tom M A Wilkinson, et al. , AERIS Study Group
Thorax
http://thorax.bmj.com/content/early/2017/04/21/thoraxjnl-2016-209023
http://dx.doi.org/10.1136/thoraxjnl-2016-209023

【序文】 COPD急性増悪(AECOPD)の病因は十分解明されてない。慢性細菌気道感染とウィルス暴露の関連性をこれらイベントの頻度、季節性にて解明できるか試み

【方法】 前向き、観察コホート研究 (NCT01360398)、40−85歳COPD患者、喀痰サンプリング毎月施行し、細菌・ウィルス検出による急性増悪検出
フルコホート患者で結果を示し、フォローアップ1年間。急性増悪頻度と病原体の相関性を一般化推定方程式と層別条件ロジスティクス回帰解析にて検討

【結果】 患者人年あたりの急性増悪平均頻度 3.04 (95% CI 2.63 to 3.50)
AECOPDにおいて、最も多い細菌性病原種は無莢膜型インフルエンザ菌:non-typeable Haemophilus influenzae (NTHi) と Moraxella catarrhalis、ウィルスとして最も多いのは ライノウィルス。

ロジスティクス回帰解析(培養細菌検出)では、AECOPD有意オッズ比は、季節無関連に、 M. catarrhalis 検出時(5.09 (95% CI 2.76 to 9.41))。
NTHi時、急性増悪リスク増加は、低シーズン (OR 1.22 (0.68 to 2.22)).より高シーズン (10月–3月, OR 3.04 (1.80 to 5.13)) の方に見られる
細菌、ウィルス共感染は、安定期 (8.6%)より、急性増悪時(24.9%) に最も多い
NTHiとライノウィルスの存在とAECOPDリスクに有意な相互関連認める  (OR 5.18 (1.92 to 13.99); p=0.031)


【結論】AECOPD 病因は季節によりばらつき。
冬場のAECOPD増加はおそらく病原体の存在により生じ、さらには、NTHi気道感染とウィルス感染の影響の相互作用があるものと考える





小児対象の報告だが・・・
"Hib ワクチンや肺炎 球菌ワクチン導入後の NTHi の顕在化の可能性があることを考えると,NTHi に対しても適切な治療・予防法を導入する必要性が強く感じられる"
http://journal.kansensho.or.jp/Disp?pdf=0850030227.pdf




2017年4月22日土曜日

有症状喫煙者(非COPD、境界スパイロメトリ所見)もCOPD類似障害認める

FEV1/FVCという固定値比較 と正常下限値(LLAN)比較などでCOPD診断試みられているが、早期肺機能軽度異常でCOPDと同様の病状進行を示すことが知られてきている。より早期から薬物治療による効果可能性を探る動きがある


拡張剤後FEV1/FVC 予測値比 5-20パーセンタイルというスパイロメトリー上のボーダーライン異常者

Cardiopulmonary exercise testing and second-line pulmonary function tests to detect obstructive pattern in symptomatic smokers with borderline spirometry
Fabiano Di Marco , et al.
Respiratory Medicine June 2017 , vol. 127, p7-13
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.rmed.2017.04.006 |

被検者 48名(年齢平均 60 ± SD 8最、 男性 73%)
健康者 16名、有症状喫煙者 17名、 COPD 15名


健康対照者比較で、有症状喫煙者は
1) 換気予備能 breathing reserve 減少 (36 ± 17 vs. 49 ± 12%, P = 0.050)
2) 運動誘引動的過膨脹 ( 0.20 ± 0.17 vs.  0.03 ± 0.21 L, P = 0.043)
3) 残気量 residual volume増加 (158 ± 22 vs. 112 ± 22%, P < 0.001)
4) N2洗いだしphase 3 スロープ  (4.7 ± 2.1 vs. 1.4 ± 0.6%, P < 0.001)
5) DLCO と FOT 結果は有意差無し




































2017年4月21日金曜日

“HDL≠善玉”:HDL値と全死亡率とにU字現象

誰だよ・・・HDL高いほど良いと言ったのは?



 2つの前向き住民ベース研究: Copenhagen City Heart Study、Copenhagen General Population Study ;75万人年規模の調査

死亡数 5619名(千人年あたり 17.1 (95% CI, 16.7 - 17.6)、 女性 12.1 (11.8 - 12.4))

Extreme high high-density lipoprotein cholesterol is paradoxically associated with high mortality in men and women: two prospective cohort studies
Christian M. Madsen et al.
Eur Heart J ehx163. DOI: https://doi.org/10.1093/eurheartj/ehx163

男女とも、HDLコレステロール値と全原因死亡率にU字現象


最小死亡率相関HDL濃度は

  • 男性 1.9 mmol/L (95% CI: 1.4–2.0) (73 mg/dL (54–77))
  • 女性 2.4 mmol/L (1.8–2.5) (93 mg/dL (69–97))


最小リスク群比較全原因死亡多区分補正ハザード比
<男性>

  • 2.5–2.99 mmol/L (97–115 mg/dL)  1.36 (95% CI: 1.09–1.70)
  • ≥3.0 mmol/L (116 mg/dL) 2.06 (1.44–2.95)


<女性>

  • 3.0–3.49 mmol/L (116–134 mg/dL) 1.10 (0.83–1.46) 
  • ≥3.5 mmol/L (135 mg/dL) 1.68 (1.09–2.58)





「善悪二区分」が大好きな日本人、水戸黄門じゃあるまいに、最初から善悪ラベリングする愚かなネーミング

腸内細菌まで最近善玉とか言い出す始末


脂質代謝関係の学会の親玉たち、悪玉、そろそろ 反省してもらおうじゃないの・・・



人工甘味料:卒中・認知症リスク増加の可能性

Framingham Heart Study Offspring cohortの検証


サッカリン、アセスルファムK 、アスパルテーム、ネオテーム、スクラロースなど非栄養価甘味料が代表的。ステビアは2008年FDA認可。微量で甘みを形成する人工物。

有害性機序の解説論文中に見いだせないが・・・

Sugar- and Artificially Sweetened Beverages and the Risks of Incident Stroke and Dementia
A Prospective Cohort Study
Matthew P. Pase, et al.
https://doi.org/10.1161/STROKEAHA.116.016027
Stroke. 2017;STROKEAHA.116.016027


卒中45歳超(平均 62 [SD, 9]歳; 男性 45%)2888名
認知症60歳超 (平均 69 [SD, 6]歳; 男性 46%) 1484名

コホート調査時点での食事回数アンケート定量化による飲料摂取評価

アンケート 5 (1991–1995), 6 (1995–1998), 7 (1998–2001)、主にアンケート7と累積消費量で評価


年齢、性別、教育(認知症解析)、カロリー摂取、食事の質、身体活動、喫煙補正後、
人工甘味ソフトドリンク摂取の直近摂取量と総摂取量多いほど、虚血性卒中、全原因認知症、アルツハイマー性認知症リスク増加

参照値として1日累積摂取量0としたハザード比は、虚血性卒中 2.96 (95% 信頼区間, 1.26–6.97)、 アルツハイマー病 2.89 ((95% 信頼区間, 1.18–7.07)

糖添加飲料と卒中、認知症相関認めず


喘息患者でも吸入ステロイド肺炎リスク増加

喘息治療において持続性の場合吸入ステロイドが第一選択薬剤。COPDにおいてはTORCHトライアルや観察研究において肺炎の超過リスクが明らかになっている。喘息患者ではどうなのか?

喘息でも吸入ステロイド(ICS)による肺炎超過リスク増加あり・・・という報告


Pneumonia Risk in Asthma Patients using Inhaled Corticosteroids: A Quasi-Cohort Study
Christina J. Qian et al,
British Journal of Clinical Pharmacology (2017).
DOI: 10.1111/bcp.13295


吸入ステロイドによる超過肺炎リスクはCOPDでは既知。喘息ではまだ不明。12−35歳までの喘息におけるICS超過肺炎リスク検討


コホート(ケベック、健康保険データベース 1990−2007年)

肺炎指標イベント先行60日内ICS使用をマッチ化person-momentで比較

コホート 15万2412名、フォローアップ中肺炎


ICS現行使用での肺炎リスク増加 (RR 1.83; 95% CI 1.57-2.14) 、超過リスクとして 2.03 症例/ 1000 人年 (RD 1.44; 95% CI 1.03 to 1.85)

超過リスク:ICS未使用比較

  • 低用量 RR 1.60; 95% CI 1.06 - 2.45
  • 中等量 RR 1.53; 95% CI 1.12 - 2.08
  • 高用量 RR 1.96; 95% CI 1.64 - 2.34

  • budesonide (RR 2.67; 95% CI 2.05-3.49) 
  • fluticasone (RR 1.93; 95% CI 1.58-2.36)






潜在的protopathic bias(初発症状バイアス:疾患の初期症状のために要因に暴露され、そのために要因と疾患との関係が誤って検出される)考慮すると、ICS現使用リスクは減衰 RR 1.48; 95% CI 1.22 to 1.78



解釈として、喘息患者人年あたりの桁は 千名あたり・・・絶対リスクを考慮する必要がある




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