2022年2月18日金曜日

カナダ・オンタリオでのオミクロン変異の重症度影響推定

日本のオミクロン株比率がわからないのだが、1月中旬で84%という報告


この辺も厚労省は仕事してないなぁ・・・実態を把握してないのに「まんぼう」とか行政施策良く立てられるなぁ・・・と思う。日本の行政は事後検証なしでやりっぱなしってのが基本だからしかたないのかもしれない。その辺のおっさんがやった方がマシな行政ができるのではないか?

日本のオミクロン比率は"no data"ということになっている
↓


で、カナダ・オンタリオでのオミクロン変異の臨床重症度への影響調査
まぁ目新しいものはなく、以前の報告結果を確認した結果になっている

Estimates of SARS-CoV-2 Omicron Variant Severity in Ontario, Canada

Ana Cecilia Ulloa, MPH1; Sarah A. Buchan, PhD1; Nick Daneman, MD, MSc1; et al

JAMA. Published online February 17, 2022. doi:10.1001/jama.2022.2274


WHOは2021年11月26日、Omicronを懸念される変種に指定。Omicronはスパイクタンパク質に37の変異があり、免疫回避性高く世界的にデルタに代わって急速に優勢な亜種となりつつある。Omicronの重症度がデルタと比較してどうなのかは、あまり明らかではありません。南アフリカ共和国の初期のデータでは、Omicronは以前の系統よりも重症度が低い可能性が示唆されていた。しかし、感染者の平均年齢が低いこと、過去の感染の程度、ワクチン接種率が低いことが、他の特定の国への一般化可能性に影響しているかのうせいがあった。カナダのオンタリオ州では,Omicron に感染した患者の入院と死亡を,マッチさせた Delta に感染した患者と比較して検討。

オンタリオ州全体のデータセットを用いて,オミクロン変異体およびデルタ変異体に感染した患者の集団規模のマッチドコホート研究を実施した.

 

マッチさせたセット内のクラスタリングを考慮したCox比例ハザードモデルを用いて、R(バージョン4.1.0;R Foundation)で、オミクロンとデルタの症例の入院、集中治療室入室、死亡のハザード比(HR)と95%CIを決定した。統計的有意性は,95%CIが1を除く場合とした.性,年齢群,ワクチン接種の有無によるリスクの差を評価するために,層別解析を行った.感度分析では,潜在的な偶発症例(入院当日または前日の初回陽性検体採取)を除外した.Public Health Ontario Ethics Review Boardは,非識別化集団データを使用したため,倫理委員会の承認やインフォームドコンセントは不要であると判断した。


適格基準を満たした37 296のOmicron症例を同定し、そのうち9087(24.4%)をDelta症例と1:1でマッチングさせた(表1)。



追跡期間の中央値は24日(IQR, 21.0-28.0)であった。マッチングされたオミクロン症例では53件の入院(0.6%)と3件の死亡(0.03%)があったのに対し、マッチングされたデルタ症例では129件の入院(1.4%)と26件の死亡(0.3%)であった。デルタ症例と比較したオミクロン症例の入院または死亡の HR は 0.41(95% CI, 0.30-0.55; 感度分析では 0.33 [95% CI, 0.19-0.56] ),集中治療室入院または死亡の HR は 0.19(95% CI, 0.09-0.39 ),死亡の HR は 0.12(95% CI, 0.04-0.37 )であった.年齢、性別、ワクチン接種の有無によるオミクロン重症度の層別推定値は、いずれもオミクロン重症度の低下を示していた(表2)。



考察

オンタリオ州の9000人以上のオミクロン症例を対象としたこのマッチング研究では、入院または死亡のリスクは、デルタ症例に比べオミクロン症例で低かった。この結果は、オミクロンに関連するリスクの大幅な減少を示した南アフリカ、スコットランド、イングランドの知見と一致している。

この研究にはいくつかの限界があり、特に、追跡調査期間が短いこと、入院スクリーニングによる偶発的な所見により誤判定の可能性があること、発生率の増加に伴い公衆衛生上のフォローアップが不完全であることが挙げられる。オミクロン症例では重症度は低下するかもしれませんが、オミクロンの発生率が高いため、入院の絶対数や医療制度への影響は大きいと思われる。


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2022年2月15日火曜日

Real World:CPAP 中止 vs 継続 生命予後、心不全発生で差

propensity score matchingだけで交絡要素ホントに補正されてるのだろうか?

Propensity  score matching was based on the following factors: patient demographics (age and sex); insurance coverage; socioeconomic status; and comorbidities (stroke, heart failure, peripheral arterial occlusive disease, hypertension, diabetes mellitus, other cardiovascular diseases, chronic obstructive pulmonary disease, bariatric surgery, neurotic disorders, use of psychotropic medication, and kidney diseases). 

そういう疑問がまとわりつく

この文脈での傾向スコアマッチングは、利用可能な情報のみに基づく事後的な処理であるため、いくつかの限界がある。つまり、OSAの重症度、眠気、健康行動、アドヒアランスデータ、肥満度などのOSA曝露とアウトカムとの関係を修正するかもしれない重要な共変量について傾向マッチングを可能にするデータがないのである。いくつかの研究では、眠気の表現型、OSA重症度(すなわち低酸素負荷)、および心血管イベントの発生との間の関連性を取り上げている。  

特にこのアドヒアランスデータの欠如は致命的では?


Relationship between CPAP termination and all-cause mortality: a French nationwide database analysis

Jean-Louis Pépin, et al.

Open AccessPublished:February 14, 2022D

OI:https://doi.org/10.1016/j.chest.2022.02.013

https://journal.chestnet.org/article/S0012-3692(22)00263-X/pdf


【背景】

無作為化比較試験において、持続的気道陽圧(CPAP)療法が死亡率に影響を与えることは証明されていない。しかし、これらの試験には、CPAPの装着率の低さ、患者の選択、死亡イベントの少なさなど、多くの重要な限界がある。

【背研究課題】

ALASKA(nAtionwide cLAimS data laKe for sleep Apnoea)試験の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)患者において、初年度のCPAP療法終了は全死亡にどのような影響を及ぼすか?

【背研究デザインおよび方法】

フランス国民健康保険診療報酬システムデータベース(SNDS)から、18歳以上のすべての新規CPAP使用者のデータを解析した。SNDSには、フランスに住む全個人の99%以上について、医療費償還に関する包括的、個別的、匿名化されたデータが含まれている。OSAの診断は特定の疾患コードに基づき、CPAPの処方は特定の治療方法コードを用いて特定されました。CPAP治療の終了は、フォローアップを担当する呼吸器内科医または睡眠専門医によって引き起こされたCPAPの払い戻しの停止と定義された。初年度に治療を終了した患者とCPAPの使用を継続した患者を傾向スコアでマッチングさせた。主要アウトカムは全死因死亡率とした。3年生存率はKaplan-Meier曲線を用いて可視化した。また、死亡率に寄与する要因も明らかにした。

【結果】

88,007人の患者を含む2つのマッチンググループからのデータが含まれた(平均年齢60歳、64%が男性)。

CPAP療法の継続は、CPAP療法の中止と比較して、全死亡のリスクを有意に低下させた(ハザード比0.61、95%信頼区間0.57-0.65、ログランクp<0.01)。また、CPAP療法を継続した患者と終了した患者では、心不全の発生が少なかった(ハザード比0.77、95%信頼区間0.71-0.82、p<0.01)。








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2022年2月12日土曜日

IPF薬物治療のシステマティック・レビューとネットワークメタアナリシス

シルデナフィルをガイドラインに加えるか検討必要ということと、pamrevlumabとpentraxinに関して治験結果後検討というお話だと思う


Medical treatments for idiopathic pulmonary fibrosis: a systematic review and network meta-analysis

Tyler Pitre, et al.

https://thorax.bmj.com/content/early/2022/02/09/thoraxjnl-2021-217976


概要

【背景 】

特発性肺線維症(IPF)は、予後不良の呼吸器疾患である。我々の目的は、承認または研究されている22のIPF薬物治療の比較有効性を評価することである。


【方法】

 MEDLINE、EMBASE、Cochrane Central Register of Controlled Trials、clinicaltrials.govを創刊から2021年4月2日まで検索した。22の薬物治療のうち1つ以上を投与されたIPFの成人患者を対象とした無作為化対照試験(RCT)を対象とした。ペアのレビュアーが独立して、IPF患者において1つ以上の対象医療を比較した無作為化試験を同定した。ネットワークメタ解析のGRADE(Grading of Recommendations Assessment, Development, and Evaluation)アプローチにより、エビデンスの確実性を評価した。プールされた相対リスク(RR)比を算出し、GRADEの枠組みで95%信頼性区間(95%CI)とともに直接推定値またはネットワーク推定値を提示した。


【結果】

 分析の対象となる48試験(患者数10 326人)が同定された。ニンテダニブ[RR 0.69(0.44~1.1)], ピルフェニドン[RR 0.63(0.37~1.09); 直接推定]、シルデナフィル[RR 0.44(0.16~1.09)] は死亡率をおそらく低下(すべて中程度の確実性)。

ニンテダニブ(2.92%(1.51~4.14))、ニンテダニブ+シルデナフィル(157 mL(88.35~411.12) )、ピルフェニドン(2.47%(-0.1~5))、pamrevlumab (4.3%(0.5~8.1))とpentraxin(2.74%(1~4.83))により overall forced vital capacity低下を減少(いずれも中程度確実性)。

シルデナフィルのみが、急性増悪と入院をおそらく減少させる(中程度の確実性)。

コルチコステロイド+アザチオプリン+N-アセチルシステインは、プラセボに対して重篤な有害事象のリスクを増加させた(確信度大)。

 

【結論と関連性】

 今後のガイドラインでは、IPFに対するシルデナフィルを検討すべきであり、パムレブルマブやペントラキシンなどの有望なIPF治療薬については、第3相試験が終了した時点でさらなる研究が必要である。


2022年2月10日木曜日

もうすぐ病気認定される「孤独」についてのシステマティック・レビュー

"lonliness"ってそんなに不幸なことなのだろうか? 老化と共に感じる生活に不自由や介護不十分というのは分かるが、若年者や一般成人において感じる孤独とはいったいなんだろう?


『孤独は山になく、街にある。一人の人間にあるのではなく、大勢の人間の『間』にある。』 (引用:三木清『人生論ノート』)

“社会的疎外感”とでも言い直した方が良いのでは?

国毎の社会的事情、宗教事情や死生観とも関係あるし、世界中の国を均質に同じ調査ツールで調べてるかも疑問がある報告だと思う。


この種の話題はイギリスが多いような気がするが、"lonliness"担当大臣(孤独問題担当国務大臣)を要する意識高い国からの御報告で「疾病認定」されそうな雰囲気である


序文

人間は、有意義な社会的つながりの中で成長していく。孤独は、社会的なつながりの質と密接に関連した“否定的で主観的な経験”。一過性の孤独はよくある事象だが、慢性的または重度の孤独は、健康とwell-beingに脅威を与える。孤独と様々な健康上の悪影響を関連づける証拠が増えつつあ、孤独は、視床下部-下垂体-副腎軸の活性化の増加、 高血圧、コレステロール値の上昇、 冠状動脈性心疾患などの好ましくない心血管健康指標と関連している。2015年のメタ分析によると、慢性的な孤独感を持つ人は死亡リスクが26%上昇し、このリスク上昇は、運動不足や高度肥満などの確立した危険因子に匹敵する。最近の概念モデル では、年齢などの危険因子が退職などの引き金となる出来事と相互作用し、孤独感をもたらすと仮定されている。うつ病や慢性疾患など、よく知られた孤独の危険因子が増加していること、またきっかけとなる出来事が人生の一部であること(例えば、新型コロナウィルス感染症の大流行)を考慮すると、これらの危険因子が孤独の広まりに影響すると思われる。したがって、孤独は重要な健康・社会問題としてますます認識されており、米国の元外科医長Vivek Murthyを含む一部の医療専門家は、これを疫病と呼んでいる。2018年には、英国が世界初の孤独担当大臣を任命、世界的には「孤独の蔓延」に対処するためのイニシアチブが開始されている。

孤独が公衆衛生問題と定義された現在、孤独に取り組むには公衆衛生的アプローチが必要であり、サーベイランスを通じて問題の大きさと分布を定義することから始まる。最近の推定では、先進国の人口の3分の1が孤独を経験し、12人に1人が問題レベルの孤独を経験しているとされているが、この推定の根拠は不確かである。世界的な孤独の蔓延を理解することは、意思決定者が問題の範囲と深刻さを測定するのに役立つ

システマティックレビューとメタ分析では、世界的に異なる年齢層における人口レベルの孤独の有病率について、データの有無、ギャップ、パターンを明らかにした。メタ分析を通じて、可能な限り世界保健機関地域内の利用可能な有病率推定値をまとめ、比較し、データのある国での孤独の時間的傾向を調べた。

方法論は従来のメタ解析

メタ解析の報告は、MOOSE(Meta-analyses of Observational Studies in Epemiology)チェックリストに準拠。Embase、Medline、PsycINFO、Scopus を用いてあらゆる言語で発表された科学文献を検索し、Google Scholar と Open Grey を用いて 2021 年 9 月 1 日までの灰色文献を検索して補完した。検索語には、「孤独」、「社会的孤立」、「有病率」のほか、他の医学主題見出し、切り捨て、隣接演算子などを用いた(補表S1)。重複を排除した後、後方参照検索により追加文献を同定した。

対象基準:観察研究であり、孤独の有病率を報告し、2000年1月から2019年12月(コビド19の流行前)のデータを含み、全国を代表する研究サンプルを持っているものを対象とした。人口の代表性と推定値間の比較可能性を確保するため、サンプリングフレームやプロセスが一般人口29を評価するのに不適切な場合(例:大学生)、サンプルサイズが292より小さい場合(予想有病率を5%としたNaingら30による式で算出)、測定器具が検証されていない、慢性または重度の孤独の有病率が得られない(例:研究では一過性の孤独について聞いており、よくある経験で問題ないレベル)、研究を除外した。 

積極的報告がなされている国となされてない国の差が元々あるのだろうと思う。



The prevalence of loneliness across 113 countries: systematic review and meta-analysis

BMJ 2022; 376 doi: https://doi.org/10.1136/bmj-2021-067068 (Published 09 February 2022)

Cite this as: BMJ 2022;376:e067068

https://www.bmj.com/content/376/bmj-2021-067068.short

Abstract

【目的】 世界的な孤独感の人口レベルでの有病率について、データの有無、ギャップ、パターンを明らかにし、メタ分析により可能な限り世界保健機関地域内の有病率推定値をまとめ、データが存在する国における孤独感の時間的傾向を調べること。


【デザイン】 系統的レビューとメタ分析。


【データソース】:査読付き文献はEmbase、Medline、PsycINFO、Scopus、灰色文献はGoogle ScholarとOpen Grey、後方参照検索で補完(2021年9月1日まで)。


【研究選択の適格性】 2000~19年の全国代表サンプル(n≧292)、有効な手法、有病率データに基づく観察研究。2名の研究者が独立してデータを抽出し、Joanna Briggs Instituteのチェックリストを用いてバイアスのリスクを評価した。ランダム効果メタ解析は、測定機器、年齢層、WHO地域によって研究方法が比較的均質な研究のサブセットで実施した。


【結果】 有病率データは,WHO の地域呼称に基づく 113 の国または地域について,57 件の研究から入手可能であった.青年(12~17歳)は77カ国、若年成人(18~29歳)は30カ国、中年成人(30~59歳)は32カ国、高齢者(60歳以上)は40カ国でデータが得られていた。青少年を除くすべての年齢層のデータは、ヨーロッパ以外では不足していた。全体として、24の研究による106カ国の212の推定値がメタアナリシスに含まれた。青年期の孤独のプールされた有病率は、東南アジアの9.2%(95%信頼区間6.8~12.4%)から東地中海地域の14.4%(12.2~17.1%)であった。

成人については、ヨーロッパ地域のみでメタ解析を行ったところ、すべての成人年齢層で一貫した地理的パターンが示された。

孤独感の有病率は一貫して北欧諸国で最も低く(若年成人:2.9%、1.8%~4.5%、中年成人:2.7%、2.4%~3.0%、高齢者:5.2%、4.2%~6.5%)、東欧諸国が最も高かった(若年成人:7.5%、5.9%~9.4%、中年成人:9.6%、7.7%~12.0%、高齢者:21.3% 18.7%~24.2%) 。



【結論 】問題のあるレベルの孤独感は、多くの国でかなりの割合の人が経験している。高所得国(特にヨーロッパ)と低・中所得国の間でデータのカバー率にかなりの差があることは、重要な公平性の問題を提起している。孤独感の時間的傾向に関する証拠は不十分である。このメタアナリシスの知見は、データの不足と方法論の異質性によって制限されている。孤独感は、標準化され検証された測定ツールを用いて、より広い地域と年齢をカバーする一般的な健康監視に組み入れられるべきである。


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Systematic review registration PROSPERO CRD42019131448.

β遮断剤精神医学的有害事象:うつ関連性乏しく、不眠・異常夢・睡眠障害と関連可能性

後述報告の訂正記事で知った


Systematic Review and Meta-Analysis of Psychiatric Adverse Events During β-Blocker Therapy

Thomas G. Riemer, et al.

Originally published15 Mar 2021

Hypertension. 2021;77:1539–1548

https://www.ahajournals.org/doi/10.1161/HYPERTENSIONAHA.120.16590



β-ブロッカーは心血管系疾患の治療において重要な薬物である。しかし,β遮断薬は,うつ病をはじめとするさまざまな精神医学的有害事象(PAE)を誘発し,心血管疾患の罹患率や死亡率に影響を及ぼすことが疑われている。β遮断薬を対象とした二重盲検無作為化比較試験を系統的に検索し,PAEsのリスクやPAEsによる治療中止の有無を分析した。PAEの発生頻度と治療中止の割合を抽出し、曝露された患者数で検討した。また、β遮断薬とプラセボまたは他の活性治療との比較では、個々のPAEと治療中止率についてオッズ比を算出した。53,533人の患者を対象とした285件の適格研究を検索した。79%の研究でバイアスのリスクが高いと判断された。

総症例数1600例と最も頻繁に報告されているPAEであるにもかかわらず、β遮断薬投与中はプラセボ投与中よりもうつ病の発生頻度は高くなかった(オッズ比、1.02[95%CI、0.83-1.25])。β遮断薬の使用もうつ病による離脱と関連はなかった(オッズ比、0.97[95%CI、0.51-1.84])。積極的な薬剤に対する比較でも同様の結果が得られている。

その他のPAEでは,異常な夢,不眠症,睡眠障害のみがβ遮断薬治療と関連している可能性が示された。

結論として、二重盲検無作為化比較試験の大規模データの解析では、β遮断薬治療とうつ病の関連は支持されない。同様に、睡眠関連障害を除く他のPAEについても、β遮断薬による効果は認められませんでした。したがって、β-ブロッカーが心理的健康に与える影響についての懸念は、臨床での使用に影響を及ぼすべきではない。




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2022年2月9日水曜日

Review:禁煙治療

Treatment of Tobacco Smoking

A Review

Nancy A. Rigotti, et al.

JAMA. 2022;327(6):566-577. doi:10.1001/jama.2022.0395

https://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/2788777


【重要性】 米国では毎年、タバコの煙が原因となる死亡者数が、他の予防可能な原因よりも多くなっています。米国では約3,400万人、成人の14%がたばこを吸っていると推定されています。もし彼らが喫煙を止めれば、タバコに関連した病気や死亡のリスクを減らすことができ、最大で10年の寿命を得ることができる可能性があります。


【観察 】タバコの喫煙は、身体的なニコチン依存と学習した行動によって維持される慢性疾患である。タバコを吸っている人の約70%が禁煙を希望しています。しかし、禁煙を試みる人は、長期的な禁煙を達成するまでに平均で約6回の禁煙を試みています。ニコチン置換療法(NRT)製剤、バレニクリン、ブプロピオンなどを用いた行動カウンセリングや薬物療法は、それぞれ単独でも有効な治療法ですが、併用することで最も効果的となります。

タバコを吸う19 488人を含むメタ分析では、薬物療法と行動カウンセリングの組み合わせは、簡単なアドバイスや通常のケアによる禁煙率が8.6%であるのに対し、6ヶ月間で15.2%の禁煙率となった。

喫煙者8144人を対象とした無作為二重盲検臨床試験であるEAGLES試験では、バレニクリン、ブプロピオン、ニコチンパッチ、プラセボの有効性と安全性を直接比較し、バレニクリン(21.8%)はブプロピオン(16.2%)やニコチンパッチ(15.7%)よりも6ヶ月の禁煙率が有意に高いことが示されました。 各療法はプラセボ(9.4%)よりも有効であった。

ニコチンパッチと他のNRT製品の併用は、NRT製品単体の使用よりも効果的である。バレニクリンとNRTのような作用機序の異なる薬剤を併用することで、単品使用と比較して禁煙率が向上する研究結果もある。

短期的または集中的な行動支援は、対面または電話、テキストメッセージ、インターネットによって効果的に提供することができる。臨床医による禁煙のための簡単なアドバイスと禁煙治療を受けるための支援の組み合わせは、事実上すべての医療現場でタバコ使用者に日常的に実施される場合に有効である。


【結論と関連性】 米国では約3400万人がタバコを吸っており、禁煙により最大10年の寿命を得る可能性がある。第一選択治療は薬物療法と行動的支援の両方を含むべきであり、バレニクリンまたは複合NRTが好ましい初期介入である。

2022年2月8日火曜日

喘息治療と気候への影響:定量噴霧式吸入器1回の噴霧量は自家用車1マイル走行に相当という脅し

この分野にもCO2削減が・・・グレダのおかげで・・・ガソリンも値上げされ、pMDIに危機が・・・、にしても、DPIの口腔カンジダについての影響は?


Effects of switching from a metered dose inhaler to a dry powder inhaler on climate emissions and asthma control: post-hoc analysis 

Thorax

Christer Janson, et al.

https://thorax.bmj.com/content/early/2022/01/12/thoraxjnl-2021-218088


【目的】 加圧式定量噴霧器(pMDI)ベースの維持療法から乾燥粉末吸入器(DPI)ベースの維持療法への切り替えと通常治療の継続が、温室効果ガス排出量(二酸化炭素換算、CO2e)と喘息コントロールに及ぼす影響を比較すること。


【方法】 このポストホック解析は、Salford Lung Study in Asthmaの患者2236人(53%)のうち、ベースライン時にpMDIベースのコントローラー療法を使用していたサブセットに基づいて行われたものです。試験期間中、患者はELLIPTA DPIによるfluticasone furoate/vilanterol(FF/VI)投与(pMDIからDPIへの切り替え)(n=1081)または通常治療の継続(n=1155)に割り付けられ、日常臨床に近い条件で管理されました。年間CO2e(kg)は、維持吸入薬と救援吸入薬の処方数の合計で算出しました。喘息コントロールは、ACT反応者の割合(ACTトータルスコア≧20および/またはベースラインからの増加≧3の合成値)で評価した。


【結果】 両群は人口統計学的特徴およびベースラインのAsthma Control Test(ACT)総スコアについてよく一致した(平均年齢:49歳,平均ACTスコア:通常ケア,16.6,FF/VI,16.5)。患者1人あたりの年間CO2e kg(維持療法+救助療法)は、FF/VI DPI治療(「スイッチ」群)が通常のケアより有意に低かった(最小二乗幾何平均 108 kg(95% CI 102~114)対 240 kg(95% CI 229~252)、p<0.001)。FF/VI DPI群では、通常のケアと比較して、12ヶ月間一貫して喘息コントロールが優れていた。


【結論】 pMDIベースの維持療法からDPIベースの維持療法に切り替えた患者は、喘息コントロールを失うことなく吸入器の二酸化炭素排出量を半分以上減らすことができた。残りの吸入器のカーボンフットプリントは、pMDIからDPIへのレスキュー薬の切り替えや、より低カーボンフットプリントの代替レスキュー吸入器があれば、それによって削減できる可能性がある。喘息コントロールは両群で改善され、FF/VI DPIを開始した群ではより大きなコントロールが示されました。



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Trial registration number NCT01706198.


HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...