2014年5月19日月曜日

アメリカの学会:AACE/ACEは新しい肥満適症定義・フレームワークを検討

American Association of Clinical Endocrinologists (AACE) 、 American College of Endocrinology (ACE)にて、肥満の定義をBMI中心から見直す動き

5つのカテゴリー提案とのこと


"2014 Advanced framework for a new diagnosis of obesity as a chronic disease"
Garvey WT, et al 
AACE 2014.



http://www.medscape.com/viewarticle/825322


  1. Normal weight (BMI  <  25):正常体重(BMI < 25)
  2. Overweight (BMI 25 – 29.9, no obesity-related complications):過体重(25 − 29.9、肥満関連合併症無し
  3. Obesity stage 0 (BMI 30 or greater and no obesity-related complications):肥満 stage 0 (BMI 30 以上、肥満合併症無し)
  4. Obesity stage 1 (BMI 25 or greater* and the presence of 1 or more mild to moderate obesity-related complications):肥満 stage 1 (BMI 25以上、肥満関連軽症から中等度合併症1つ以上あり)
  5. Obesity stage 2 (BMI 25 or greater* and the presence of 1 or more severe obesity-related complications):肥満 stage 2 (BMI 25以上、肥満関連重度合併症1つ以上あり)
* :BMI23-25は特定の民族ではウェスト径を考慮


この新しいフレームワークは、線形評価モデルでは無く、"affirmed and emergent concept"形成に方向付けをしめすものだろう。

チロシンキナーゼ阻害剤:Nintedanib は、 特発性肺線維症肺機能減少軽減効果、急性増悪期間への効果無し

Nintedanibって、任天堂に似た名前

特発性肺線維症は、線維組織増殖と肺構造リモデリングによる肺機能障害と、肺胞上皮細胞・間質線維芽細胞のシグナル異常を伴うとされ、VEGF、FGF、PDGFといったtyrosin kinaseの細胞シグナル化経路の活性化がこの病態に関与している可能性がある。

Nintedanibは、多数のtyrosine kisase阻害作用をターゲットする細胞内阻害剤である。



Nintedanib (formerly known as BIBF 1120) 
Efficacy and Safety of Nintedanib in Idiopathic Pulmonary Fibrosis
Luca Richeldi,et. al.
for the INPULSIS Trial Investigators
N. Engl. J. Med. May 18, 2014DOI: 10.1056/NEJMoa1402584

52週間、ランダム化、二重盲験第三相(INPULSIS-1 と INPULSIS-2)

nintedanib 150mg ×2の有効性、安全性研究

1066名を3:2比で比較

FVC年毎減少率:
INPULSIS-1
・nintedanib -114.7 ml vs プラシーボ -239.9ml  (difference, 125.3 ml; 95% confidence interval [CI], 77.7 to 172.8; P<0 .001="" p="">
INPULSIS-2
・ nintedanib −113.6 ml vs  プラシーボ −207.3 ml   (difference, 93.7 ml per year; 95% CI, 44.8 to 142.7; P<0 .001="" nbsp="" p="">

初回急性増悪までの差認めず( hazard ratio with nintedanib, 1.15; 95% CI, 0.54 to 2.42; P=0.67)、INPULSIS-2,にて有意差認めず (hazard ratio, 0.38; 95% CI, 0.19 to 0.77; P=0.005)


最頻回副事象イベントは下痢、  61.5% vs 18.6%  (INPULSIS-1)、 63.2% vs 18.3% (NPULSIS-2)

PANTHER-IPF:特発性肺線維症のN-アセチルシステイン治療 肺機能減少防止効果認めず

抗酸化作用薬剤として、アセチルシステイン(NAC)治療は、プラシーボ比較にて、FVC減少差みとめず


Randomized Trial of Acetylcysteine in Idiopathic Pulmonary Fibrosis
The Idiopathic Pulmonary Fibrosis Clinical Research Network
N. ENgl. J. Med. May 18, 2014DOI: 10.1056/NEJMoa1401739 


IFIGENIA study (Idiopathic Pulmonary Fibrosis International Group Exploring N-Acetylcysteine I Annual):アザチオプリン+プレドニゾロンを含む2剤レジメンより、3剤レジメン(プレドニゾロン、アザチオプリン、アセチルシステイン)にて、肺機能温存効果が示された。

PANTHER-IPF (Prednisone, Azathioprine, and N-Acetylcysteine: A Study That Evaluates Response in Idiopathic Pulmonary Fibrosis) (軽度・中等症)アセチルシステイン単独(+マッチ化 プレドニゾロン・アザチオプリン)とactive therapy各々のプラシーボ比較にて、3坐一両レジメンはNHLBIにて2011年10月14日中止された。中止後の、アセチルシステイン再登録群vsプラシーボ群比較


アセチルシステイン 600mg vs プラシーボ ×3回/日 60週間フォローアップ

プライマリアウトカム:60週後FVC変化
−0.18L vs −0.19L (p=0.77)

同様に感度解析にて、FVC予測値の差を認めず

ピレスパ:プラシーボ対照第3相試験 肺機能、運動耐用、疾患無進行生存率改善

IPF患者でのピルフェニドン(ピレスパ) の第三相試験


A Phase 3 Trial of Pirfenidone in Patients with Idiopathic Pulmonary Fibrosis
Talmadge E. King,  et. al.
for the ASCEND Study Group
N. Engl. J. Med.  May 18, 2014
DOI: 10.1056/NEJMoa1402582

52週間
A:FVC予測減少(ベースラインから10%減少)もしくは死亡比率
B:FVCベースラインからの%比率
C:歩行距離減少(ベースラインから6MWD50mの減少)
D:無進行生存率確率Kaplan-Meyer曲線






肺塞栓CTPA検査回避:年齢補正d-dimerとリスク予測


肺塞栓効率的除外のため、年齢補正D-ダイマーカットオフ値利用を!  H26/03/19 



以下は、年齢補正d−ダイマー(50歳超、RGS10以下)は画像診断必要数を減少させるって話は、JAMA internal medicine誌で報告されていたので、続報的なのだが、50歳超での使用意義にフォーカスがあてられた報告となる



Assessment of the safety and efficiency of using an age-adjusted d-dimer threshold to exclude suspected pulmonary embolism
Scott C. Woller, et. al.
Chest. 2014. doi:10.1378/chest.13-2386 



50歳超では、d-dimer陰性・RGS 10以下では、90日間内の肺塞栓否定
(n=104, 偽陰性率 0%、95% CI, 0% - 2.8%)
年齢補正なしのd-dimer陰性・RGS10以下では、偽陰性率 1.5%(95% CI, 0.4-3.7%)

通常のd-dimer閾値に比較して年齢補正d-dimer閾値使用の場合、50歳超の場合、18.3%ほどCTPA(CT肺動脈造影)メリットと考える患者対象数を減らすことができる。


Revised Genevaスコア
http://en.wikipedia.org/wiki/Geneva_score

コスト比較:悪性胸水症例における、IPC(Indwelling pleural catheter):留置胸腔内カテーテル vs タルク癒着

悪性胸水症例における、IPC(Indwelling pleural catheter):留置胸腔内カテーテル vs タルク癒着

生存期間が限られている患者に負って、IPCの方がよりコストが少ない。

Comparing Cost of Indwelling Pleural Catheter vs. Talc Pleurodesis for Malignant Pleural Effusion
Erika D. Penz, et. al.
Chest. 2014. doi:10.1378/chest.13-2481 

平均コスト(SD:IPC 4993(5529)$ vs タルク癒着 4581(4359)$

累積コスト平均差は、401$、95%信頼区間(−1387〜2261)

コストとして、ドレナージボトル、ドレッシング交換の費用、カテーテル除去費用を含む。

何れの14週未満の生存率で、IPCの方が有意にコストが少ない。

2014年5月17日土曜日

過食のみが肥満の原因? ・・・ No! 食事内容など環境要素・遺伝的要素がまず最初ってのもありえる

たしかに、肥満となると、「摂取カロリー(エネルギー)」 − 「消費カロリー(エネルギー)」の差と簡単に考えるが、それでは説明できない状況も多い。説明される状況はPrevailingモデルと呼ぶ。説明できない状況の場合は、食事内容(質)、特に、グリセミック指数:Glycemic指数高値 の内容と遺伝的要素ライフスタイル要素が、まずプライマリーで脂肪蓄積を生じさせ、代謝特性変化し、エネルギー蓄積性に働く、いわゆる、alternativeモデル。


肥満は満足できない食事記録が原因であるという、「肥満女性は自らの手にその血ロー右方がある、もしくは、歯の間に」という肥満治療主流アプローチに、JAMA誌では、90年前のエディトリアルで、疑問が呈されている。



Increasing AdiposityConsequence or Cause of Overeating?
David S. Ludwig, et. al.
JAMA. Published online May 16, 2014. doi:10.1001/jama.2014.4133 




 カロリー摂取随意的変化が短期体重変化を推定できるということから、長期においては、意識化の体重コントロールの可能性が想定だれる。しかし、食事研究では、エネルギーバランスは、生物学的順応であり、体重増加・減少に拮抗する方向に向かうことが分かっている。例えば、41名のやせ・肥満の被験者で、10%から20%の体重変化が示された研究では、食事量減少すればエネルギー消費量は減少し、食事量増加すれば消費量は増加する。これらの代謝的変動・レシプロカルな変化は体重維持方向へ進む。米国内の肥満・過体重の人で1年内に10%もの体重減少するひとは 非常に少ない。

体は持続的にエネルギーが昼用である、主要な代謝燃料は、ブドウ糖、非エステル化脂肪酸、ケトンであり、これらは、タイトに濃度コントロールされている。8名の若年成人研究では4から6kcal/Lの範囲でトータルで調整されている。これらの燃料の循環中濃度・酸化が急激に減少すると、強度の空腹、摂食を促す。反対に、薬物学的に代謝的燃料供給増加すれば、食事摂取減少することとなる、例えば、脂肪酸合成酵素阻害薬剤やβ3アゴニスト投与など。インスリンは体重調整上代謝的燃料濃度にかなり影響を与える、インスリン作用亢進は、糖尿病・インスリノーマなどでは体重増加となり、1型糖尿病のインスリン不足などのようにインスリン減少では体重減少となる。

【肥満では、代謝障害が過食に先行する?】
筋肉特異的インスリン受容体のablation、11β-hydroxysteroid dehydrogenase type 1 のadipose-specific overexpression(糖質コルチコイド代謝関連酵素)と liver-specific overexpression of sterol regulatory element-binding protein-1c ( transcription factor regulating de novo lipogenesis).実験モデルでは、肥満はエネルギーホメオスタシス経路の遺伝的操作にて生じるが、食事摂取には影響を与えない。
食事構成成分にて、遺伝的正常動物でも肥満を生じることは重要で、カロリー摂取とは独立した肥満要素である。ラットでは、GI値高vs低食事にて、高インスリン状態、脂肪組織での脂肪酸合成酵素の発現亢進、糖から脂肪への転換促進となり、脂肪蓄積過度となる代謝異常をもたらす。高GI動物を体重増加しないよう制限しても、低GI食に比べ、脂肪比率増加(70%)となる。おそらく、心血管疾患リスクとなるだろう。

エネルギー摂取減少しても生じる、脂肪組織沈着増加は、カロリー中心的とらえ方では説明困難。この場合は、上記図の、alternative modelで説明可能である。


遺伝的要素、食事の質を含む環境的要素歯、摂取カロリーの酸化消費より蓄積方向へ進む、いわゆるアナボリック過剰状態を誘導する状況がある。



グリセミック指数はカロリー計算と違い合算ってわけにいかず、GI値の高い食品をさけてとしか言いようがない。



HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...