2014年7月11日金曜日

アルコール脱水素酵素遺伝子変異メンデルランダム化メタ解析:アルコールは少量・中等量でも減らした方が心血管疾患へ好影響

アルコール飲めない、あるいはアルコール摂取量が乏しい状況と関連する遺伝子変異の存在は、心血管特性に良好な影響を与える。



 alcohol dehydrogenase 1B gene (ADH1B)の変異 rs1229984 variant を用い、心血管疾患のアルコールによる原因的役割を検討、 56の疫学的研究のMendelian Randomisationメタ解析

神が与えてくれたランダム介入ともいわれる、交絡要素解消しうる分析法


Association between alcohol and cardiovascular disease: Mendelian randomisation analysis based on individual participant data BMJ 2014; 349 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.g4164 (Published 10 July 2014) Cite this as: BMJ 2014;349:g4164



 ADH1B rs1229984のA-alleleキャリアは、非キャリアに比べ、週毎アルコール摂取単位、17.2%少なく (95% 信頼区間 15.6% to 18.9%)、binge drinkingも少ない(odds ratio 0.78 (95% CI 0.73 to 0.84))、そして、下戸頻度が多い(odds ratio 1.27 (1.21 to 1.34))


 Rs1229984 A-allele carrierは、収縮期血圧低く (−0.88 (−1.19 to −0.56) mm Hg)、IL-6値低値 (−5.2% (−7.8 to −2.4%))、ウェスト径 (−0.3 (−0.6 to −0.1) cm)、BMI (−0.17 (−0.24 to −0.10) kg/m2)少ない。


 Rs1229984 A-allele キャリアは、冠動脈性心疾患オッズ比少ない (odds ratio 0.90 (0.84 to 0.96))



ADH1B rs1229984 A-allele variantの防御的関連性は、アルコール消費量カテゴリー毎比較でも維持する  (P=0.83 for heterogeneity)



rs1229984との相関性は、卒中病型全体ではないが、虚血性卒中ではオッズ比低い (odds ratio 0.83 (0.72 to 0.95))

COPD急性増悪:早期リハビリテーションは意味が無い、むしろ1年後の死亡率増加

ちょっとショッキング・・・リハビリテーションは早期介入の方が良いに決まってると思ってた。

理由は分からないが、一つには、医療行動への変容、例えば、医療機関受診の遅れにつながったのではないかと書かれている。


An early rehabilitation intervention to enhance recovery during hospital admission for an exacerbation of chronic respiratory disease: randomised controlled trial

BMJ 2014; 349 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.g4315 (Published 08 July 2014)
Cite this as: BMJ 2014;349:g4315


【目的】 慢性呼吸器疾患急性増悪急性期入院中の早期リハビリテーション介入が12ヶ月にわたって最入院率減少させ、板にパフォーマンスや健康状態のエピソードに対する負の影響を緩和するか?
【デザイン】 Prospective, randomised controlled trial.
【セッティング】教育病院の急性心臓呼吸器ユニット・教育地域病院の急性医療ユニット(英国)
【被験者】 45-93歳、慢性呼吸不全急性増悪入院48時間以内、389 名の患者をランダム化;早期リハビリテーション介入 (n=196) or 通常ケア(n=193)
【主要アウトカム測定】 主要アウトカムは12ヶ月時点での再入院。
セカンダリアウトカムは、入院日数、死亡率、身体パフォーマンス、健康状態。
プライマリ解析をITT、事前選別per protocol解析とした。

【介入】 早期リハビリテーション:入院48時間以内開始、6週間介入
介入は、規定、漸増エアロビック、レジスタンス、神経筋電気刺激(EMS)トレーニング
患者は自己マネージメント、教育パッケージも受ける。

【結果】 389名中、320(82%)がCOPD、233(60%)は1年内に再入院(介入群 62%、 対照群 58%) 群間統計学的差は見られなかった (hazard ratio 1.1, 95% 信頼区間 0.86 to 1.43, P=0.4)
介入群では、1年時点での、死亡率の増加 (odds ratio 1.74,  95% 信頼区間  1.05 to 2.88, P=0.03)
身体パフォーマンス・健康状態の有意な改善は両群で見られ多が、1年後群間差の有意差認めず。

【結論】 慢性呼吸器疾患入院中の早期リハビリテーション介入は、12ヶ月までの、その後の再入院リスクを減少せず、身体機能の改善促進的には働かない。
介入群では12ヶ月時点での死亡率が高い。この結果は現行の標準理学療法を超えて、より先進的運動リハビリテーションを急性期医療の早期に勧めるべきではないことが示唆される。

白血球テロメア長と心血管疾患リスク:冠動脈性心疾患でのみ関連

白血球テロメア長と心血管疾患リスクのシステマティック・レビュー&メタアナリシス



Leucocyte telomere length and risk of cardiovascular disease: systematic review and meta-analysis
Philip C Haycock, et. al.
BMJ 2014; 349 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.g4227 (Published 08 July 2014) C





24研究(43,725名、心血管疾患8400(冠動脈性心疾患 5566名、脳血管疾患2834名)

白血球テロメア長の三分位比較で、pooled相対リスク
冠動脈性心疾患 全研究 1.54 (95% confidence interval 1.30 to 1.83)、前向き研究 1.40 (1.15 to 1.70)、後顧的研究 1.80 (1.32 to 2.44)


研究間heterogeneityは中等度 (I2=64%, 41% to 77%, Phet<0 .001="" p="">

冠動脈性心疾患知見は通常心血管リスク要素補正限定的メタアナリシスにて同様 (相対リスク 1.42, 95% 信頼区間 1.17 to 1.73)
200例以上の症例研究 (1.44, 1.20 to 1.74)
高QOL研究(1.53, 1.22 to 1.92)
出版バイアス補正解析 (1.34, 1.12 to 1.60)

心血管疾患プール化相対リスクは、 1.42 (1.11 to 1.81)、研究間のheterogeneityは有意でない (I2=41%, 0% to 72%, Phet=0.08)

テロメア短縮は、脳血管疾患に関して前向き研究 (1.14, 0.85 to 1.54)、高品質研究 (1.21, 0.83 to 1.76)では有意でない。



2014年7月10日木曜日

帝王切開後の皮膚切開縫合は、ステープル閉鎖より創傷合併症57%減少

1671名、32名除外、269名脱落、1370名の登録、ランダム化


帝王切開後の皮膚切開縫合は、ステープル閉鎖より創傷合併症57%減少


Suture Compared With Staple Skin Closure After Cesarean Delivery: A Randomized Controlled Trial
Obstetrics & Gynecology:June 2014 - Volume 123 - Issue 6 - p 1169–1175

合併症
縫合: 4.9% vs Staple群: 10.6%(補正オッズ比 0.43, 95% 信頼区間 [CI] 、 0.23-0.78)


創口裂開が主な違い(1.6% vs 7.4%、 OR 0.20, 95% CI, 0.07-0.51)

 







ステープルの能力がまだまだということか・・・

レトロゾール(フェマーラ):アロマターゼ阻害剤:多嚢胞性卵巣症候群不妊治療有効

レトロゾール(フェマーラ)は、乳がん治療薬として日本では認可された薬剤で、アロマターゼ阻害剤


クロミフェンが第一選択薬のPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)女性の不妊治療に対して、妊娠アウトカム改善効果あり


Letrozole versus Clomiphene for Infertility in the Polycystic Ovary Syndrome
Richard S. Legro, et. al
N Engl J Med 2014; 371:119-129July 10, 2014DOI: 10.1056/NEJMoa1313517


レトロゾール服用女性は、クロミフェン服用より、累積生存出産率高い  (103 of 374 [27.5%] vs. 72 of 376 [19.1%], P=0.007; 生存出産率, 1.44; 95% 信頼区間, 1.10 to 1.87) 、全般的な先天異常発生率差は認めないが、4大先天異常は、レトロゾール4例、クロミフェン1例(p=0.65)


累積排卵率は、クロミフェンより、レトロゾールで高い  (治療サイクル比較 834 / 1352  [61.7%] vs. 688 of 1425 48.3%], P < 0.001)


群間差妊娠喪失率に有意差無し  (49 / 154 p [31.8%] vs 30 /  103  [29.1%]) 、双生児産(3.4% and 7.4%, )


クロミフェンは、ホットフラッシュ発生率、レトロゾールは、疲労・dizziness頻度増加と関連する。


治療2群間では同様の副事象率。


スポーツ関連震盪評価・管理:法的・倫理的問題

日本惨敗してから、むしろ楽しく、サッカー・ワールドカップ観戦できるようになった。
スポーツ震盪らしきシーンが、今朝の試合でもあった。
ワールドカップクラスなら、訓練された胃専門家の医学判断が下されているのだろうが・・・


Legal and ethical implications in the evaluation and management of sports-related concussion Matthew P. Kirschen,et. al.
Neurology Published online before print July 9, 2014,
doi: 10.1212/WNL.0000000000000613
Neurology 10.1212/WNL.0000000000000613
http://www.neurology.org/content/early/2014/07/09/WNL.0000000000000613.full.pdf+html

 

2014年7月9日水曜日

禁煙治療: バレニクリン+ニコチン置換療法併用は有効

ランダム化盲検プラシーボ対照臨床トライアル(12週間治療期間+フォローアップ12週間)
南アフリカ7センターの研究

目標禁煙日(TQD)2週間前に、ニコチンor プラシーボパッチ を開始、同治療を12週間継続
バレニクリンは、TQD1週間前に開始し、12週施行し、13週目でtaper off

主要測定項目は、4週間呼気CO濃度で、9から12週禁煙継続されているかどうか



Efficacy of Varenicline Combined With Nicotine Replacement Therapy vs Varenicline Alone for Smoking CessationA Randomized Clinical Trial
Coenraad F. N. Koegelenberg, et. al.
JAMA. 2014;312(2):155-161. doi:10.1001/jama.2014.7195. 


12週目の継続禁煙率は、 55.4% vs 40.9%; オッズ比 [OR], 1.85; 95% CI, 1.19-2.89; P = .007)
24週目の継続禁煙率は、  49.0% vs 32.6%; OR, 1.98; 95% CI, 1.25-3.14; P = .004)

6ヶ月目のポイント禁煙率は、 65.1% vs 46.7%; OR, 2.13; 95% CI, 1.32-3.43; P = .002


併用治療群で、吐き気、睡眠障害、皮膚副作用、便秘、うつ発生が数滴に多く、統計学的有意差があったのは皮膚反応のみ  (14.4% vs 7.8%; P = .03)

バレニクリン単独では、異常夢、頭痛が多い。



HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...