2019年3月12日火曜日

高齢者高コレステロール血症治療推奨再考

Reexamining Recommendations for Treatment of Hypercholesterolemia in Older Adults
Neil Skolnik
JAMA. Published online March 11, 2019. doi:10.1001/jama.2019.1676
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2728377

Recommendations for Treatment of Hypercholesterolemia in Older Adults
高齢者における高コレステロール血症の治療に対する推奨

2018年ACC/AHCガイドライン( American College of Cardiology (ACC)/American Heart Association (AHA) guideline on the management of blood cholesterol )では75歳以上ではLDL-C 70-189 mg/dLの時、中強度スタチンがreasonableとしている。

AHA/ACC/AACVPR/AAPA/ABC/ACPM/ADA/AGS/APhA/ASPC/NLA/PCNA guideline on the management of blood cholesterol: executive summary: a report of the American College of Cardiology/American Heart Association Task Force on Clinical Practice Guidelines.  J Am Coll Cardiol. 2018;S0735-1097(18):39033-39038. doi:10.1016/j.jacc.2018.11.002
このクライテリアに基づく全患者にスタチン導入されると、この年齢群へのスタチンベネフィットのエビデンス不足しているのにかかわらず、高齢者1800万人がスタチン関連副作用リスクに晒されることになる。そもそも75歳を超える患者ではスタチン治療RCTエビデンスはそれほどstrongではない。開始時のリスクに年齢が含まれており、年齢と共にリスクとして計算され、リスクスコアが年齢に支配されている。年齢は住民コホート集団では強力なリスク要素だろうが、個別的なリスクを果たして反映するのだろうか、また、治療効果まで検討した場合に選別上の個別リスクとして年齢は適切なのだろうか?


米国内ガイドライン要約化推奨はサポートしているエビデンスの解析と一致している。ガイドラインは、バイアス無く、曖昧性をできるだけ最小化するべきもの。ACC/AAHガイドラインは75歳超の一次予防を支持するエビデンス不足している、さらにはLDLコレステロールカットオフを支持する治療閾値として 70 mg/dL超を設定するエビデンスは存在しない。治療推奨対象が住民で何パーセントとなるかの要素にもなるので治療選別と年齢閾値はクリティカル

糖尿病無しの8つの一次予防トライアルでは、平均登録LDLコレステロールは 140 mg/dLであり、 70 mg/dLではない。LDL登録コレステロール値が低い唯一の一次予防研究はJUPITERトライアルで、これはhsCRP濃度を含むエントリー登録クライテリアとなっている。実際には、被検者登録時年齢平均66歳、LDLコレステロール 108 mg/dLでACC/AHA推奨より年齢若く、LDL高値の登録となっている

広くpolicy推奨を考えるとき、65歳前後での高コレステロール管理比例ベネフィット差の認識が重要。65歳超成人のベネフィットのエビデンスは、75歳超では適応されないし、一次予防のスタチンベネフィットを示す臨床トライアルデータは75歳超では適応されない


プロスパー試験では、75歳以上の平均年齢(N = 5804;試験登録時の平均年齢、75.4歳)の患者に対するスタチン治療の唯一の試験で、平均登録LDLコレステロール値は147 mg / dLであり、これはACC / AHAガイドラインでスタチンが推奨されているLDLコレステロール閾値の2倍この試験では、2565人の参加者(44%)が血管疾患を発症し、二次予防を試みました。血管疾患を持たない患者の一次予防コホートでは、冠動脈死、致命的でない心筋梗塞、および致命的または致命的でない脳卒中の複合評価項目に対するスタチンの有意な利益はありませんでした。


Shepherd  J, Blauw  GJ, Murphy  MB,  et al; PROSPER study group. Pravastatin in elderly individuals at risk of vascular disease (PROSPER): a randomised controlled trial.  Lancet. 2002;360(9346):1623-1630. doi:10.1016/S0140-6736(02)11600-XPubMedGoogle ScholarCrossref


ACC/AHAガイドラインでのエビデンスでは75歳超での死亡率へのスタチンのベネフィット示せない一方、有害性を示し、死亡率増加確率の可能性すらある

Han  BH, Sutin  D, Williamson  JD,  et al; ALLHAT Collaborative Research Group.  Effect of statin treatment vs usual care on primary cardiovascular prevention among older adults: the ALLHAT-LLT randomized clinical trial.  JAMA Intern Med. 2017;177(7):955-965. doi:10.1001/jamainternmed.2017.1442

観察研究では75歳超・糖尿病なしの場合の一次予防観察研究でスタチンのベネフィット認めず、28のRCTのメタアナリシスでは、75歳超を含む高コレステロール血症・血管疾患存在下の全年齢群ではスタチンの有意なベネフィット示した。血管疾患病歴無し(即ち、一次予防)では年齢と共にスタチン使用による比例的リスク減少効果認めなくなり、70歳超で有意なベネフィット消失。

AHA / ACCガイドラインでは、75歳以上の成人でスタチン治療をいつ中止するかについて言及していません。患者が年をとるにつれて、多くの薬物治療を必要とする複数の併存症を患う可能性が高まります。価値を最大化し、悪影響を最小限に抑えるために各薬の重要性を比較検討することは臨床医には必須。継続的な薬に関する決定は定期的に見直されるべき。決定は、利益対害の証拠、ならびに患者の価値観および好みによって知らされるべきであり、そして決定は、共通の意思決定を強調するアプローチを通して決定されるべきである。

スタチンによる予防治療をいつ中止すべきかの意志決定はいくつかのカテゴリーに分かれる。
重度認知症あるいは他の疾患で生命予後限られている場合を含めfrail older patientsが最初のカテゴリで、これら患者は薬剤中止を考慮
2つめのカテゴリーは、心血管疾患あるいはイベント既往患者の二次予防のためのスタチン使用。二次予防で、ベネフィットが観られるwindowは約2-3年間。再発動脈硬化性疾患予防が患者・家族のゴールである限り、二次予防のためのスタチンは継続
3つめのカテゴリーは、75歳超の糖尿病患者。この群ではランダム化データ存在しない。観察研究で、80歳超を含めたこの群での中止が支持されている。
・4つのめのカテゴリーは75歳以上の健康者で一次予防のためのスタチン治療。エビデンスが不足していること、ベネフィット尤度が年齢とリスク要素で左右され、エビデンスの不確実性について適切なコミュニケーションにて意志決定のシェアがなされなければならないことがこのカテゴリー群では推奨される

ガイドラインの推奨事項は、証拠と判断の組み合わせに基づく。すべての臨床医が補助文書の詳細を読むわけではないが、ほとんどが責任を持って中核となる推奨事項に従う。したがって、推奨事項の表現方法は、それらが臨床医によってどのように解釈および実施されるかに重要な影響を及ぼす可能性がある。 AHAガイドラインでは、LDLコレステロール値が70 mg / dL〜189 mg / dLの75歳以上の成人にスタチン療法を開始することが「妥当である可能性がある、しかし、75歳以上の成人はほとんどLDLコレステロール値が70mg / dL以上であるため、75歳以上の健康な成人全員にスタチン療法を推奨するガイドラインもある。ミオパチー、認知機能障害、2型糖尿病の増加の可能性、多剤併用、および健常人に医学的診断を表示することによる潜在的な影響を含む潜在的な有害作用高齢者にとって重大な問題である。

言語学的には、ワードやフレーズは、外延的(denotative)と内包的(connotative)意味を両方有する。即ち、"...であることは合理的である" と "...でないことが合理的である"が、本質的に同じ意味であることがある。内包的意味(connotative meaning)は、換言すれば、情緒的意味、言語とフレーズが有する関連性、その言葉が発するcontextにより影響されるとなる。
高コレステロール血症管理についてのガイドラインを臨床医が解読するcontextにおいて、フレーズ「...治療することが合理的」は、LDL 70 mg/dL超高齢者治療がactionする方向性として推奨することを意味してしまう。しかし、ガイドラインを単純に遵守するのではなく、各患者のケアのcontextにおいてクリティカルに評価し、解釈する義務がある。


75歳以上の成人におけるスタチンの使用の推奨は、推奨が各個々の患者のニーズに最もよく合うように、リスクと利益、そして嗜好と価値についての共通の意思決定を通して最適に決定されるべき






日本の後期高齢者の健康診査において、脂質異常当然の如く項目として含まれる

論理的思考のできない(させない)日本の風土が、予防・治療ベネフィットをもたらさない無駄な検診を増大させている

2019年3月11日月曜日

最大規模の食事性脂肪と死亡率関連研究

平均16年間の追跡調査期間は一般集団における特定の食事性脂肪摂取量と死亡率関連性調査としては最大の報告

ALA: α-リノレン酸(α-linolenic acid):ω3
LA: リノール酸(linoleic acid):ω6




Dietary Fats in Relation to Total and Cause-Specific Mortality in a Prospective Cohort of 521 120 Individuals With 16 Years of Follow-Up
Pan Zhuang , Yu Zhang , Wei He , Xiaoqian Chen , Jingnan Chen , Lilin He , Lei Mao , Fei Wu , Jingjing Jiao
Originally published14 Jan 2019
https://doi.org/10.1161/CIRCRESAHA.118.314038
Circulation Research. 2019;124:757–768


序文:心血管健康状態と飽和脂肪酸摂取関連性は議論のあるところ。不飽和脂肪酸と総死亡率・心血管疾患死亡率に関しても一致したものでもなく、非CVD死亡率についてデータは不足している
目的:食事脂肪摂取の総死亡率・原因特異的死亡率の関連性評価
研究方法と結果: 521,120名(50-71歳: National Institutes of Health-American Association of Retired Persons Diet and Health Study )、16年間フォローアップ研究
飽和脂肪酸(SFAs)、トランス脂肪酸、単価不飽和脂肪酸(MUFAs)、多価不飽和脂肪酸(PUFAs) を食事回数アンケートで評価
Cox比例ハザードモデル推定ハザード比、95% CIs

全体として、死亡 128,328/ 730万人年フォローアップ
炭水化物置換として、総死亡率の5分位最大最小比較多変量補正ハザード比


  • SFA 1.29 (95% CI, 1.25–1.33)
  • MUFA 0.98 (0.94–1.02) 
  • animal MUFA 1.09 (1.06–1.13)
  • plant MUFA 0.94 (0.91–0.97)
  • PUFA 0.93 (0.91–0.95) 
  • marine omega-3 PUFA 0.92 (0.90–0.94) 
  • αリノレン酸(α-linolenic acid) 1.06 (1.03–1.09) 
  • リノール酸(Linoleic acid) 0.88 (0.86–0.91) 
  • arachidonic acid 1.10 (1.08–1.13) 




CVD死亡率は、marine omega-3 PUFA摂取量と逆相関 (P trend <0 .0001="" acachidonic="" acid="" p="" trans-fatty="">
等カロリーとしてエネルギー摂取の5%をSFAsからplant MUFAsへ置き換えると、総死亡率、CVD死亡率、がん死亡率の各々の減少15%、10%, 11%、 30%

等カロリーとしてエネルギー摂取の2%をSFAsからlinoleic  acdへ置き換えると、総死亡率、CVD死亡率、がん死亡率、呼吸器疾患死亡率、糖尿病死亡率の各々の減少 8%、6%、8%、11%、9%

結論:SFAs、trans-fatty acids、animal MUFAs、α-linolenic acid、 arachidonic acid は死亡率増加と関連
marine omega-3 PUFAs と  SFAs → plant MUFAs or linoleic acidへの置換"は総死亡率、CVD死亡率、特定原因別死亡率を低下する








【discussion】
飽和脂肪酸(SFAs)と総死亡率、心血管疾患死亡率の関連性は、米国NHS、HPPS、Takayama studyと一致。この報告ではTFAと総・CVD死亡率増加関連し確認する必要がある。洋食では動物脂肪が主体となるため、総単価不飽和脂肪酸(MUFAs)と飽和脂肪酸(SFAs)は強相関有り、関連性を不明確にする可能性有り。

ω3-多価不飽和脂肪酸(PUFAs) は心血管疾患、がん、呼吸器系疾患、アルツハイマー病、慢性肝疾患などの慢性炎症性疾患予防効果の可能性あり、LDLに影響を与えず、血中トリグリセリド低下をもたらすが、メタアナリシスによると心臓死を含むCVD予防効果無しと結論づけられているが、二次予防では虚血性心血管疾患における冠動脈性心疾患二次予防効果が示されている。marine-n-3 PUFA摂取とCVD・がん・アルツハイマー病死亡率逆相関は他報告と一致。

α-リノレン酸(ALA)の生理学的効果はmarine ω-3 PUFAsへの転換もあるが転換率は限定的で性別に依存。この研究ではがん死亡率が従来の報告より強固であった。α-リノレン酸(ALA)摂取と総死亡率増加、呼吸器系疾患死亡率増加の関連性はまだ再検が必要で前向き研究・RCT必要。不飽和構造故、α-リノレン酸(ALA)はリノール酸(LA)より12−15倍transformしやすく、α-リノレン酸(ALA)の40%がトランス型転換する可能性有り。

リノール酸(LA)は、CVD、がん、糖尿病、感染症による死亡リスクと強い逆相関が有り、これらは一般的な住民ベース前向き研究の所見と一致するが、最近のメタアナリシスでは飽和脂肪酸(SAFs)からリノール酸(LA)を差し引くと総死亡・CVD死亡率の減少は認められない。さらにCVD死亡率の逆相関もCVD患者に於ける正相関との一致性も観られず。この不一致性は、トランス型脂肪のphase-out前の10年間で、マーガリン使用がTFAsに含まれるリノール酸(LA)として記載されたためと思われる。

糖尿病死亡率に関してリノール酸(LA)摂取量と逆相関は、ω6 PUFAバイオマーカーと2型糖尿病有病率の逆相関を示すメタアナリシスと方向性一致。リノール酸(LA)摂取とがん・感染症死亡率の逆相関は今後解明必要。

対照的に、アラキドン酸は総死亡率、CVD死亡率、がん死亡率、呼吸器系疾患死亡率の増加と関連。リノール酸(LA)由来だが、アラキドン酸過剰摂取は炎症誘発・血栓形成促進的で、病態生理変化の大元の一つ。脂肪細胞アラキドン酸バイオマーカーは心筋梗塞・心血管死亡率と正相関。アラキドン酸と飽和脂肪酸(SFA)摂取量は弱い相関(Spearman 係数 0.28)、アラキドン酸摂取量と死亡率増加の関連性は懸念すべき

多価不飽和脂肪酸(PUFA)の蘇生に関して、ω3/ω6比は総死亡率、がん死亡率、糖尿病死亡率低下と相関、しかしアルツハイマー病死亡率増加と相関。marine ω3-PUFAとαリノレン酸(ALA)の相関性が大きく解離、リノール酸(LA)とアラキドン酸(AA)でも解離があるため、ω6/ω3比は特異的ω3およびω6PUFAと比較したときに死亡率の意義あるバイオマーカーとなり得ない

サブグループ解析にて女性より男性の方が、飽和脂肪酸(SFA)、多価不飽和脂肪酸(PUFA)、リノール酸(LA)、marine ω3PUFA摂取量が総死亡率においてより明確な相関が示され、多価不飽和脂肪酸(PUFA)の代謝の性別dimorphismの存在、性別ライフスタイル差が関連するのかもしれない。


特定種脂肪摂取量と死亡率の関係の明確化必要で、今回はこの端緒と・・・

2019年3月9日土曜日

ハーブやスパイスの降圧効果 あるかもしれんがtiney

ハーブやスパイスの降圧効果 あるかもしれんがtiney




Ovid Medline、 Embase、 Biological abstracts、 CINAHL と Cochrane Collaboration databaseからの9つの主なRCTからのデータ解析

血圧正常、高血圧前症、高血圧症へのハーブとスパイスの血圧への影響


9つの研究中3つから統計学有意アウトカムで、うち、高血圧被検者の研究2つのうち1つ、高血圧前症6つの研究のうち2つ

正常血圧者対象の残りの報告では、血圧の変動明確でない

全ての研究で、特定のハーブやスパイスは高血圧あるいは高血圧前症の人に対し、血圧を低減する可能性は示唆し、正常血圧者に対しては低血圧を生じる可能性はないことが示唆された



Effects of herbs and spices on blood pressure: a systematic literature review of randomised controlled trials.
Driscoll KS, et al.
J Hypertens. 2019 Apr;37(4):671-679. doi: 10.1097/HJH.0000000000001952.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30817445








too little


この程度でも、降圧効果あったと公言する
 e.g. )https://www.229dic.com/shojo/ketsuatsu.html


まぁ嘘ではないのだろうが・・・



2019年3月8日金曜日

メンデルランダム化法:テストステロン補充療法は男性においては血栓塞栓・心不全・心筋梗塞リスク

諸外国の文献をみると、日本では、泌尿器科系学会・婦人科系学会のみならずは老年医学系学会も、ホルモン補充療法に関して、ポジティブな記載やコメントが多く、バランスを欠いているのを感じる(勝手な思い込みかもしれないが・・)。
Menpaseという言葉なんて悪ふざけだと思うのだが・・・



テストステロン補充療法(TRT)の役割は熱く議論されているが、genetic variantsを用いたmedian randomisation法は天から振ってきたランダム化法ということで様々な知見で利用されている。

この手法を用い、男性でのTRTの心血管疾患リスクについて報告



Association of genetically predicted testosterone with thromboembolism, heart failure, and myocardial infarction: mendelian randomisation study in UK Biobank
BMJ 2019; 364 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.l476 (Published 06 March 2019)
Cite this as: BMJ 2019;364:l476


イギリスの  Reduction by Dutasteride of Prostate Cancer Events (REDUCE) randomised controlled trial
CARDIoGRAMplusC4D 1000 Genomes based genome wide association study

血栓塞栓 13,691 (6208 men, 7483 women)、心不全 1688(1186, 502),、心筋梗塞 12,882 (10 136, 2746)

男性で、 JMJD1C  遺伝子領域による変異による遺伝的予測内因性テストステロンは血栓塞栓と正の相関(オッズ比/単位 log transformed testosterone (nmol/L) 2.09, 95% 信頼区間 1.27 - 3.48)、同様、心不全 (7.81, 2.56 - 23.8)と同様、しかし、心筋梗塞では認めず(1.17, 0.78 - 1.75)

関連性女性では明確でない

確認研究にて、遺伝的予測テストステロン(based on JMJD1C  遺伝子領域)で心筋梗塞も正の相関 (1.37, 1.03 - 1.82)


アウトカム関連において、過剰なheterogeneityは遺伝子変異間において認めず

SHBG遺伝子領域の寄与的なpleiotropic variantsによるテストステロン予測ではアウトカムとは関連性認めず








観察研究で閉経後女性への経口ホルモン療法のアルツハイマー病リスク増加軽度関連

解釈上注意が必要だと思う

Use of postmenopausal hormone therapy and risk of Alzheimer’s disease in Finland: nationwide case-control studyBMJ 2019; 364 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.l665 (Published 06 March 2019)
Cite this as: BMJ 2019;364:l665





2019年3月7日木曜日

労作性呼吸困難:音響的気分変容の有効性

BGMは想像力を失わせる・・・ BGMは必ずしも正解ではない

創造性に関するものでない、紛らわしのためBGMだから、有効という方向性は納得


音響による気分変容


Experimental modulation of mood by acoustic stimulation and its effect on exertional dyspnoea
Pramod Sharma , et al.
Thorax http://dx.doi.org/10.1136/thoraxjnl-2018-212683
https://thorax.bmj.com/content/early/2019/03/06/thoraxjnl-2018-212683



馴染ませてから、18名を
3実験セッション、2回x5分トレッドミル、30分インターバル/セッション 、別日に施行
standardised International Affective Digitised Sounds (IADS):ポジティブ、ネガティブ、ニュートラルなセット

被検者がrate化:初回運動字の呼吸困難の強度とaffectドメイン、2回目のaffectドメイン


Mood valenceは、ネガティブなもの聴取時に比べ (3.6 (2.9–4.4); p<0 .001="" 6.5="" br="" ci="" mean="" nbsp="">

呼吸困難強度とaffectはネガティブなIADS聴取(3.2 (2.3–3.7), p=0.013 ,
 2.3 (1.3–3.3))に比較しポジティブなもの聴取で有意低下(2.4 (1.8–2.9) , 1.3 (0.7–1.9))
Dyspnoea intensity and affect were statistically significantly lower when listening to positive (2.4 (1.8–2.9) and 1.3 (0.7–1.9))

"acoustically induced mood change"は運動呼吸困難に影響を与えることを示唆




IADS 2nd versionしか検索できない・・・


【奄美のさすらい千鳥】による呼吸困難・筋肉痛・筋疲労紛らわしに失敗したマラソン

タイトルに惹かれた!

"acoustically driven mood modulation"

長時間のランニングに効果あるかどうか検証されてるわけではない

2019年3月6日水曜日

クッシング症候群 Adipose Healthy Expansion

Adipose Healthy Expansion この文献理解には、これがキーワードのようだ
クッシング症候群において、これが抑制される・・・らしい

Adipocyte GR Inhibits Healthy Adipose Expansion Through Multiple Mechanisms in Cushing Syndrome.
Reiko Hayashi, et al. 
Endocrinology, 2019; 160 (3): 504 
DOI: 10.1210/en.2018-01029 



http://www.usaco.co.jp/itemview/template44_6_26723.html

抄訳
クッシング症候群(CS)は、グルココルチコイド過剰により肥満・糖脂質代謝異常・脂肪肝等を惹起する。今回、CSにおける脂肪細胞グルココルチコイド受容体(GR)の病態学的意義を検討した。脂肪細胞特異的GR欠損マウス(AGRKO)を作出し、コルチコステロン飲水投与によりCS病態モデルを作成したところ、AGRKOでは対照群と比較し、白色脂肪組織重量の増加、脂肪肝の改善、血中FFAやHOMA-Rの低下を認めた。特に白色脂肪組織では脂質分解酵素Atglの遺伝子発現量が低下した。3T3-L1脂肪細胞における検討では、Atglのイントロン上に新規GR結合配列を同定した。AGRKOでは、白色脂肪組織重量の増加にも関わらず、インスリン抵抗性の改善を認め、Adipose Healthy Expansionを呈していると考えられた。ヒトCSの副腎周囲脂肪組織の臨床検体およびAGRKO脂肪組織を用いたRNAシークエンス解析から、脂肪組織GRはCS病態のヒト、マウスにおいて、脂肪分解、脂肪組織リモデリング抑制、preadipocyteの増殖抑制、糖取り込み低下などを介してAdipose Healthy Expansionを抑制すると考えられた。以上の結果は、CSの代謝異常や中心性肥満の機序解明につながる可能性がある。


解説:
https://www.sciencedaily.com/releases/2019/02/190228093631.htm



【健康的肥満脂肪広がり】

クッシング症候群のみならず、医原性、経口ステロイドによる副作用対策につながることを期待



IDES 2: 2型糖尿病身体活動・座位行動長期カウンセリング介入

本来は、2型糖尿病では中等度以上の身体活動の定期施行推奨されているが、遵守一般にできていない。supervise下運動介入がトライアルでは行われているがコスト面などで広く一般には困難。カウンセリング・ベースの研究は12ヶ月程度の評価が殆どで長期の評価が少ない。PACE-UPおよびPACE-LiftsRCTで客観的測定中等度以上身体活動測定研究されたが、sedentary timeの減少には至らなかった(PLoS Med. 2018;15(3):e1002526.)といういきさつ






Key Points
Question  2型糖尿病患者において、身体活動/座位主体行動の変容は変化をもたらすか

Findings  3年間フォローアップ300名のRCTで、標準治療対比行動介入は身体活動量の経時的差異みとめ、3.3 MET/週、中等・高度身体活動(6.4分/日)、軽度身体活動(0.8時間/日)、座位時間(-0.8時間/日)も同様

Meaning  行動介入は身体活動性の持続的増加をもたらし、座位安静時間を減らす


【要約】
Importance  身体活動/座位行動の変容が2型糖尿病患者において長期間維持するか、そのエビデンスは不確実


Objective  2型糖尿病患者において、行動介入戦略で身体活動増加及び座位時間減少維持可能かどうか?


Design, Setting, and Participants   Italian Diabetes and Exercise Study 2 (open-label, assessor-blinded, randomized clinical superiority trial):2012年10月〜2014年2月まで登録、フォローアップ 2017年2月まで、ローマの3つの外来糖尿病クリニック
300名の身体活動不活発・座位2型糖尿病患者をランダム化1:1(センター、年齢、糖尿病治療で層別化):行動療法介入 vs 標準ケア 3年間


Interventions   American Diabetes Association guideline recommendationに合致する目標とする通常ケアを全被検者が受ける。
行動介入群(n=150):1年毎、1回の個別論理的カウンセリングセッション+8回週2回の理論的・行動的カウンセリングセッション
標準ケア群(n=150)は一般的医師推奨のみ受ける

Main Outcomes and Measures  合同プライマリエンドポイント:身体活動量、軽度・中等道から強度身体活動時間、座位時間(accelerometer測定)の持続的変化量


Results  300名のランダム化被検者(平均 [SD] 年齢 , 61.6 [8.5] 歳; 女性 116 [38.7%]), 完遂 267 (行動介入群 133 、標準ケア群 134 )、メディアンフォローアップ 3.0年間


行動療法及び標準群で、
  • 身体活動量 13.8 vs 10.5 METs/週 (差, 3.3 [95% CI, 2.2-4.4]; P < .001)
  • 中等〜強度身体活動 18.9 vs 12.5 分/日 (差, 6.4 [95% CI, 5.0-7.8]; P < .001)
  • 軽度身体活動 4.6 vs 3.8 時間/日 (差, 0.8 [95% CI, 0.5-1.1]; P < .001)
  • 座位時間 10.9 vs 11.7 時間/日  (差, −0.8 [95% CI, −1.0 to −0.5]; P < .001)


群間差は研究期間中有意性維持するも、中等度〜強度身体活動の群間差は 三年目は 6.5→3.6分/日と減少

副事象イベント:セッション外 行動介入群 41 vs 標準ケア群 59
行動介入群30のセッション内副事象イベントは、多いのは筋骨格損傷/不具合で、軽度低血糖

Conclusions and Relevance  ローマの3つの糖尿病クリニックの2型糖尿病患者3年フォローアップにおいて、行動介入は標準ケアに比べ、身体活動増加及び安静時間減少の維持をもたらす。今後の研究でこれら知見が一般化できるか評価必要




Trial Registration  ClinicalTrials.gov Identifier: NCT01600937




身体能力は?


心血管疾患リスク要素は?








心血管リスクや身体能力に有意差でるほどの効果がでていない。カウンセリング・ベース介入の限界だと思う。主体的に運動をしようという気にならなければ・・・やっぱり長続きしない。最近ますます増えてきている"くだらない退屈なテレビ番組”をみて時間を無為に過ごすより、ジムやアウトドアやロードで時間を過ごす、あるいは、室内でも身体活動増やす事が重要で、人生の方向性を決めるクリティカルな選択になることを自覚してもらうことしかないと思う。

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...