2020年12月28日月曜日

COPD併存症状としての認知機能障害

交絡因子補正後も認知機能障害・認知症発生率増加とのことで、併存病態としての認知機能障害の意義があるか検討する必要がある


Risk of Incident Dementia and Cognitive Impairment in Patients with Chronic Obstructive Pulmonary Disease (COPD): A Large UK Population-based Study

 R.A. Siraj, et al.

Respiratory Medicine, Published:December 22, 2020

https://www.resmedjournal.com/article/S0954-6111(20)30428-5/fulltext

DOI:https://doi.org/10.1016/j.rmed.2020.106288



背景

慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者では、認知機能障害と認知症は一般的な併存疾患であるが、COPDの診断後の発生率の推定値は決定的ではない。

目的

COPD の診断を受けた人と受けていない人の認知機能障害と認知症の発生率を調べる。

方法

健康改善ネットワークのデータベースから英国の一般診療所(GP)の診療記録を用いた集団ベースの研究が実施された。40歳以上のCOPDと診断された患者を、年齢、性別、GPの診療所別にCOPDと診断されていない最大4人の対象者とマッチングさせた。認知障害と認知症の発生率を評価するためにCox比例ハザードモデルを用いた。

結果

COPD 患者(n=62,148)のうち 9%が認知機能障害を発症したが、COPD なしの被験者(n=230,076)の 7%と比較して、p<0.001であった。COPD診断後の認知機能障害の発生率は、指標日後にCOPDがない被験者よりも高かった(調整ハザード比(aHR)、1.21;95%CI:1.16 ─ 1.26、p<0.001)。認知障害または認知症のいずれかのコード化された発生率も、交絡因子を調整した後のCOPD患者で高かった(aHR:1.13、95%CI:1.09 ─ 1.18、p<0.001)。コード化された偶発的認知症のみでは、COPD患者とCOPDなしの被験者の間に差はなかった(aHR、0.91、95%CI:0.83 ─ 1.01、p=0.053)。

結論

COPD患者では認知機能障害の発生率が増加しているにもかかわらず、COPD患者では認知症の発生率はそれほど高くなかった。このことは、未診断の認知症の懸念を提起し、この集団における体系的な評価の必要性を強調している。


www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

2020年12月24日木曜日

post-Covid-19ではありません、long Covid-19です

post-でなく、long Covidの方が現時点では正しい


COVID-19 rapid guideline: managing the long-term effects of COVID-19

NICE guideline [NG188] Published date: 18 December 2020







ぜんそくの薬「オルベスコ」 新型コロナへの有効性は示されず ・・・ というが

一次資料で無く、マスコミからの情報のためなのか、かなり問題ある報告である


これで、「オルベスコは無効」と結論づけるのは時期尚早すぎるか(もしくは馬鹿)

なんせ、この治験「CTでの肺炎発症」を比べてるのに過ぎず、臨床的アウトカムであるべき「重症化」(人工呼吸必要性、入院期間、ウィルス排泄量、死亡率など)を評価したものではない


https://www.ncgm.go.jp/pressrelease/2020/20201223_1.html

今回の研究結果からは、無症状・軽症のCOVID-19患者に対するシクレソニド吸入剤の投与は推奨できません。

こういう結論づけに非常に疑問を感じる!

しかるべき投稿と批評を受けてから結論をメディアに報道して欲しいものだ


喘息治験でも吸入ステロイドの肺炎への影響示唆されているが、こんなに明確な差があったかな? 吸入ステロイド使用中の方にとって、不安な情報を与えることになるのかもしれない。

喘息に関する吸入ステロイドの臨床的ベネフィットは肺炎だけを指標とするのでは無く、急性増悪、ER/入院リスクなどにおいて評価されるべきものである

今回の報告は肺炎のみをアウトカムとしているとしたら、臨床的包括的評価としてはどうなのだろうか? 



2020年12月23日水曜日

医療崩壊を防ぐ第一の方策:医療機関周囲の社会感染を防ぐこと!

Variation in US Hospital Mortality Rates for Patients Admitted With COVID-19 During the First 6 Months of the Pandemic

JAMA Intern Med. Published online December 22, 2020. 

doi:10.1001/jamainternmed.2020.8193 


REGN-COV2:中和抗体カクテル


EMPACTA (Evaluating Minority Patients with Actemra):Covid-19

Covid-19治療に関し、「米国で唯一承認されている治療法はレムデシビルであり、これまでのところ死亡率を低下させることが示されている唯一の治療法はデキサメタゾン」だが、ご承知の如く、前者の有効性/安全性に関して確たるエビデンスレベルがあるとは言えない状況。

米国CDC調査報告によると、非ヒスパニック系の黒人では非ヒスパニック系白人の3.7倍、ヒスパニック系またはラテン系の4.1倍、非ヒスパニック系アメリカインディアンまたはアラスカ先住民では非ヒスパニック系白人の4.0倍となっており、これは世界的な問題でもあり、英国の1700万人の患者のうち、白人以外の人種・民族の患者はすべて、白人患者よりもCovid-19関連の死亡リスクが高かったとのことで、この報告は、ハイリスク患者や人種・民族的マイノリティ集団に焦点を当てた治験



Tocilizumab in Patients Hospitalized with Covid-19 Pneumonia

Carlos Salama, et al.

N. Engl. J. Med. DOI: 10.1056/NEJMoa2030340

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2030340

機械式人工呼吸を受けていないCovid-19肺炎入院患者へ2:1ランダム化割り付け

標準ケア+

tocilizumab ( 8mg/kgBW)1回投与 or 2回投与 or placebo

高リスク・マイノリティ人種登録の所在地を組み入れ、site selectionに焦点を当てた

プライマリアウトカム:day 28に人工呼吸 or 死亡



389名をランダム化、修正ITTに含めたのはtocilizumab群 249名、プラシーボ群 128
ヒスパニック、ラテン系:56.0%、黒人 14.9%、アメリカ系インディアンあるいはアラスカ原住民 12.7%、非ヒスパニック系白人 12.7%、他不明を含む群が 3.7%
 
day 28の機械式人工呼吸を受けるか・死亡までの累積比率はトシリズマブ群で12.0% (95% 信頼区間 [CI], 8.5 to 16.9) 、プラシーボ群で19.3% (95% CI, 13.3 to 27.4)p (ハザード比 for mechanical ventilation or death, 0.56; 95% CI, 0.33 to 0.97; P=0.04 by the log-rank test)
clinical failureでは、time-to-event analysis評価で、プラシーボに比べトシリズマブが良好(hazard ratio, 0.55; 95% CI, 0.33 to 0.93)

day 28までの全原因死亡は、tocilizumab群では 10.4%、プラシーボ群では 8.6% (加重差, 2.0 パーセントポイント; 95% CI, –5.2 to 7.8)

safety populationでは、重大副事象発生は、トシリズマブ群では38/250(15.2%)、プラシーボ群では 24/127(19.7%)

機械換気を受けていないCovid-19 肺炎入院患者において,トシリズマブは,機械換気または死亡の複合アウトカムへの進行の可能性を低下させたが,生存率の改善には至らなかった.新たな安全性シグナルは確認されなかった。(Genentechによる資金提供;EMPACTA ClinicalTrials.gov番号、NCT04372186)。

2020年12月22日火曜日

SARS-CoV-2;「ポピヨンヨードうがい」

 やたらと「ポピヨンヨードうがい」もらいたがる

うがい薬といえど、薬剤であり、政治家も意見表明する上でも慎重であるべきなのに・・・

慎重さを欠いたメディア露出 その後の影響大きいぞ! 
一応、エビデンストやらも検索してみた




非常時使用としての ヨウ化カリウム使用量は・・・



あくまでもin vitroでの知見で
安全性レビュー
in vivoでの安全性は担保されてない

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...