2012年2月1日水曜日

state of the art: 心臓放射線関連検査による放射線被曝の害

心画像検査に寄る放射線の長期リスクに関して確定的なデータが少ない。しかしながら、その間に、画像診断施行数が急増中である。


2012年2月7日号 the Journal of the American College of Cardiologyに、トピックとして ” state-of-the-art paper”掲載。

STATE-OF-THE-ART PAPER Effects of Radiation Exposure From Cardiac Imaging How Good Are the Data?
(Einstein AJ. Effect of radiation exposure from cardiac imaging. J Am Coll Cardiol 2012; 59:553-565.)


数千・数百というサンプルでは発がん性の関連性は少ないが、数百万というサンプル数になると影響として重大。
International Agency for Research on Cancerは、UK研究、22歳・25万名コホート、オンタリオ27万5千、オーストラリア15万、イスラエル、ヨーロッパ諸国分追加で、Epidemiological Study to Quantify Risks for Paediatric Computerized Tomography and to Optimise Doses (EPI-CT)と共同研究

Einsteinは、 "We are seeing increased utilization of some procedures that have relatively high doses of radiation to the patient, and we are seeing a tremendous increase in volume of procedures." This is particularly true of the US and Japan, he says, although he observes that this is "a worldwide phenomenon in developed nations."と、米国と日本の医療用放射線被曝に注目。

研究成果のボトムラインは、心臓画像検査によるがんリスク増加の特異的証拠

子供に関しては、放射線によるがんリスクのより正確な理解が求められる。

また、検査上のベネフィットがリスクやコストを上回ることができるが、そして、患者に対してベストな選択の検査時期とは?そういうことを明らかにする必要がある。

ソース:http://www.theheart.org/article/1348427



Einsteinらは、心画像診断で、20歳女性標準的心臓スキャン検査によるがんの補正生涯リスクを143女性に1人と推定
(Einstein A, Henzlova MJ, Rajagopalan S. Estimating risk of cancer associated with radiation exposure from 64-slice computed tomography coronary angiography. JAMA 2007; 298:317-323.)。

さらに、心筋血流試験患者の3名に1人が100mSvを越える累積推定有効線量を受けていることを示した
(Einstein A, Weiner S, Bernheim A, et al. Multiple testing, cumulative radiation dose, and clinical indications in patients undergoing myocardial perfusion imaging. JAMA. 2010; 304:2137-2144. )。


明確な数字で医療用放射線の害が明らかとなってるが、なぜ医師たちはこのことに関心を向けないか?それは医学教育の問題点だろうと・・・

ソース:http://www.theheart.org/article/1176107.do


上記報告でも、MDCTのような外部放射線照射、血流シンチ検査などの内部放射線照射を区別してないのが気にかかる。


CT使用頻度増大と放射線被曝の影響  2007年 11月 29日
反復小放射線量にて心血管疾患リスク増加:線形関係のエビデンス  2009年 10月 26日

冠動脈CTの放射線被曝量は、腹部CTの1.2倍、胸部レントゲンの600倍  2009年 02月 04日


日本人というのは実に不思議な国民で、 原子爆弾や核実験による放射線被爆を受けた国民なのに、放射線被曝の害におおかたは無関心。その上に、チェルノブイリを越える原発事故による未曾有の量の被爆進行中・・・ まだ1年たってないのに放射線被曝に関する報道も少なくなってきた。

CTの使用頻度が日本は異常に多いというLancet( 2004 Jan 31;363(9406):345-51.)。是正どころか、冠動脈MDCT普及によりさらに増加している。

リスクを層別化せず、年齢・他のリスク関係なく、ユニバーサルに 検診するのが当たり前というあやまった考えを、行政役人すら持ってるとしか思えない低能ぶり。

ユニバーサル検診のため、ベネフィットに合わないリスク伴う検査や治療を余儀なくされている実態が全く理解できないのだから、 相当のアホとしか・・・ そして、医療費増大に...


なんだか、この国に住むのがイヤになる放射線関連の問題。



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