1)外国のプレス(AP、BBC、NYTimesなど)からの日本語訳報道
・ 一般に影響ある論文報告(医学雑誌サイド)
・ 臨床ガイドラインなどの公表流布目的(学会サイド)
・ 感染症、薬物副作用報道など(公的機関からの注意喚起目的など)
2)著者周辺の論文掲載売り込み報道
3)業界団体や政治団体を含めた団体のでっちあげ疑似科学的報道
・・・などに分類できるのではないだろうか?
社会に与える影響を考慮し、各学会や医学雑誌出版社サイドが、学術的に過ちを含むことなく、簡潔明瞭に、報道関係者サイドに、その情報ソースとして手渡すことが、理想的。
プレスリリースという形が、欧米では、広がってるが、日本ではいまひとつ普及してないように思える。
たとえば、『抗菌薬に対するアレルギースクリーニング目的の皮内反応中止通知後における抗菌薬皮内反応試験の実施状況とアナフィラキシー反応に関する実態調査』
http://www.chemotherapy.or.jp/journal/reports/reaction.html
この文中に、
抗菌薬皮内反応検討委員会としては、抗菌薬に対するアレルギースクリーニング目的の皮内反応中止は妥当なものであり、今後も抗菌薬に対するアレルギースク リーニング目的の皮内反応が不要であることを確認するとともに、抗菌薬投与前の問診と投与時の観察、ショックおよびアナフィラキシー様症状が出現した際の 対応の重要性について改めて強調したいと考えます。とあり、”記アンケート調査結果ならびに医薬品医療機器総合機構の副作用調査結果に基づき製薬会社は2011年12月末を目処に皮内反応検査薬の完全供給中止”の根拠となっている。
果たして、各医療機関や一般にどの程度知れ渡っているか?
医学ジャーナルによるプレス・リリースが新聞記事の質に影響を与えるか?
医学的研究をメディアが報道するときに大衆にその所見を理解し、何を信じれば良いかを伝えてもらいたいと期待するが、それが、うまくいかないことがある。
ジャーナリストをマスゴミとか馬鹿記者とか批難することは簡単だが、報道の問題はジャーナリズムの情報ソースから始まっており、彼らには医学論文を見つけることも困難。
プレスリリースは、製薬会社、学術組織、医学雑誌などが直接メディアとコミュニケートするもの。一方で、鍵となる事実や重大な研究上の問題点を認識出来てない可能性がある。
プレスリリースとメディア報道の質への影響について検討したもの
後顧的コホート研究で、主要な研究結果を定量化し、そして、その研究限界に関して、新聞記事に情報が存在しているかどうかなど検討。
医学ジャーナルによる質の高いプレスリリースは、新聞記事の質を改善をもたらす。
一方、質の低いプレスリリースは、新聞記事の質低下をもたらす。Influence of medical journal press releases on the quality of associated newspaper coverage: retrospective cohort study
BMJ 2012; 344 doi: 10.1136/bmj.d8164 (Published 27 January 2012) Cite this as: BMJ 2012;344:d8164
ジャーナル論文あたり中央値3つになるようニュース記事を記録(range 1-72)
343ストーリーの解析の内、71%が医学ジャーナルでプレスリリース
Proportions (%) of stories with specific quality measures adjusted for whether measure was in journal article abstract or editor’s note.
ランダム化トライアルかどうか質の測定は、補正モデルが報道されてなければ評価されない (crude proportions of stories with measure: 0% (press release does not identify trial), 29% (press release identifies trial), and 9% (no press release)). *Significant association. †Relative risks with 0 as numerator or denominators calculated by Haldane’s method for bias correction of small samples
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