2012年2月6日月曜日

EDEN研究:急性肺障害人工呼吸患者:カロリー制限食でアウトカム改善せず

Early Versus Delayed Enteral Feeding to Treat People with Acute Lung Injury or Acute Respiratory Distress Syndrome (EDEN) 研究

急性肺障害患者の人工呼吸器依存患者へのカロリー制限によるアウトカム改善効果認めず
Primary source: JAMA
Source reference:
Rice TW, et al. "Initial trophic vs full enteral feeding in patients with acute lung injury. The EDEN randomized trial" JAMA 2012.

Additional source: JAMA
Source reference:
Griffiths RD. "Nutrition for critically ill patients. How much is enough?" JAMA 2012.


 60日間の生存期間・感染率に治療群との差を認めなかった。

Society of Critical Care Medicine meeting と JAMAオンライン発表



序文として、低炭水化物栄養は死亡率減少、感染合併症減少を示せなかった。高カロリー栄養とも異なる。人工呼吸患者の至適栄養ストラテジーは未決であり、完全な腸管栄養でアウトカム良好という報告、低炭水化物食で高カロリーより短期アウトカム良好という報告があったと記載。


カロリー制限(部分栄養:trophic nutrition)では、約400kcal/日 完全腸管栄養は約1300kCal/日

プライマリエンドポイントは、人工呼吸必要日数
セカンダリエンドポイントは、60日死亡率、感染、栄養耐用性


結果は、肺炎が2/3ほどあり最頻度合併症、敗血症15%ほど、誤嚥 10%

平均人工換気無し日数は 、カロリー制限群 14.9日、 フルカロリー群で 15日

両群とも、60日間死亡率、22%~23%


感染症は、両群同様で、VAP 約7%、Clostridium difficile 約3%、細菌血症 約10%

フル腸管栄養は、耐用性良好(嘔吐 22% v 1.7% P=0.05、 胃内残留量 4.9% v 2.2% P<0.001、 便秘 3.1% v 2.1% P=0.003)。


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