2012年3月21日水曜日

衛生仮説:H.pylori新生児期感染は気道過敏性減少と関連?

講演会で“衛生仮説”のことを問いかけると、いんちき話と見下された経験がある。さすがに最近は変わってきたかな?


Helicobacter pylori infection in neonatal mice prevents allergic asthma
Thorax 2012;67:301 doi:10.1136/thoraxjnl-2011-20106


H.pyloriのような免疫へ影響を与える細菌の新生児感染が、アレルギー性気道疾患に関与しているのではないかという仮説に基づく研究
 

C57BL/6 マウス 6日(新生児)、6週(成人)に、H.pyloriに感染させ、ovalbumin感作させたもの
感染マウスではメサコリン暴露の気道過敏性有意に減少し、この炎症反応減少作用は、肺胞洗浄液好酸球、IL-5減少、Th2・Th17細胞浸潤減少で示される。

これらの変化は、誕生早期に感染した感染マウスでのみで 、成人マウスでの感染では見られない。

 免疫プロセスによる説明でこの減少を著者らは説明。



“衛生仮説”(http://bit.ly/GDaqMF)につながる話


衛生仮説:進歩版 “古い友人たちとの絶交がアレルギーを引き起こす”  2004年 05月 21日
http://intmed.exblog.jp/306982/

新しい衛生仮説支持論文 1歳児の湿疹は2-3ヶ月時のリビングルームのエンドトキシンと相関 2004年 07月 14日
http://intmed.exblog.jp/657574/

衛生仮説:トリクロサン高濃度ほど小児のアレルギー疾患増加、成人ではBPAによる免疫系へ影響?  2010年 11月 29日
http://intmed.exblog.jp/11633850/

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