今回も、アドレナリンという名称を使うべきだと思うのだけど、原文がエピネフリンとなってるのでそれに従った。アドレナリン名称を使った論文はアメリカでは受理されないとのことなのでまぁ仕方ないことなのだろうけど、矛盾抱えたまま日本ではこの“内外名称使い分け”がつづくのだろう・・・
今回は、登録データを利用した観察研究で、propensity analysis
日本のout-of-hospital cardiac arrest (OHCA)データ
病院収容前エピネフリン使用と、病院到着時自発循環回復は相関するも、1ヶ月時点での生存率尤度低下、良好機能状況生存率も低下。
Prehospital Epinephrine Use and Survival Among Patients With Out-of-Hospital Cardiac Arrest
Akihito Hagihara, et. al.
JAMA. 2012;307(11):1161-1168. doi: 10.1001/jama.2012.294
前向き非ランダム化観察propensity analysis
417 188名の日本のOHCA (2005-2008)、EMS到着前18歳以上で、EMSにて処置され、病院搬送患者例
病院到着前自発循環改善
総サンプル
エピネフリン群 2786 /15 030 (18.5%)非エピネフリン群 23 042 / 402 158 (5.7%) (all P<.001)propensity-match化患者(13401名)
エピネフリン群 2446(18.3%)
非エピネフリン群 1400(10.5%) (all P<.001)
生存者解析
総サンプルでの1ヶ月生存、CPC1/2、OPC1/2生存者
エピネフリン群 805 (5.4%)、 205 (1.4%)、 211 (1.4%)
非エピネフリン群 18 906 (4.7%)、8903 (2.2%)、 8831 (2.2%) (all P<.001)
propensity-matched患者での対応数
エピネフリン群 687 (5.1%)、173 (1.3%)、 178 (1.3%)
非エピネフリン群で 944 (7.0%)、413 (3.1%)、 410 (3.1%) (all P<.001)
全患者で、 収容前エピネフリンと収容前自然循環回復に正の相関 (補正化 OR [OR], 2.36; 95% CI, 2.22-2.50; P < .001)
propensityマッチ化患者でも正の相関認める (補正化 OR, 2.51; 95% CI, 2.24-2.80; P < .001)
一方、全患者において、収容前エピネフリン使用と長期アウトカム測定値との負の相関 (補正化 OR: 1-month survival, 0.46 [95% CI, 0.42-0.51]; CPC 1-2, 0.31 [95% CI, 0.26-0.36]; and OPC 1-2, 0.32 [95% CI, 0.27-0.38]; all P < .001)
同様に、propensity-match化患者でも負の相関 (補正化 OR: 1-month survival, 0.54 [95% CI, 0.43-0.68]; CPC 1-2, 0.21 [95% CI, 0.10-0.44]; and OPC 1-2, 0.23 [95% CI, 0.11-0.45]; all P < .001)
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