2012年4月2日月曜日

喫煙関連間質性肺病変と6分間歩行距離



認可された施設で6分間歩行試験が健保適用となった( 【診療報酬】 時間内歩行試験) 分けだが・・・



Interstitial lung abnormalities (ILA)というと、間質性肺疾患と考えそうだが、“Lung Volumes and Emphysema in Smokers with Interstitial Lung Abnormalities (Engl J Med 2011; 364:897-906March 10, 2011)”にあるごとく、" there is increasing awareness that smoking may also result in areas of increased lung density — termed interstitial lung abnormalities — on high-resolution computed tomography (HRCT) 参照"のことである。



最近、スパイロメトリ・CT所見により、喫煙者における無症状肺病変の存在が注目されている。




以下の論文では、喫煙による間質系病変の影響と6分間歩行距離の関連を提示している。

Interstitial Lung Abnormalities and Reduced Exercise Capacity
Am. J. Respir. Crit. Care Med. April 1, 2012 vol. 185 no. 7 756-762


間質性肺病変(ILA)と運動能力の関連

COPDGene studyコホート:喫煙者2416名の呼吸苦、HRQOL、肺機能

ILA患者、全登録者とも、COPDGeneにおいて6MWDは、臨床的指標、呼吸苦指標と強い相関。
平均6MWDは386m(SD,128m)
ILAで500m、250m未満は82%、19%
ILAは、単変量的に6MWD低下と相関 (−30 m; 95% 信頼区間、 −50 to −10; P = 0.004)、多変量モデルでも相関(−19 m; 95% 信頼区間、 −33 to −5; P = 0.008)
ILAなし被験者に比べ、ILA患者では、500m、250m以下の歩行上限に関し、オッズはそれぞれ、80%、70% 増加。
ILAサブタイプ依存所見だが、COPD患者に限定された状態ではない。

ILAにおいては、喫煙者では、6MWD低下が一般的に認められる指標。

Secondary Prevention of Idiopathic Pulmonary Fibrosis: Catching the Horse Still in the Barn
Am. J. Respir. Crit. Care Med. 2012; 185: 697-699. doi:10.1164/rccm.201202-0222ED

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