2012年4月12日木曜日

小児急性リンパ球性白血病寛解導入失敗後のアウトカム

導入療法不成功なら、急性リンパ球性白血病児、2-3%程度しか完全寛解に至らない。
他、この疾患の寛解導入治療失敗に於けるアウトカムに関わる特性検討


 Outcomes after Induction Failure in Childhood Acute Lymphoblastic Leukemia
Martin Schrappe, et. al.
N Engl J Med 2012; 366:1371-1381April 12, 2012

18歳までの子供で、44017名中、寛解導入療法4-6週後の寛解導入失敗 1041名の検討


寛解導入失敗患者は、高リスク特性である、年齢が高い、白血球数多い、T細胞発現型、Philadelphia染色体、11q23 rearrangementが多い。

フォローアップ期間中央値8.3年(1.5-22.1)で、10年生存率はわずか32±1%

10歳以上では、T細胞白血病、11q23 rearrangement、寛解導入終了時骨髄芽球25%以上の存在が、アウトカム悪化と特に関連。

染色体数増加(hyperdiploidy)比率50%超と、1-5歳の年齢は precursor B細胞性白血病患者ではアウトカム良好。

マッチしたAllogeneic stem-cell transplantationではT細胞性白血病でのアウトカム改善と相関。

6歳未満のprecursor-B細胞性白血病と負の遺伝子特性が無い場合は、化学療法だけで、10年生存率72±5%

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