2012年5月14日月曜日

重症敗血症:あらたな蛋白尿発現は急性腎障害の指標




Neyra J, et al "De novo dipstick proteinuria (DP) as predictor of acute kidney injury (AKI) in critically ill septic patients" NKF 2012.
http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/NKF/32664




De Novo Proteinuria (DP) as Predictor of Acute Kidney Injury (AKI) in Critically Ill Septic Patients
http://discover-decouvrir.cisti-icist.nrc-cnrc.gc.ca/eng/article/?id=19719400


“de novo”という証明は通常検尿検査してないと分からないはずだが...

 重症敗血症の30%でAKI(急性腎障害:Acute Kidney Injury)となる、大部分はmicroalbuminuriaで、以前の研究でも、microalbuminuriaとAKI重症度・死亡との関連性が報告されていたが、アルブミン尿をAKIの予測因子として検討することは検討されてなかった。

血中クレアチニンを測定する場合は、クレアチニン産生に敗血症の病態生理がかかわるため、診断の遅れをもたらすことが考えられ、ま実質的ダメージ前にAKIをタイムリーに診断するバイオマーカー検討がなされている。

dipstick検査は、   集中治療・救急医療受診時ルーチンに行われている。


72時間以内でsCr 0.3 mg/dLを超す増加は64%

これらの内、新規発症dipstick proteinuriaは54%、AKI発症の55%で、陽性適中率は60%(P=0.002)

 年齢、性別、人種、合併症、血行動態他の要素補正にて、dipstick proteinuriaはAKIの有意な予測要素である(OR 2.3、95%CI、 1.4-3.8、P=0.001)



初心者へのルーチンの検尿は、重度糖尿病や腎障害チェック・泌尿器系疾患合併チェックのため必要と思うのだが、 レセプトチェックを外注すると、検尿まで病名を要求してくる。保険者にも入り込んでる会社だから、きっと、保険者側もそれをチェックするのが当たり前とかんがえてるのかもしれない。些末な事例かもしれないが、診療側事情を軽視し続けている医療保険制度は、結果的に被保険者に負の影響をもたらしている。

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