メタボリックシンドロームという概念に否定的なヨーロッパ大陸での検討故、興味深い。
参考: ヨーロッパ糖尿病学会 「メタボは・・・・死んだ」 2010年 07月 28日
心血管に関わる死亡とか心筋梗塞などのシビアなアウトカム比較で無く、2型糖尿病という動脈硬化疾患舞台のシナリオ中盤に関わる予測である。 早期介入が必要とするなら、BMI・ウェスト径二段構えのスクリーニングは意味があるのかもしれない。
だが、それは、“メタボリックシンドローム”という概念を肯定している話ではない。行政、特に、厚労省はインチキだらけなので、この主の論文でごまかすことが多いのでご注意を!
The InterAct Consortium (2012) Long-Term Risk of Incident Type 2 Diabetes and Measures of Overall and Regional Obesity:
The EPIC-InterAct Case-Cohort Study.
PLoS Med 9(6): e1001230. doi:10.1371/journal.pmed.1001230
前向きInterAct症例コホート研究(ヨーロッパ8ヶ国、26センター、12403のインシデント)
399万人年・340234名総登録数コホートから16154名の2型糖尿病、層別化サブコホート
パーセンタイル荷重Cox回帰 random effects meta-analysisで2型糖尿病ハザード比推定
BMIとウェスト径それぞれ2型糖尿病と独立して相関。女性の方が男性よりウェスト径に関し強いリスク要素。
正常体重(BMI 18.5-22.4)・ウェスト正常(<男性 94/女性 80cm)群に比べ、BMI、ウェスト径による判断グループでリスク増加
grade 2肥満(BMI≧ 35)・ウェスト径高値(>102/88)において、男性では2型糖尿病ハザード22.0(95%信頼区間 14.3;33.8)、女性 31.8(25.2;40.2)
過体重大グループで、ウェスト径は特に情報に富み、ウェスト径大の過体重群では10年2型糖尿病累積頻度は男性で1000人年あたり70、女性で1000人年あたり44で、肥満群(男性 1000人年 50-103、女性 1000人年 28-74)に匹敵
ウェスト径の男女差・・・日本の異常なウェスト基準の非常識さをあらためて思う・・・
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