2012年8月8日水曜日

スイス多胎研究: COPDにおけるバイオマーカー報告

スイスの多胎研究によるCOPDバイオマーカー検討

CRPやデスモシンがCOPD病期分類に役立つのではないかという考察と共に、各種バイオマーカーと肺機能との相関性について報告。

Blood biomarkers and measures of pulmonary function–A study from the Swedish twin registry
Respiratory Medicine Volume 106, Issue 9 , Pages 1250-1257, September 2012

Swedish Twin Registry 357名で、FEV1、FVC、RV/TLC、DLCOを測定

desmosine、CRP、PAI-1濃度・活性、TIMP-1、クララ細胞蛋白16(CC16)、SPD、MMP-9、HGF、IL-8を測定

年齢、性別、身長、BMI、喫煙補正後、PAI-1活性、desmosineはFEV1と有意に相関。
RV/TLCは有意にCC16、PAI-1濃度、PAI-1活性と相関。
DLCOはdesmosine、TIMP-1、CRPと相関。


COPD患者(すなわち、FEV1/FVC < 0.70)に限定した多変量解析にて、CRPとdesmosineは肺機能と逆相関。

横断的調査だと、いくつかのバイオマーカーが肺機能と相関性を認める。特にCRPとdesmosineはCOPD患者の重症度評価に役立つマーカーとなり得ると著者ら結論。

デスモシン:desmosineは、エラスチンの架橋結合アミノ酸であり、COPD診断バイオマーカーとして期待されている。
CRPはご承知の通り、   acute phase reactantで、細菌や死滅細胞表面に発現phosphocholineへの結合し、C1Qcomplexを経由補体系活性化をしめすもの


これらバイオマーカーと、予後やQOLなどとの関連性報告が欲しい・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note