2012年12月21日金曜日

【アイアンシェフ】テレビの有名シェフのレシピは、スーパー販売即席食品より、不健康

BMJのクリスマス特集の一つ

テレビに出演するセレブシェフのレシピは、即席スーパーマーケットの食事より、高脂肪(27.1g vs 17.2g)、高飽和脂肪酸(9.2g vs 6.8g)、高蛋白(37.5g vs 27.9g)である(すべて P<0.01)

しかも、食物線維量が少ない(3.3g vs 6.5g、 p<0.01)
そして、カロリーは多い(604 kcal vs 493 kcal、 p<0.01)



 Howard S, et al "Nutritional content of supermarket ready meals and recipes by television chefs in the United Kingdom: cross sectional study" BMJ 2012; DOI: 10.1136/bmj.e7607.

【目的】 テレビでシェフが作ったメインミールのエネルギー・マクロ栄養素をスーパーマーケット販売の出来合いの食品と比較、そして、WHO及び英国食品標準局(UK FSA)の栄養ガイドラインとの比較。

【デザイン】 横断研究.

【セッティング】 2010年の英国3つの食料売り場をもつスーパーマーケット

【サンプル】 英国テレビ出演シェフの5つのベストセラー料理本からの100のメインミールと、3つの主要英国スーパーマーケットからのブランド既製食品の比較

【主アウトカム測定】 WHO推奨に適合した栄養成分の食品数と、red、amber、greenと分類(UK FSK分類)した食品群の比率

【結果】 レシピ、既製食品ともにWHO推奨に完全一致したものはない。

既製食品は、推奨比率としては、より適合している
炭水化物エネルギー適合比率  (18% v 6%, p= 0.01) 、糖分(83% v 81%, p= 0.05)、食物繊維分 (56% v 14% p<0.01)

レシピの方は、塩分濃度に関しては適合率高い  (36% v 4%, p<0.01)
しかし、ソースでの使用塩分は評価していない。

FSAの食品ラベルとしての信号機色の推奨分布としては
モード信号はレシピは赤(47%)、既製食品は緑(42%)

全体としては、レシピの方が、既製食品に比べ、よりカロリー多く (2530 kJ v 2067 kJ)、蛋白多く(37.5 g v 27.9 g)、脂肪多く (27.1 g v 17.2 g)、飽和脂肪多い (9.2 g v 6.8 g; p<0.01 for all) 、そして、食物線維比率が少ない(3.3 g v 6.5 g, p<0.01)。

【結論】 テレビにでる料理人達のレシピも、英国内のトップ3のスーパーマーケットで売られている既製食品もWHO推奨推奨に合致したものではない。
レシピは、既製食品より不健康で、カロリー分、蛋白分、脂肪分、飽和脂肪分ともに多く、食物線維は少ない。




テレビに出てるシェフ達も別に健康食作ってるわけじゃないから・・・ちょっと気の毒。

科学的根拠無く、健康だ健康だと言い放つ料理人達やら評論家風のタレントたちの方が有害だと思うけど・・・

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