2012年12月3日月曜日

一酸化炭素中毒管理・予防・初回コンセンサス・ガイドライン

Practice Recommendations in the Diagnosis, Management, and Prevention of Carbon Monoxide Poisoning
Am. J. Respir. Crit. Care Med. December 1, 2012 vol. 186 no. 11 1095-1101
http://ajrccm.atsjournals.org/content/186/11/1095.abstract.html?etoc

Medscape
http://www.medscape.com/viewarticle/774465?src=mp


一酸化炭素中毒管理・予防の初回のコンセンサス・ガイドライン

ヘモグロビン結合によるヘモグロビンの酸素運搬能低下だけでなく、免疫学的、炎症性損傷に関して細胞性に影響を与える。
CO中毒は長時間持続し、低酸素と独立し、回復期の患者の合併症に関係する。
ガイドラインは、救急部門とクリニックともに診断見逃しがなされてるとする。
頭痛、吐気、疲労感などの非特異的症状は既定のものであり、医療関係者はその疑いを持たないといけない。

 "cherry-red" 皮膚所見は古典的だが、致命的なCO中毒所見でのみに見られる。動脈血のCO-oximetryがより信頼できる検査である。

100%酸素吸入でCOHbの半減期は74分。
神経学的アウトカム改善から言えば、高圧酸素療法投与が良いはずだが、概念の臨床的信頼性がいまだ不充分。
後期認知機能後遺症防止のため、24時間内の高圧酸素を推奨するが、至適投与量・治療期間については不明。

後期神経学的障がいが注目され、軽度CO中毒でさえ生じる可能性があり、成人・小児ともに生じる。リスクは、高濃度炭酸ガス吸入環境下でのみ客観的検討がなされ、低下画見られている。多くの施設では高圧酸素室なんてないので、他の施設への移動リスクについても考慮しなければならない(低圧・高所移動のリスクなど)。熱傷・妊娠などの合併要素についても考慮されるべき。自殺企図なら、ドラッグ・薬物乱用なども考える。
代謝性アシドーシスとシアン中毒が熱傷後合併し、 hydroxocobalamin 治療が考慮されることもある(シアン・シアン化物:http://www.j-poison-ic.or.jp/sanjyo/O22700_20081027.pdf)。

フォローアップは、月・年余の後遺症に考慮すべき。記憶障害、気分障害、前庭神経、運動神経問題。
生存者でも、転倒、自動車事故、死亡率増加が報告されている。

0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note