だが、「検診すれば何でもかんでも“Happy!”」というのは一部の頭のめでたい政治家(特に宝塚系、スポーツ系)の妄想だし、それを利用する医療関係者や業者達には都合の良い妄想・・・の可能性。検診に無駄な公金と、検診したひとに無駄な時間と金を費やさないためにも、日本でも検診を対照としてコスト効果検討が地道に必要。
あまねく、リスク要素のある人に、糖尿病検診したら、その後、却って、心血管疾患や腎症が増えたというお話。症状や徴候をきっかけに診断した方がまし・・・ではという疑問発生。
"Vascular outcomes in patients with screen-detected or clinically diagnosed type 2 diabetes: diabscreen study follow-up"
Klein Woolthuis EP, et al
Ann Fam Med 2013; 11: 20-27.
2型糖尿病を高リスク者に対して行うことを検診ガイドラインでは推奨されている。
臨床所見や徴候ベースの診断にくらべ、ターゲット設定検診ベースの診断アプローチが、果たして心血管疾患イベント率減少に役立つか?
前向き・非ランダム化・観察研究で、オランダの家庭医に於ける45-76歳の登録者
2型糖尿病をいづれかで拾い上げる
1)ターゲット設定検診:n=359
2)臨床所見、徴候:n=206
主要アウトカムは、心血管死亡・非致死的心筋梗塞・非致死的卒中
ベースラインの心血管疾患は、ターゲット設定検診群で、頻度多く、主に、虚血性心疾患(12.3% v 3.9%, P=.001)、腎症(16.9% v 7.1%, P=.002)である。
平均フォローアップ後、目標設定検診群 7.7年(SD 2.4年)、臨床徴候診断群 7.1年(SD 2.7年)
これで、プライマリ複合イベント率において2群差認めず (9.5% vs 10.2%, P = .78; 補正ハザード比 0.67, 95% 信頼区間, 0.36–1.25; P = .21)
CVD、非致死的心筋梗塞、非致死的卒中個別でも群間差認めず
某地方自治体では、透析患者を1人でも減らそうと、PHN提唱で、糖尿病検診強化している。専門医などに相談せず、暴走してるわけだが・・・ 仮に上記ごとく、ターゲット設定検診だと却って、虚血性心疾患や腎症イベントを増加させることとなる。このことは指摘したのだが、地方公務員の暴走はとまらない。
http://www.medpagetoday.com/Cardiology/Diabetes/36840
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