2013年1月4日金曜日

注意欠陥/多動性障害双生児研究:遺伝的影響はやはり大きい

一口に遺伝といっても、“innovationとstability”があり、環境との関連でさらに、変動することになる。そういう特性を数式化し客観的に評価したところ、子供の頃から若年成人までやはり遺伝的要素が強く関連する。

Developmental Twin Study of Attention ProblemsHigh Heritabilities Throughout Development
Zheng Chang, et. al.
JAMA Psychiatry. 2013;():1-8. doi:10.1001/jamapsychiatry.2013.287.
Published online January 2, 2013

【序文】小児・成人期のattention-deficit/hyperactivity disorder(注意欠陥/多動性障害)の遺伝・環境関連は横断的情報を用いた長軸研究が無いため認識不充分である。
【目的】小児期から成人初期の注意障害の症状の遺伝手・環境影響の相対的寄与度を検討【デザイン】高く情報による長軸的構成数式を用いた解析
【セッティング】スイス双生児研究( The Swedish Twin Study of Child and Adolescent Development)
【登録者】1480双生児対を前向きに小児期から成人初期までフォロー
【主要アウトカム】症状は親からのものと、Attention Problems Scale自己評価(8-9歳、13-14歳、16-17歳、19-20歳)
【結果】ベストフィッティングモデルにより、小児・成人初期までの親・自己評価指標として、注意障害問題について遺伝性が高いことが明らかとなった(h2=0.77-0.82)
8-9歳までの遺伝的影響は、13-14歳で41%、16-17歳で34%、19-20歳で24%で説明因子となる。
さらに、別の新しい遺伝的要素組み合わせでも13-14歳、16-17歳、19-20歳で関与
【結論】自己評価・情報による注意障害の共有観点からみると、小児期、思春期、成人早期ともに遺伝の影響高く、以前の遺伝的要素過小評価は評価者の影響(rater effect:評価者問題)が一番考えられる影響であった。
成長期においてgenetic stability とgenetic innovation がともに存在し、これが、注意障害問題では生涯の不変性と変動性とを併せ持つ特徴的発達的表現型に関連すると考えられる。

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