2013年2月16日土曜日

北京大気汚染問題

北京オリンピックの時、海外医学ジャーナルのいくつかは、北京の環境汚染、特に、大気汚染に関していくつか警告を発している。

大気汚染:北京オリンピック 2008年 03月 11日

昨年も・・・
北京オリンピック前後・期間中:大気汚染規制で心血管疾患バイオマーカー改善 2012/05/16


今年になり、急に、日本のマスメディアが取り上げたのはなぜか? 日本からの指摘ではなく、北京での大気汚染週報報告後のこと


で、あらためて記載するのは・・・
China wakes up to the crisis of air pollution
The Lancet Respiratory Medicine, Early Online Publication, 25 January 2013doi:10.1016/S2213-2600(12)70065-6
この雑誌に記載を見つけたので、意訳・・・
On Scale of 0 to 500, Beijing’s Air Quality Tops ‘Crazy Bad’ at 755
http://www.nytimes.com/2013/01/13/science/earth/beijing-air-pollution-off-the-charts.html?_r=0
1990年早期には、 気道系疾患患者増大し、”北京咳”(Beijing cough)と呼ばれる事態になっている。

北京のアメリカ大使館は、2008年から独立して大気監視システムを走らせ、測定値を公表している。
https://twitter.com/BeijingAir


PM2.524時間平均値は、630μg/m3にも達し、肺や血液にも到達するほどのレベルとなっている。
WHOガイドラインではPM2.5 24時間平均値で25μg/m3を超してはいけないことになっている。

「PM2.5含有物は、直に、肺胞腔を通過する。かすんだ日は10-15%外来数が増加する」と呼吸器疾患クリニックの医師。WHOによると、中国では慢性気道疾患が死因の2位であり、1973年から2005年で4倍になっている。

庶民レベルでの関心は高まってるが、行政の方がトランスペアレンシーレベル保持した情報提示を行っているとはいえない中国の実情。
北京のオフィシャルの大気汚染関連公表測定値と、米国大使館との測定値の乖離が著名で、 「“inaccurate”, “irresponsible”, and “unlawful”」と米国大使館側は表明。

それでも、2013年から、496のモニタリングステーション、74都市でモニタリング開始。PM2.5やオゾンのリアルタイムな測定値公表。中国環境局の努力が見られれはじめ、遅ればせながらジーゼル燃料基準の導入を数年内に行うとのこと。

疫学的研究が全く不足しており、スモッグと呼吸器系疾患、心疾患、神経疾患、がんとの関連性に関しては基礎医学データを用いるしかない。そして、(中国)行政マンにこの問題がいかに重大かをわからせるしかないと・・・

(英国系雑誌のため、周辺国への迷惑の記載もなく、中国側に好意的におわり・・・;中国行政官は悪意なく無知なだけと思っているイギリス人って、まだ、中国の宗主国気分なんだなぁとあらためて思う)




浮遊粒子状物質、PM10、PM2.5 2013/02/09

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