2013年3月26日火曜日

EF低下心不全:スピロノラクトンの効果はNYHA I-IIではネット・ベネフィットありとは言えない

 糖質コルチコイド受容体拮抗剤(MRA)は死亡率減少効果を示すが、無作為比較試験から、ネットのベネフィットは一般化できず、エプレレノン(セララ)は軽症心不全では検討されているが、スピロノラクトンでは検討されてない。スピロノラクトンが死亡率減少をより広汎な同時代対象の心不全・駆出率減少例、特にNYHA I-IIに対しても、ネット・ベネフィット適応できるか?

結論から言えばNo! 

相反する報告もあり
心不全:NYHA Class I、IIでもスピロノラクトンにベネフィット認める  2010年 11月 03日 
 さらに、 エププレレノン投与・EMPHASIS-HF試験 (N Engl J Med 2011; 364:11-21)にかかわらず、ガイドラインでは、NYHA III-IVにのみガイドライン記載であった。

結果的には賢明な選択?
だが、左室機能障害心不全:メタアナリシス:糖質コルチコイド受容体拮抗剤は心血管突然死リスク減少効果 2013/03/26 の件も、ネットベネフィットの一つとして考えなければならない。

Association of Spironolactone Use With All-Cause Mortality in Heart Failure
A Propensity Scored Cohort Study
Lars H. Lund, et. al.
Circulation: Heart Failure. 2013; 6: 174-183 Published online before print February 5, 2013, doi: 10.1161/​CIRCHEARTFAILURE.112.000115 


前向き18,852名(71± 12歳、女性 28%)、NYHA I-IV(駆出率 < 40%)

スウェーデンの登録データ( Swedish Heart Failure Registry 、 2000 〜 2012 )
スピロノラクトン n=6551、 非使用 n=12301
スピロノラクトン治療 propensityスコアを41共役要素から導いた

propensity score補正、propensity scoreマッチ化Cox回帰評価

感度・残存共役要素解析施行、NYHA I-II、III-IVサブグループ分け分析

1年生存率は、治療 83% vs 無治療 84% (log rank p < 0.001)

propensity score補正後、スピロノラクトンハザード比は、1.05 (95% 信頼区間, 1.00-1.11 ; p = 0.054 )

スピロノラクトンはNYHA状態と相互作用がある ( p < 0.001)
NYHA I-IIでは、propensity score補正後、ハザード比は、 1.11( 95% 信頼区間, 1.02-1.21, p = 0.019)

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