2013年5月29日水曜日

AANエビデンスに基づくガイドライン要約:抗血栓治療の周術管理

【Mindsからのお知らせ】No.176 2013.5.29
今回以下の項目を公開いたしました。
 1.医療提供者向け診療ガイドライン: 『抗血栓薬服用者』
1.『抗血栓薬服用者』の医療提供者向け診療ガイドラインを公開しました。(2013/05/28)
■ 抗血栓薬服用者
 『抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドライン』
  【編集】日本消化器内視鏡学会
          抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドライン作成委員会
http://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0143/G0000518
◎医療提供者向け診療ガイドライン公開のお知らせ◎
http://minds.jcqhc.or.jp/n/12/T001103
8


上記ごときガイドライン公開がなされている。
例えば・・・





一方、American Academy of Neurologyの新しいガイドラインは、手術や他医療時、抗凝固治療を中断すべきかどうかの難しい問題について記載されているとのこと。
上記日本の消化器系ガイドラインとに、薬物代替の考え方に大きな違いがあるようだ。

Summary of evidence-based guideline: Periprocedural management of antithrombotic medications in patients with ischemic cerebrovascular disease.
Armstrong MJ, Gronseth G, Anderson DC, et al.
Neurology 2013; 80:2065-2069.



”インターベンション治療の前に抗凝固療法中止すべきか多くの文献を広くまとめたが、多くの研究はマイナーな処置、歯科・皮膚科などの処置であった。故に、マイナー処置に関しては、多くの場合アスピリン中止の必要性はないと考える。ワーファリンに関しても同様と考えられるが、ワーファリンに関しては研究少なく、十分な注意が必要。”

メジャーな処置においては、どの薬剤もエビデンス少なく、多くの医師はアスピリン・ワーファリン中止しているが、多くの状況、hip surgery以外はアスピリン継続が安全と考える。

"ガイドライン・リストでは、中止・継続に関するデータがある全ての処置に関して記載されている。"

"どの薬剤も作用機序が異なるため、他の血小板薬にアスピリンを置換、ワーファリンを他の抗凝固薬に置換することは現時点では考えにくい。"



ACCPによる同様ガイドライン
Executive Summary: Antithrombotic Therapy and Prevention of Thrombosis, 9th ed: American College of Chest Physicians evidence-based clinical practice guidelines.
Guyatt GH, Akl EA, Crowther M, Gutterman DD, et al.
Chest 2012; DOI:10.1378/chest.11-2293. 

e.g.)
様々な状況下のアスピリン投与利益性・有害性
1000あたり
低・高心血管リスク 有益性 1-2 、有害性 1-2
本態性高血圧 有益性 1-2 、 有害性 1−2
慢性安定狭心症 有益性 10 、 有害性 1-2
心筋梗塞既往 有益性 20 、 有害性 1-2
不安定狭心症 有益性 50 、 有害性 1−2 
http://journal.publications.chestnet.org/article.aspx?articleid=1159438
 

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