2013年5月9日木曜日

肺がんの診断・管理:ACCPエビデンスに基づく臨床実践ガイドライン第3版 :5年ぶり改訂

Diagnosis and Management of Lung Cancer, 3rd ed: American College of Chest Physicians Evidence-Based Clinical Practice Guidelines
http://journal.publications.chestnet.org/issue.aspx?journalid=99&issueid=926876&direction=P

【要約】

Executive Summary: Diagnosis and Management of Lung Cancer, 3rd ed: American College of Chest Physicians Evidence-Based Clinical Practice Guidelines
Chest. 2013; 143(5_suppl):7S. doi:10.1378/chest.12-2377




【項目概要】
3.1.1.1. 喫煙歴20pack year病歴を超えるか、肺がん既往の場合、βカロチンサプリメント使用を、一次・二次・三次予防のための使用を推奨しない(Grade 1A)
3.5.1.1. 肺がんリスク・肺がん家族歴の場合、ビタミンE、レチノイド、N-アセチルシステイン、isotretionの一次・二次・三次予防のための使用を推奨せず (Grade IA)
3.6.1.1. (同上)、アスピリン使用の(同上)使用を推奨せず (Grade 1B)
3.7.1.1 非小細胞肺がん患者で、セレニウムを肺がん三次予防使用推奨せず (Grade 1B)

5.7.1. 肺がんリスク・肺がん既往者で、prostacyclin analogs (iloprost)、cyclooxygenase-2 inhibitors (celecoxib)、 anethole dithiolethioneの一次・二次・三次予防のための使用推奨せず(Grade 1B)
5.7.2.  (吸入ステロイドについて)
6.7.1. (ピオグリタゾン、ミオイノシトールについて)
6.7.2.  (tea抽出物、メトホルミンについて)

6.0 肺がんタバコ使用治療

3.1.1.1 現行喫煙者への低照射線量CT検診が、禁煙介入に寄与することで推奨する(Grade 1B)
3.1.1.2 現行喫煙者で、喫煙関連疾患が示された場合、教科的な禁煙介入を推奨する(Grade 1B)
3.2.1.1 手術施行肺がん患者では、禁煙率改善のための禁煙薬物治療の周術的しようを推奨する (Grade 1B)
3.2.1.2 薬物的治療サポート禁忌、拒否肺がん患者では、収受付きに禁煙カウンセリングすることがよいと示唆 (Grade 2C)
3.2.1.3 手術施行肺がん患者では、禁煙のタイミングは、術後合併症増加するようには思えない。術前に開始するべきと示唆 (Grade 2C)
3.2.1.4 手術介入と禁煙を行う場合、カウンセリングと薬物治療を手術介入開始時点で始めるよう推奨 (Grade 1B)
3.3.1.1 化学療法施行肺がん患者では、カウンセリングと薬物治療を含む禁煙介入は、禁煙成功率を増加させる
3.3.1.2 うつ症状の肺がん患者では、禁煙成功率、うつ症状、QoL改善のため、bupropionによる薬物療法が示唆される (Grade 2B)
3.3.1.3 薬物療法禁忌・拒否の肺がん患者では、カウンセリングのみが禁煙率改善をもたらすと示唆 (Grade 2C)
3.4.1.1 放射線療法をうけた肺がん患者では、カウンセリングと薬物療法の禁煙介入を推奨 (Grade 1C)

7.0 肺がん検診
3.2.1.肺がん発症リスク患者において、一定間隔胸部レントゲン単回は推奨されず(Grade 1A)
3.2.2. 肺がん発症リスク患者において、一定間隔喀痰細胞診肺がん検診の妥当性示唆されず (Grade 2B)
3.4.1. 55−74歳の喫煙・喫煙既往と、30 pack-years以上(喫煙継続、禁煙継続15年間内)において、年次低放射線量CT(LDCT)は、年次CXR検診や無検診をうわまわる利益性があるが、 National Lung Screening Trialの被験者においてのみ、適応される状況に過ぎない (Grade 2B)
3.4.2 30 pack-years喫煙歴未満の場合、55歳未満、74歳以上の場合、禁煙継続15年以上の場合、治癒治療可能性限定・予後少ない場合などの重度合併症有る場合、CT検診は行われるべきではない( Grade 2C)

8.0 結節陰影評価
(経過レビュー重視、2年以上不変安定solid・intermediate結節フォロー必要なし、直径8mm超のsolid/intermidiate 結節・事前確率 5%-65%ではPETなどの機能的画像推奨、65%事前確率超える場合はPETなど必要なし、直径8mm超の検査代替法はリスクとベネフィットの天秤で患者の好み優先、CTサーベイランス<臨床的悪性確率<5%、臨床的確率低く(<30 ct="" dynamic="" hypermetabolic="" intermediate="" mm="" p="" solid="">
9.0 肺がん患者の初期評価に関わる臨床的・医療基幹的要素

10.0 肺がんの診断確定

11.0 切除可能手術肺がん患者の身体的評価

12.0 肺がんの病期分類

13.0 非小細胞肺がんの病期分類法

14.0 肺がんの外科病理診断

15.0 中枢気道の気管支上皮内新生物や早期肺がんの診断・治療

16.0 NSCLC StageI・II治療

17.0 NSCLC Stage III治療

18.0 NSCLC Stage IV治療

19.0 NSCLC 特殊治療について

20.0 小細胞がんの治療

21.0 肺がんの補完治療と集約的治療

22.0 治癒志向治療後の肺がん患者のフォローアップ・サーベイランス

23.0 肺がん患者の症状管理

24.0 肺がんの緩和・終末期ケア


【解説】
http://www.prnewswire.com/news-releases-test/new-lung-cancer-guidelines-recommends-offering-screening-to-high-risk-individuals-206373461.html



鹿児島県で行われている非常識なCT検診、関係者は上記太文字の意味合いをよく考えてほしいものだ・・・ 基礎疾患、若年者、喫煙有無分別無く希望だけで検診されている状況

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