2013年6月18日火曜日

AMA評議会:BMI定義による肥満定義否定 肥満は公衆衛生上問題であり疾患ではない →結局は「肥満は病気へ」

American Medical Association (AMA) council は、肥満を定義しがたく、診断しがたく、全てが疾患ではないとした報告を行った。
解説記事:http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/AMA/39918

シカゴで開かれた、年次会議 AMA’s policy-making House of Delegates での議論
「肥満は疾患と認識して良いか?」
http://www.ama-assn.org/assets/meeting/2013a/a13-addendum-refcomm-d.pdf


BMIを代理指標や肥満としてすることがstand-alone過ぎる。肥満を疾患と呼ぶことは、予防努力をおろそかにすることにつながり、治療へインパクトも限られているという主張。

この部分・・・
"Without a single, clear, authoritative, and widely accepted definition of disease, it is difficult to determine conclusively whether or not obesity is a medical disease state" the council told the AMA's policy-making House of Delegates. "Similarly, a sensitive and clinically practical diagnostic indicator of obesity remains elusive."

「単一性、明快性、権威化、受け入れ可能性のない診断定義となってしまう恐れがあり、肥満の有無だけで結論的に医学的疾患状態と判断するのは困難」「同様に、感度のある臨床実地的診断指標に関しては未だ見いだされてない」と評議会が米国医師連盟政策米国下院へ述べている。
 という訳で良いのだろうか?

唐突な感じだが・・・ BMI指標による肥満診断の否定

今回のAMAポリシーは、肥満を公衆衛生的重大問題としているが、疾患名と呼ぶのをやめようというもの

”肥満=疾患”支持者たちは当然ながらこの報告に反対。AAFPやAACEは、多代謝性、内分泌疾患であるエビデンスを主張。肥満を疾患と呼ばない評議会支持報告は、糖分摂取を増加させ、運動を減らし、肥満率を増加させるもの。一方肥満を疾患とすれば、雇用者は肥満者を特殊考慮するはず。

肥満だから有害性・合併症を経験するとは言いがたい、肥満は疾患定義の一部とはなりえると、AMA公衆衛生評議員メンバー Ilse Levin, DO(American Society of Addiction Medicine)は述べている。

肥満の疾患定義化は治療管理上実際の変化はさほどもたらさないと述べている。

「支払い側は、肥満を重大な医療事象と判断し、メディケアも減量手術をカバーしている。BMI 40を超えるとさすがに障害があり、疾患と呼ぶべきであろう」


【追記】

AMA House vs AMA Council on Science and Public Health


Houseとは総会になるのだろうか?
総会での投票で、評議会の意見とは異なり、「肥満は単なる病態ではなく、疾患」となったようだ。60%の承認で、 「Council on Science and Public Health」の推奨に反対の決議。

AMA House Votes Against Council, Calls Obesity a Disease
http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/AMA/39952


こういう意見がAMA評議会から出たことは興味深い。
肥満症というのが病気なのか、病気の前提の病態なのか議論が必要なことは確かだ。

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