冠動脈性心疾患との関連性が糖尿病患者では見られるが、正常者ではみられない、SNP(rs10911021)、これは、グルタミン酸代謝と関連する部位で、メカニズム的なリンクを示唆する。
Association Between a Genetic Variant Related to Glutamic Acid Metabolism and Coronary Heart Disease in Individuals With Type 2 Diabetes
Lu Qi, et. al.JAMA. 2013;310(8):821-828. doi:10.1001/jama.2013.276305.
Nurses’ Health Study、Health Professionals Follow-up Study、Joslin Heart Study 、Gargano Heart Study、Catanzaro Study 被験者を検討
全員2型糖尿病で、CHD症例 1517名、CHD-negative症例 2611名
糖尿病患者の結果を、非糖尿病CHD症例 737名と、非糖尿病非CHD 1637名で比較
冠動脈性心疾患を定義として、致死性・非致死性心筋梗塞、CABG、PCI、冠動脈病変の有意狭窄血管性エビデンス
染色体異常1q25 (rs10911021)は、一貫して、糖尿病登録者のCHDリスクと相関し、
リスクallele頻度は 症例 0.733 、対照 0.679
(オッズ比 1.36 [95% CI, 1.22-1.51]; P = 2 × 10−8)
非糖尿病患者では、変異とCHDの相関認めず、リスク allele 頻度 症例 0.697、対照 0.696 (odds ratio, 0.99 [95% CI, 0.87-1.13]; P = .89)
CHDリスクにおいて、遺伝子x糖尿病関連性が一貫して有意にみられる (P = 2 × 10−4)
防御的allele homozygote比較で、rs10911021 risk allel homozygoteは、近傍のヒト血管内皮細胞グルタミン酸−アンモニア リガーゼ(GLUL)遺伝子 の発現を32%減少 (p = .0048)
ピログルタミン酸とグルタミン酸との血中γ-glutamyl cycleの血中濃度比率減少が、risk allele homozygotesで認められた (P = .029)
今後、この関連性研究がいかに展開されるか ・・・
GLUL
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/gene/2752
グルタル酸・アンモニアからグルタミンを合成する酵素で、グルタミン酸により細胞増殖、アポトーシス、細胞シグナル化と関連。
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