食品に関しては、味覚は、甘み、塩味、酸味、苦み、うまみ(savory)の5種を感じることができるが、嗅覚に関してはかなりの種類の臭いをかぎ分けることができる。となると、嗅覚が食品嗜好に大きく影響をあたえるのではないか?
以下の種類の嗅覚受容体の遺伝子局在が判明した。
2−ヘプタノン:石けん臭い:ブルーチーズのような・・・
イソブチルアルデヒド:甘酸っぱい焦げたにおい
βダマセノン:バラの香り
βイオノン:スミレの花のにおい
妻は、未来永劫、ブルーチーズを嫌うのだろうか?
ワシントンポスト誌では、ワインのにおいで解説している。ひとつのワインで数百もの異なるアロマを有する。人ごとに心地よい臭いの記録に変化をもたらす。バイオレット成分の芳香的、フローラルとする香りに感度が高く、一方、感度の低い人は、深いな酸っぱいとか、アシディックと表現する。
コリアンダーに対しても同様の好き嫌いがある。フローラルと表現する人もいれば、石けんみたいと表現する人もいる。
Identification of Regions Associated with Variation in Sensitivity to Food- Related Odors in the Human Genome
Jeremy F. McRae ,et. al.
Current Biology, 01 August 2013
ヒトは、食品を含む、無数のにおいをかぐ能力がある
におい感度は遺伝性であり、嗅覚受容体遺伝子近傍に位置する特異的嗅覚への感受性の遺伝子変異にリンクする事例が存在する。しかし、数千のaromaやいくつか判明した嗅覚受容体で、嗅覚受容体locusと嗅覚感受性のlinking variationに関して少々進歩が見られた。
仮説として、味覚遺伝子とともに、嗅覚感受性の差が食物の好みに影響するとして、2-ヘプタノン(p = 5.1 × 10−8)、イソブチルアルデヒドp = 6.4 × 10−10、βダマセノンp = 1.6 × 10−7、βイオノンp = 1.4 × 10−31
どのlocusも嗅覚受容体のin/nearクラスターに存在
9つの嗅覚感受性に関する知見が加わった。
食物関連のにおいの感覚的鋭さに関して嗅覚受容体に関わる変異の重要性が示された。
一般住民の遺伝子頻度研究にて、嗅覚感受性のばらつきが大きいことが示唆される。
さらに、これらのにおいに対する複合的ななものを有することなど、各人の経験がよりユニークな嗅覚世界を会得することも考えられるだろう。
薩摩半島出身の私は、ヘチマの味噌炒めが大好き。配偶者(嫌いな人は鹿児島でも多い)は、ヘチマを食べるのをいやがる。なら、自分で料理ということで最近やたらとこり始めてる。だがさらに、配偶者は、私が台所に入るのをいやがる。若い頃からと聞いてるが、配偶者の男親は自分で料理し続けてるから、男が料理するのをいやがるのは遺伝ではなさそうだが(n=1で、検出パワーなし)
0 件のコメント:
コメントを投稿