2013年10月5日土曜日

【システマティック・レビュー/メタアナリシス】スタチン:長期間使用で、認知症発症抑制効果

スタチンは、短期的には記憶機能へ悪影響を与えず、1年以上使用で認知症発症抑制効果認める。品質の高いトライアルだと、30%程度の認知症発症抑制作用が示された。

Statins and Cognition: A Systematic Review and Meta-analysis of Short- and Long-term Cognitive Effects
Kristopher J. Swiger,  et. al.
Mayo Clinic Proceedings published online 03 October 2013.
http://www.mayoclinicproceedings.org/article/S0025-6196%2813%2900613-7/abstract

定量的 16研究、定性的 11研究 
短期トライアルでは、スタチンによる認知機能ポイント評価へ一定の影響を示せず
Digit Symbol Substitution Testing (a well-validated measure of cognitive function)は、最もコモンな短期エンドポイントで、スタチンとプラシーボ群にベースラインからフォローアップでの平均変化に関して有意な差を認めなかった (差平均, 1.65; 95% CI, –0.03 to 3.32; 3トライアル 総計 296 )

長期検討では、23443名(介入暴露 3−24.9年間)、3つの研究でスタチンと認知症発症の相関性認めず、5つで介入群に優位なアウトカム
プール化データでは、29%の認知症発症抑制効果 (ハザード比, 0.71; 95% CI, 0.61-0.82).



POSPERも、 Heart Protection研究も、JUPITERトライアルもメタアナリシス基準に合致しなかったが、記憶障害や、認知機能への副作用を示さず。以前、記憶機能への副作用を示唆された研究に関して否定的なエビデンスがそろった。

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