2013年10月8日火曜日

心臓胸痛診療:簡素化プロトコール

救急外来外来などでの胸痛疾患患者の対応に関して、見逃しを恐れるあまり、社会資源の過剰利用となる場合がある。短時間・簡素化した診断プロトコールで、極力見逃しを少なくしようという試み。


A 2-Hour Diagnostic Protocol for Possible Cardiac Chest Pain in the Emergency DepartmentA Randomized Clinical Trial
Martin Than, et. al.
JAMA Intern Med. Published online October 07, 2013. doi:10.1001/jamainternmed.2013.11362
実験的経路としての診断プロトコール:Thrombolysis in Myocardial Infarction スコア 0点、心電図、トロポニン検査0−、2−時間
vs
標準診療プロトコール:来院時トロポニン検査、観察、6−12時間後2回目のトロポニン検査

主要アウトカム測定は、6時間内の退院で、重大心血管イベントが30日内に生じないこと

6時間内退院:実験群 52/270 vs 対照群 30/272(オッズ比 1.92, 95% CI 1.18-3.13; p = 0.008、 19.3% vs 11.0%)

実験群で6時間内退院達成と、対照群での退院まで20時間必要比率は同じ

実験群で、低リスクと分類されたが、心臓検査のための入院必要であったのは、35名(12.9%)、ただ、入院評価での急性冠症候群と診断されたのは無し。


合理性があれば非難されない米国の医療は健全な部分も多い。刑事訴追までされるリスクのある日本の方がはるかに医療関係者にとってはリスキー。そして、患者からのクレームをおそれ医療費が増大している側面を医療関係者外のものは認識されてない。単に過剰診療とステレオタイプな批判を繰り返すだけで・・・


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