切迫した糖尿病の状況は、高齢者増大のため、深刻さを増している。エビデンスに基づく臨床実践推奨により研究優先事項、あてがうべきリソース、医療施策設定について明らかにすべきであると大上段に構えた報告。
2型糖尿病7万2千名あまりの60歳以上コホート研究
Rates of Complications and Mortality in Older Patients With Diabetes Mellitus
The Diabetes and Aging Study
Elbert S. Huang, et. al.
JAMA Intern Med. Published online December 09, 2013. doi:10.1001/jamainternmed.2013.12956
【主要アウトカム・測定項目】 急性高血糖、急性低血糖イベント、微少血管合併症(ESRD:終末期腎疾患、PVD:末梢動脈性血管障害、下肢切断、糖尿病性眼疾患)、心血管合併症(冠動脈性心疾患、脳血管疾患、うっ血性心不全)、全原因死亡率
【結果】 糖尿病病歴短い成人では、血糖が最も多い非致死的合併症。例えば、70−79歳短期間病歴患者では、冠動脈性疾患低血糖が頻度多い (千人年あたり 11.47 vs 5.03 )。他の合併症としてESD (2.60)、下肢切断(1.28)、急性低血糖(0.82)
糖尿病病歴が長くなると、同年齢群比較で、冠動脈性心疾患・低血糖頻度が最も頻度として高くなる(千人年あたり18.98 、15.88)。一方、ESRD (7.64)、下肢切断(4.26)、急性低血糖(1.76)
特定の年齢群、それぞれのアウトカム率、特に、低血糖、微少血管合併症は、罹病期間増加に従い、劇的に増加する。
しかし、糖尿病罹病期間あたりで考えれば、低血糖発生率、心血管合併症、死亡率は、加齢そのものにより劇的に増加する。一方、微小血管合併症はさほど増えないか、減少する。
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